脚やせ体験をするたびに、このブログに色々と書いてきた。
ここで一度「脚やせ総まとめ」として1つの記事にまとめたいと思い、この記事を書くことにした。
私が20代・30代で行った下半身ダイエットの中から、今振り返って「効果的だった」と強く感じるものに焦点を絞り記録していく。
脚ストレッチの力は絶大である
まずはストレッチ。
脚やせしない脚は固い。細い脚はタプタプするほど筋肉も脂肪も柔らかで、骨にくっつかずに揺れているように見える。
ガチガチに凝り固まった筋肉を和らげて、脂肪も筋肉も動ける状態にすることが、脚やせの第一歩だった。
ひざ裏・太もも内側・太もも前側が脚やせに重要
ストレッチの中で特に脚やせに直結する箇所は、
- ひざ裏
- 太もも内側
- 太もも前側
の3点だ。
ひざ裏は「ひざ裏のばし」の記事でも詳しく書いている。
ストレッチの方法はたくさんあるので、自分に合うやり方を選べば良いと思う。
私の場合はヨガをやっているので、
- ひざ裏 → ダウンドッグ、ウッタナーサナ(立位前屈)
- 太もも内側→ウパヴィシュタコーナーサナ(開脚前屈)
- 太もも前側→弓のポーズ
で行っていた。
ひざ裏に効くストレッチ
太もも内側に効くストレッチ
太もも前側に効くストレッチ
もし同じポーズで行う場合は、各ポーズの名称で詳細検索を。
(筋膜リリースという意味で)マッサージは有効
マッサージは、ただ漠然と揉んでいても劇的な脚やせ効果は認められなかった。
むくみが改善されたことにより細く見えることはあったが、一過性のものだった。
でも、「筋膜リリース」を意識してほぐすという意味では、マッサージは非常に有効だと思う。
上記記事↑では、筋膜リリース用のポールを使った話が書いてある。
アロマテラピーのお店のようなリンパを流すソフトなマッサージではなく、筋膜リリースやエステの揉み出し、めん棒を使った力強いマッサージの系統だと、脚やせマッサージとして機能しだすようだ。
私はリファを2種類もっているが、リファの場合も軽く転がすのではなく、ゴリゴリ痛いのを我慢してグイグイやると、変化を実感できた。
鍛えるべきは下半身ではなく上半身(体幹)だった
10代・20代の頃は、下半身痩せにおける上半身の重要性にまったく気づいていなかったので、これで大幅に時間をロスした気がする。
下半身がアンバランスに太い場合、姿勢に問題がある。
私の場合、全体的に前傾して前太ももに負荷がかかりやすい姿勢をしていた。
「正しい姿勢をしなくちゃ」といくら意識しても姿勢を直すのは難しい。
というのも、そもそも、おかしな姿勢になる原因の多くは、正しい姿勢を保つための上半身の筋肉が不足しているからなのだ。
つまり、体幹が弱い。腹筋と背筋が弱い。
腹筋と背筋の筋肉がビシッとあると、コルセットのように体を支えてくれるから、自然と姿勢が良くなる(同時に下半身へのアンバランスな負荷が解消される)。
私はこのことに気づくまでに十年以上もかかってしまった。
上半身の筋肉が弱いせいで下半身に負荷がかかって太くなっているのに、下半身の改善だけで問題を解消しようとしていたのだ。
腹筋と背筋をキッチリ鍛えると、それだけで脚は細くなっていくという、一見ふしぎに思えるが着実な方法に今は気づいた。
歩き方の前に立ち方を変える
姿勢とともに歩き方が下半身太りの元凶だと信じていた私は、歩き方の矯正に熱心に取り組んでいた。
ところが、これも十年以上経って気づいたことだが、「歩き方の矯正」の前に取り組むべきは、「立ち方の矯正」だった。
立ち方を矯正せずに歩き方ばかり直そうとしても、脚はさっぱり細くならない。
立ち方を矯正しだしたら、歩き方はそのままでも、みるみる脚が変化していった。
意識するのは、普段の生活のなかで立っているときの、体重のかけ方。
台所にいるとき、歯みがきしているとき、シャワーを浴びているとき、信号待ちしているとき、エレベーターや電車の中など、無意識でいると脚が太くなる方向へ体重をかけて立っている。
それをフラットな状態に矯正するのだ。フラットな状態がわからなかったら、まずはいつもと反対の方向へ。
より詳しく理解して行うのなら、自分の骨盤が後傾なのか前傾なのか、チェックすると良い。
私の場合、骨盤後傾で前重心になりやすいため、ひざを緩めてかかとに体重を乗せ重心を後ろに移動して立つように意識した。
フラットな立ち方のお手本としては、ヨガの「山のポーズ」がいい。山のポーズの立ち方が身に染みてきたら、普段も自然に実践できるようになった。
ちなみに「立ち方の矯正」にたどり着く前に、熱心に「座り方の矯正」に励んでいる時期もあった。
しかし、立ち方の矯正に比べたら、その成果は微々たるものだった(私の場合は)。
骨盤を締めるより先に血流を良くする
「骨盤を締めると脚が細くなる」とよくいわれる。
私も、またつい最近も、骨盤ベルトや骨盤ショーツなどに手を出して、骨盤調整と向き合っていた。
ただ、骨盤を締めようとすればするほど、血流が悪くなるという悪循環に陥っている気がする。
骨盤を締めるグッズを使うほど脚がむくむのか、急に脚が太くなった錯覚に陥る。
そして骨盤は、期待したようには締まらない。
産後は骨盤が柔らかくなっているので、そのチャンスに締めれば出産前よりも細い下半身が手に入ったりするらしいが、出産時でもなければ骨盤はそう簡単に開閉するものではないらしい。
下記は「『ゆがむ&開く』はウソ!? 都市伝説に惑わされない「骨盤」のこと」という記事からの引用。
月経周期に沿って、骨盤が開閉するのは「ありえない」
「私が開催しているセミナーでも、骨盤に関する講義はよく行っていますが、多くの女性が骨盤に対して誤解しているように感じます。『太っていると骨盤が開く』『不調や体形のくずれは骨盤のゆがみが原因』『月経周期に合わせて、骨盤は常に開閉する』といった類の情報です。これは断言できますが、解剖学的に見ても骨盤はそんなに不安定ではありません。そもそも骨盤は、骨です。骨格はそんなに簡単に変化はしません。非常に安定している必要がある部位なのです」と高尾先生。
『ゆがむ&開く』はウソ!? 都市伝説に惑わされない「骨盤」のこと
人によるのかもしれないが、少なくとも私は、骨盤ベルトなどで締めるよりも血流を良くする方を優先したほうが良いようだ。
つまり、体を締め付けない。方向性としては、骨盤ショーツどころか、ゴム入りのショーツさえ履かないという選択。
最近は、就寝時など、できるだけ下着をつけない(つまりノーパン)ようにしている。
糖質制限食にする
これは体質によるのだろうけれど、私は炭水化物をとっていると、てきめんに下半身に肉がつきやすくなる。
糖質制限食にするだけで、シューッと下半身が一回り小さくなる感じ。
ひとつは単にむくみの水分が抜けるからだろう。
塩分がむくみの大敵だというのは有名だが、糖質もむくみの大敵ということは、あまり知られていない。
糖質はその3倍の水分と結び付くので、糖質を抜くと一緒に水分も抜ける。
むくみを急速に取りたいのであれば、マッサージも良いけれど、塩分と糖質を抜けば一気に水分が抜ける。
炭水化物は体内に蓄えられ、必要に応じてエネルギー源として消費する。(グリコーゲンとして知られている。)糖質は体内で水分と結合しやすく、糖質1グラムあたり3グラムの水分を保持する。よって、糖質制限ですぐに減量するのは、水分量が減るからだとのこと。
専門家が徹底解説! 体内の水分量とダイエットの関係性とは?
糖質制限食で下半身がスッキリするもうひとつの理由は、糖質制限食にすると自然とタンパク質の摂取量が増えることだろう。
タンパク質の摂取量が増えれば、筋肉が付きやすくなる。
タンパク質は、ストレッチしたり体幹を鍛えたり立ち方を変えたり……と、正しい位置に筋肉を生成していく脚やせダイエットの強い味方だ。
ヨガやピラティスは脚やせ向き
ストレッチも体幹強化も姿勢改善もできるヨガやピラティスは、脚やせ向きだと思う。
私は今、ほぼ毎日のヨガと、週に1回のピラティスを行っている。
もっと早くこのスタイルにたどり着けば良かった。
ジム通いでマシンでトレーニングしていた期間は長いし、高い料金を払ってライザップに通ったこともある。
ジムでワークアウトをがんばるほど、
- なんでこんなにがんばっているのに細くならないんだろう
- 細くなるどころか太くなってないか?
と、切ない思いを抱えていた。
もしジムで脚の筋トレをするのなら、それ以上にストレッチもがんばらないといけなかったんだと思う。
ジムで下半身の筋トレをするだけして、事後のストレッチを十分に行わなかったら、固い脚になってより痩せにくくなってしまった。
スニーカーでたくさん歩く
昔は、脚を少しでも細く見せたいがために、常にヒールの高い靴を履いていた。
ヒールの高い靴によって、
- ひざ裏をのばす歩き方ができない
- 足が痛くなるので歩く距離が減る
- アンバランスな筋肉の付き方になる
……など、いろんなことが脚やせと真逆の方向へ炸裂。
これを改善しようと、自分がたくさん履きたいと思える好きなデザインのスニーカーを買って、スニーカー率を上げた。
スニーカーを履いていると機動力がアップして運動量(ウォーキング量)が増えるし、何よりふくらはぎの形が変わった(シュッとした)。
普段スニーカーを履くことで、ヒールの高い靴も前よりキレイに履けるようになった。
本気の脚やせは1週間・1ヶ月では無理(1年続ける)
「1週間で痩せる!」とか「1ヶ月で本気の下半身ダイエット!」とか、そういうものに、飛びついては跳ね飛ばされた人生だった。
実際のところ、1日2日で「細く見える脚」を一時的に手に入れることは可能だ。
塩分・糖質・水分を取らなければ、短期間でゲッソリとして細くなる(計量前のボクサーのように)。
ただ、塩分・糖質・水分を摂取したら元に戻る。塩分・糖質・水分を取らない=命の維持ができないということだから、この方式で手にする美脚は幻である。
幻の再現に執念を燃やすと、体も心もボロボロになるのでおすすめできない(経験済)。
健康的にかつ継続的に本当の細い脚を手に入れるなら〈1年スパン〉で考えることだ。
一刻も早く痩せたいときには「1年なんて待てるわけない」と感じるもの。
しかし、小手先の脚やせに飛びついては跳ね飛ばされているうちに、5年も10年もあっという間に過ぎ去っていくのだ。
それなら、正しい位置に筋肉を付けて、余計な脂肪と筋肉を除去するという、肉体改造としての脚やせに今すぐ本気で取り組んだ方が、よほど効率的に脚やせができると思う。
そしてそれは、必ずしもお金をかけなくても、人(エステ・マッサージ・整体etc.)に頼らなくても、自分で今から家でできる。
ここまで書いてきたストレッチ・マッサージ・体幹・糖質制限・血流改善・ウォーキングの6本柱が脚やせの基礎だ。
数ヶ月続けて結果が出ないからといって腐らずに、とりあえず一年と決めたら一年やってみる。脚は変わる。
最後に
最後に、ここまで書いてきたことと逆行するかもしれないが、現在の思いを書いて、この記事のまとめとする。
私は脚にコンプレックスを持ち、脚やせにたくさんの労力と時間とお金をかけてきた。
が、ここ数年、意識がちょっと変わったのだ。ある日ふと、
- 私の脚はファッションのために付いているわけではない
という事実に気づいてしまった。その瞬間、ガコンッと頭を思い切り殴られたような衝撃を受けた。
私の脚は、私を行きたい場所に連れて行ってくれる大事な脚だ。
健康で、たくさん歩くことができて、脚のおかげでいろいろな景色を見ることができる。
それなのに私は、ただただ細い脚を渇望し、理想にそぐわない脚のことを憎みさえしてきた。
多感な思春期の頃には、太ももの太さが嫌すぎて、定規でひっぱたいたこともあったのだ。
なんて申し訳ないことをしたのだろうか。私の異常な脚やせ欲が、しゅーっと音を立てしぼみ出したのがわかった。
一通りがんばったら諦めのすすめ
コンプレックスを克服するためにがんばる姿は、それはそれで美しい。
でも、脚が太いとしても、その分、ウエストは細いかもしれない。顔は小さいかもしれない。鎖骨が魅力的かもしれない。顔が美人かもしれない。髪質に恵まれているかもしれない。爪の形がきれいかもしれない。
私たちはすべてを手に入れることは不可能だ。すべて手に入れないと不満だなんて、それは傲慢というものだ。
楽しくがんばれる範囲の努力をして、それで手に入らないものは、潔く諦める。自分の体への不平不満を言い続ける毎日をやめて、すでに自分が持っているものに目を向ける。
それが人生の豊かさにつながる気がする。
自分の持ち物を受け入れられずに欲望に固執し続けるより、さっさと手放して今日を楽しむ。
その軽やかで清々しい心こそ、本当の美容なのではないだろうか。
私はずっと極細の脚が欲しかった。もっともっともっと細い脚が欲しいと願っていた。けれど、それは諦めた。
もういろいろ努力はしたから、その結果手に入れた今の太さで満足し、楽しく生きていくことを選ぶ。