アットコスメのクチコミやAmazonのレビューは、商品を購入する上で、貴重な情報源となる。
しかし、純粋な購入者クチコミだけではないので、見るときに注意が必要。
アットコスメのやらせクチコミの見分け方
アットコスメの運営会社であるアイスタイルは、「アットコスメの公平性」の維持に注力してきた。
メーカーに対し「クチコミを依頼すること」を禁じている。そうした行為が発覚すれば、商品がランキングから外されるなどペナルティーがある。
一方、メーカーはアットコスメのランキングが欲しい。ランクインすれば売れ行きが良くなる。
アットコスメもそれはわかっているから、ランキングデータ利用料を支払えば「●●部門ランキング第1位」という表現を許可するというビジネスを行っている。
2016年11月更新 @cosmeデータ利用サービス概要[1.73MB]
口コミ収集目的のサンプリング
そんな背景があり、クチコミを収集して、ランキング上位を狙う業者が後を絶たない。
例えば、モニプラなどのモニターサイトで大量の商品あるいはサンプルを無料配布し、その見返りにクチコミしてもらうというケース。
無料で商品提供を受けている人は、評価も甘くなりがち。
アットコスメを見るときには、こういった無料で商品を提供されて書かれたクチコミは除き、自分で購入した人だけを抽出するようにした方が、リアリティのある声が確認できる。
アットコスメで購入者だけを抽出する方法
見たい商品のページにアクセスしたら、絞り込み条件で「購入者」を選ぶ。

これで抽出し直すと、購入者のみのおすすめ度が再計算される。それがリアルな数字。
クチコミ数1件・★6★7のユーザーの連続は要注意
悪質な例として、「購入者」の設定で、業者がやらせクチコミをしていることがある。
クチコミ件数が1〜2件しかないのに、★6や★7を付けているユーザーが連続していたら怪しい。そのクチコミは参考から外しておいた方が無難。
Amazonのやらせクチコミの見分け方
次にAmazonについて。Amazonには「Amazon Vine 先取りプログラム」というのがある。
販売元メーカーがAmazonにお金を払って、Amazonのユーザーに商品を無償提供し、レビューを書いてもらうというサービス。
「公平な立場でレビュー」という大義名分はあるものの、Vineを行っている商品で、ぼろくその評価になっている商品を見たことがない。
自分でなけなしのお金を払って買った商品と、無料でプレゼントされた商品なら、どうしても後者の評価が高くなるという傾向がある。
Vine によるクチコミの見分け方
Vineで書かれたユーザーの場合、メンバー名の横に「VINE メンバー」、レビューの最初に「Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー」という表記があるので、これで見分けるといい。
友人・ファンによる援護レビューにも注意
もうひとつ、「本」の場合。
ブログやSNSでのコミュニティが強い作家の場合、「Amazonにレビューを書いて」とお願いしていたり、「Amazonにレビューを書くと●●がもらえる」というキャンペーンをしていたりして、援護的なレビューが怒濤のように入っている場合がある。
不自然に絶賛コメントばかり続いている場合は、ファンのバイアスがかかったコメントの可能性もある。その作家のブログなりSNSなりを覗いてみるとわかる。
私は★3のレビューを一番熱心に読み込む
私自身は、時間さえあればすべてのレビューを読む。
時間がないときは「★3」のレビューだけ選んで読み込むことが多い。
★3だと、まずやらせレビューではないし、商品のメリット・デメリット情報を、バランス良く仕入れることができる。
やらせレビューを避けたいからといって、★1や★2を見ると、今度は商品評価とは別の意図を持って攻撃したいがためのレビューが混じっていることがある。
そういう意味でも、★3のレビューが一番参考になる。
主軸を持って上手にクチコミやレビューを使っていきたい
いちかばちか、自分で購入しないと使用感が分からなかった昔と違い、今は実際に購入した人の感想を、すぐに、大量に入手することができる。
とても便利になった反面、たくさんの情報に振り回されてしまうことも。
やらせだけに限らず、どの意見を取り入れて、どの意見は却下するのか、常にその主軸を自分に持って、情報におぼれることなく情報を利用していきたいと思う。