前に、
- 私は人に相談することが少なく、迷ったときには本を読むことが多い
という話を書いた。
そのことについて考えていて、「人に相談するとエネルギーが奪われる感覚が嫌なのだ」と気付いた。
人に聞くとエネルギーが抜ける
前に書いた記事はこちら。
中盤あたりで「人に相談しない代わりに本を読む」という話題が出てくる。
私は、困ったときに人に相談することがない。
相手に負担をかけたくないという善良な気持ちはもちろんだが、「人に相談しても解決しないことが多い」という経験則もある。
相談しているうちに不満がエスカレートしたり、的外れな指摘や傷つくアドバイスに新たなストレスがたまったり。
だから、困ったときは、人ではなく本に相談する。Amazonに悩みを打ち込めば、簡単に相談相手が見つかる。相手の言うことが嫌だったら、気を遣うこともなく本を閉じて、次の相談相手を探すだけ。
セミナーやらセッションやらのように、大金を使うこともない。この気楽さが、いい。
……と書いてある。
これを書いた後に、もうちょっとピッタリする表現があるはず……、となんとなく引っかかっていた。
それで時折考えていて、わかったのが、
- 「人に相談するとエネルギーが奪われる」
という感覚だ。
ここでいう「相談」は、話を“聞いてもらう”相談というより、相手にアドバイスを求める“質問に近い”相談を指している。
例えば、
- 「私はこれからどうすれば良いのでしょうか?」
というフレーズを、❶自分に投げ掛けた場合 と❷人に投げ掛けた場合で、まったく心の中のパワーが違う感じがする。
人に投げ掛けると、本来、自分の中で力強く醸成されるべきパワーが、外側に向かって、
- プシュ〜〜ッ……
と抜けていく。浮き輪の空気が抜けていくように。
相談相手が完璧でも抜ける
これは、たとえ相談相手が完璧な人であっても、抜ける。
相談される側の人間が、相談を受けながら、嫉妬したり心配したり同情したりするせいで、その人にエネルギーを奪われる、という類の話ではない(そういうケースも往々にしてあるが)。
相談相手がどんなに素晴らしい人であろうと、尊敬する人であろうと、やさしい人であろうと、相手に答えを求めた時点で自分の力が抜けるという感覚だ。
だから、相談したあと、ドッと疲れるのか……と腑に落ちた。
段階によっては相談する方がエネルギーがたまる場合もある
では、「すべてのケースにおいて、エネルギーが取られるから相談しない方が良い」のか?と考えると、そうではない。
段階によっては、相談した方がむしろ、エネルギーチャージになる場合もある。
前述の、
- 「私はこれからどうすれば良いのでしょうか?」
という質問に関していうなら、「答えがすでにわかり始めているのに、それを確認したいがために人に聞く」というのは、やめた方が良いと思った。
わかり始めているその答えを、自分で信頼して歩き出す段階に来ているからだ。
私が相談したくなるのは、この段階が多い。だから、ここで人に頼らず本を読んで、「やっぱりそうか」と答え合わせを一人でしている。
でも「答えがまったくわからなくて、おぼれそうになっている」という段階なら、相談した方が良いだろう。
一人で我慢しておぼれる必要なんてまったくなくて、助けを求めた方が絶対に良い段階もある。
そこから一人で歩き出して、ある程度の段階までやってきたら、今度はあえて人に相談せずに、自分の中にフルにエネルギーを充満させて、そこを信頼して歩いて行く。
すると、前に進めるように思うのだ。あくまで、私の場合の感覚だけれど。