あがり症の緊張を解くコツは「緊張する前」の呼吸法だと発見(歯医者で水ぶちまけて動揺しなかった不思議)

やってしまった。

先日、歯医者へ3ヶ月に1度の定期的なクリーニングに行ったときのこと。

  • 「お口をゆすいでくださいね〜」

の声掛けとともに、ウィーンとアップする椅子の背もたれ。

起き上がって左手で水の入った紙コップを取ろうと思った瞬間、つかみ損ねてバッシャーン。

機械も床も水浸し。あわわ、あわわ。

これって、私にとってはカーッと頭に血がのぼって、テンパるに決まっているシチュエーション。

ところが。ところが。

心の中が凪のように静か。静かで落ち着いた心で、自分の意志で申し訳ない顔と声を作り、

  • 「本当に申し訳ありません、タオルいただけますか」

と対応する私。

「顔と声を作り」といったら演技しているようでネガティブに響くかもしれないが、そういうことが言いたいのではなくて。

今までだったら、顔が真っ赤になるとか表情が強ばるとか、「自分の意志」とは関係がないところで否応なしに押し寄せてくる「反応」にただただ対処していた私が、今回は自分で意図的にコントロールする余裕を持ち、自らの意志で選択的に顔や表情を選ぶことができたのだ。

あのとき私に何が起きていたのか?

突然のトラブルに動揺しない平常心を手に入れたあのときの私。何が起きていたのか?

それは「呼吸」だ。

緊張・あがり症の緩和に呼吸が大事だなんて、耳が腐りそうなほど聞かされて、散々試したけれどたいして効果を感じられなかった私は、ちょっとへどが出そうな思いを抱えていた。

しかし、今回、明らかに呼吸による恩恵を受けることができた。

恩恵を受けることができたときと、できないとき。

何が違ったのか、この記事に記録しておきたい。

緊張しそうになったら呼吸するのではなくその前(少なくとも10分)呼吸する

「呼吸が緊張にはいい」と聞いた私が子どもの頃から大人になるまで一生懸命繰り返してきたのは、

  • 緊張する直前または既に緊張している中での深呼吸

だ。

  • 「あ〜、ドキドキしてきた……」

というタイミングで深呼吸を繰り返したり、

  • 「ヤバイ、顔が赤くなってきた!」

というタイミングで落ち着かせようと息を吐いたり。

このたび分かったのだが、それでは遅いのだ。

緊張しない状態を作るためには、緊張のキの字もないときから深い呼吸をしている必要があった。

深呼吸とは、始まった緊張を抑える方法ではなく、そもそも緊張しない状態を作る方法だったのだ。

「普段から緊張しにくい人」というのは、「普段から呼吸が深い人」なのだろう。

歯石を取ってもらっている間ヨガのウジャイ呼吸をしていた

なぜこのようなことがわかったかというと、私は水をぶちまける寸前、歯石を取ってもらいながらヨガのウジャイ呼吸を練習していたから。

緊張のキもない状態でヒマだったから、練習中の呼吸をやっていた。

ウジャイ呼吸とは?

ウジャイ呼吸とは、胸式呼吸のひとつで、バンダという身体技術と合わせて行うことで、呼吸の気の流れをコントロールする呼吸法である。息を吸うときも吐くときも、お腹をへこませて、口は閉じたまま、舌先を喉のほうで巻いて、腹圧を高めて呼吸を行う。
ウジャイ呼吸 | ヨガジェネレーション yogageneration

ここではウジャイ呼吸の詳細には触れないので、興味のある人は検索を。

水をぶちまける前の10分くらい、私はのんきにウジャイ呼吸をやっていた。

そしたら、水をぶちまけたのに、私の心は揺れなかった。びっくりした。

「呼吸が緊張に効くとはこういうことなのか」と初めて腹から納得できた気がした。

緊張しないと相手を思いやることができる

緊張による赤面・汗・動悸・顔のこわばり・焦りなど、身体および心に現れる反応に対処するだけでパンパンな人生を送ってきた私は、自分自身をコントロールできない無力感に苛まされていた。

後から襲ってくる自己嫌悪は相当なもの。

そして、今回発見したことは、緊張による反応に振り回されていない人間は、相手を思いやることができるのだ。

相手がどういう顔をしているかがよく見えている。いま自分が何をすることが最善なのか、意志で選択して行動ができる。

結果、人間関係は円滑になる。

緊張している人間は、体や心に現れている不快な反応に対処することで精一杯なので、相手のことを思いやれない。

次から次へと飛んでくるボールを辛うじて何とかラケットに当てているだけなので、どういうスピードでどの場所に飛ばすか考える余裕はない。

本人は、ただただ緊張してどうしようもない状況に陥っているだけなのだが、周囲から見ると気配りのできない人になってしまう。

トラブルがあっても緊張しないと、こんなに生きやすいのかと心底思った

水をぶちまけたという小さなトラブルでそう思うのだから、もっと大きなトラブルならなおのことそうだろう。

余談:ウジャイ呼吸の名前の由来

ここからは余談。

改めてウジャイ呼吸について調べていたら、こんなことが書いてあった。

サンスクリット語で「ウジャイ」は「勝利」の意味を指す。「恐れや不安に対して勝利を掲げていく」という思いが込められたポジティブな呼吸法。
ウジャイ呼吸 | ヨガジェネレーション yogageneration

「恐れや不安に対して勝利を掲げていく」という思いが込められたポジティブな呼吸法って、まさに緊張緩和にピッタリじゃないか。

これからもウジャイ呼吸を日常から行っていきたい。


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