周囲の体感として、また自分自身の感触として、心のバランスを崩す人が増えている気がする。
いわゆる「コロナ鬱」?
ひとつには、いわゆる「コロナ鬱」なのだろう。
複数の人から相次いで悩み相談の連絡が来た
「周囲の体感として…」と冒頭で書いたのは、この1週間以内に
- 「人から唐突にひさしぶりに連絡が来る」
というパターンを、相次いで経験したからだ。
前回に連絡を取ったのは数ヶ月〜半年以上前…というご無沙汰な友人たちからの、タイミングを同じくするLINE。
「悩んでいて話を聞いてほしい」というタイミングで連絡をもらうことは多いが、今回も悩み相談の連絡だった。
彼女たちに共通しているのは、直接的に「新型コロナ」に悩んでいるわけではないこと。
以前から抱えていた問題・課題・後悔・イライラなどが、ハッキリした輪郭で襲いかかってきて、精神の不安定さが限界を超え、誰かに話を聞いてほしい……という状態。
しかし、悩みとコロナは関係ないとはいえ、それらが色濃く浮上してくるベースには、(意識的にせよ・無意識的にせよ)この2ヶ月のコロナ生活の影響が見て取れる。
「コロナ(的生活)は、こういう部分にダメージを与えるのか」と。
感染者数は減少に転じ、新型コロナに対する直接的不安からは徐々に抜け出してはいる。
その一方で、長期にわたるコロナ的生活で、知らず知らずのうちに受けたダメージが、じわりとにじみ出てくる時期のようだ。
Zoomの打ち合わせでイラついている人が出だした
もうひとつ、仕事の関連で。
Zoomの打ち合わせで、ここのところ妙にイラついている人が散見される。
その余波を食らって、ちょっとやられて落ち込んでしまった(そのときは理由がわからなかった)。
コロナ的生活の継続で、“彼らの(個人的)ストレス”が、たまりだしているのではないか。
そう考え至ったときに、少し気が楽になった(原因がわからない苛立ちをぶつけられるより、原因がわかっていたほうがよほど良い)。
仕事のスタイルが変わった初期は、いつもとは違うイベント感もあり、新鮮さで乗り切れていた。しかし、(一部の直接的コミュニケーションが必要な人たちは)コロナ的ビジネスライフのダメージが蓄積してきて、イライラしだしている。
すべての人ではない。(直接的コミュニケーションが必要な一部の人)だけ。自分がその人種に当てはまっていたのかどうかは、この時期に来て、あぶり出されている感じ。
私自身は時間的な感覚がおかしい
もうひとつ、冒頭で「また自分自身の感触として」と書いた点についても触れておく。
「時間的な感覚がおかしい」と漠然と感じていた。
仕事しているものの、全然すすまない感じがする。やってもやっても、終わらない感覚。いちおうやってはいるが手応えがなく、やったのかどうかも忘れていく。
連続した時間を過去にせよ未来にせよ、組み立てて立体的にとらえるのが難しくなり、ふにゃふにゃしたまま、毎日が過ぎていく。
この感覚を、斎藤環先生が『“感染”した時間|斎藤環(精神科医)|note』にて明晰に記述されていた。
私の時間も、感染しているようだ。
生まれて初めて見ている「朝ドラ」が功を奏しているかもしれない
前述の斎藤環先生のnoteで〈内向きの不要不急を充実〉という言葉が出てくる。
私自身の例を書けば、生まれて初めて見ている「NHKの朝ドラ」が、内向きの不要不急を充実させるために功を奏しているかもしれない。
今まで、朝ドラを見る文化は皆無だった。年末の紅白歌合戦で出てくるキャラクターがちんぷんかんぷんだった。
今は、月曜〜金曜まで、規則正しく見ている(NHK連続テレビ小説『エール』)。この物語で流れる時間とイベントが、かろうじて私を時間軸崩壊から守ってくれているかもしれない。
土曜はバナナマンの日村さんが解説してくれる総集編を見て、日曜は朝ドラはないけれど大河ドラマを見る(今日もこれから見る)。
そうして1週間の1パッケージが終わる。
双方向のオンラインヨガレッスンはかなり良い
もうひとつ、双方向のオンラインヨガレッスンは、かなり良い。
結局入会して、1日1〜2レッスンずつコンスタントに受けている。
最初と最後はインストラクターと目を合わせてあいさつをして、レッスン中は声掛けしてもらえる。
- 「●●さん、いいですね!」
- 「●●さん、背中のびてますね〜!」
- 「●●さん、ナイス!」
と名前を呼んで褒めてもらうとテンションが上がる。
オンラインヨガに参加してヨガ本来の効果が得られるのは、もちろんある。
それにプラスして、こういうご時世だからこそ、“人と接触できている感じ”が味わえるのは貴重。
それでいて、友人・知人・仕事相手のように関係性のキープに気を遣う相手ではない気楽さが良い。
5:00〜24:00まで1日100本程度のレッスンが絶え間なく開催され、いつでも自分で時間を選んで参加できるのも良い。
自粛解除からの気分の落ち込みにも注意
これから自粛解除に向けて、新学期・新生活前のような気分の落ち込みを感じる人もいそう。
コロナ的生活に慣れた頃に、新生活がやってくる。コロナによって後ろ倒しにされていた2020年4月の憂うつを、これから経験する人もいるかもしれない。
こころの病気について、私は自分や家族を通していろいろな経験をした。
「自分だけは大丈夫」はないから、皆で気を付けていきたいし、周囲に様子がおかしな人がいれば声をかけるようにしたい。