【摂食障害 振り返り④】摂食障害の二次障害には別途ケアが必要

前回の記事では、摂食障害を“依存症”としてとらえたときに、どのように抜け出していったのか、自分の体験談を踏まえて重要だったと感じるポイントを書いた。

ただし、それをやるうえで、摂食障害をきっかけとして発生した新たな問題(摂食障害によって起きた二次的な障害)に、先に対処しなければならないことがある。

摂食障害は、メンタル面だけでなく、ダイレクトな「体への負担」が大きいので、問題が複雑化しやすい。

私と摂食障害のあいだに距離ができはじめた最初の一歩は、摂食障害そのものではなく、二次的に起きていた問題への対処だったように思う。

栄養不足および糖質過多によってメンタルが崩壊していた

端的にいえば、私の摂食障害の全盛期は、摂食障害によって引き越された『栄養不足』および『糖質過多』によって、メンタルが崩壊していた

私に限っていえば、『栄養不足』と『糖質過多』のケアなしに、摂食障害のケアはあり得なかった。

摂食障害によって、たいへんひどい状況にメンタルが落ちていたとき、その原因は、多層に重なっている。それらの原因を、ひとつひとつ引っ剥がすようにして、取り除いていく作業。

当時、病院で治療として施されていたのは、投薬とカウンセラーによるカウンセリングだった。

例えば、原因が「認知のゆがみ」だった場合、カウンセリングによって治療されるかもしれない。

ただ、摂食障害によって、「本来の私」に「栄養不足」「糖質過多」などによる精神崩壊が加わっているので、カウンセリングをしたところで、大勢に影響はなかったのだ。

あくまで、私の個人的体験による感想。治療効果がおおいに出ている人もいるだろうから、この記事に書いていることは、「摂食障害の人は、みんなそう」といっているわけではまったくない。

栄養不足をケアするためにサプリを飲んだ

一時期の私は、自分の状態をラクにするために、「薬」に対する興味が強かった。

ネット上の掲示板を見て、ほかの人が効いたと言っている薬の名前をメモしては、週に1回の診察時に主治医に希望した。

(希望通りの薬が得られることもあれば、得られないこともあった)

その「薬」に対する興味が、徐々に「サプリメント」に移行していった。

サプリメントなら、自分が思うように入手できる。海外のサプリメントを取り寄せれば、実感も強い。

その頃、私はひとつの気づきを得ていく。

  • 「私は精神疾患だと思っていたけれど、コレって栄養不足なんじゃないの?」

字面だけ見ると当たり前にも思えるが、「栄養不足で心身が不調になる」という漠然とした感じではなく、もっと直接的に「特定の栄養素の過不足が、脳に影響を与えているのでは?」という実感だ。

このとき私は分子栄養学やオーソモレキュラーなどの存在は知らないので、単に体感から発見していった感じ。

そうしてサプリを手当たり次第に試していく。

特に「異常な食欲を抑えるためにはどうすれば良いのか」を考えることに情熱を燃やしていたので、食欲を正常化するためのプランを考えていた。

そんななかで、特に「鉄分」とメンタルの関係性を知ったことが大きかった。

以下は、過去に書いた記事(『鉄分補給でイライラが解消した。…』)からの引用。

私が、自分の精神状態と鉄分の関係に気付いたきっかけは、Facebookで見掛けた藤川先生の記事だ。

下記に膨大な情報がまとめられている。

女性のうつ、パニックは鉄タンパク不足が原因だった(2016年)

子供の発達障害は母親の鉄タンパク不足により引き起こされる

私は薬局で購入できるエミネトンという鉄剤を長く飲んできた。

ただ、エミネトンだと、体の調子によって胃痛が出る日があった。

そこで、藤川先生が勧めている「Nowアイアン36mg」を飲んでみることにした。

摂食障害でモノが食べられないときでも、幸いサプリメントは飲むことができた。鉄分での実感を足がかりに、自分にとって必要な栄養素を研究し、補給することで、栄養不足から引き起こされている分のメンタル崩壊は、ずいぶんとケアできたと思う。

なお、私は当時、すべて自己流でやっていたけれど、本来は栄養に詳しいクリニックを探して受診するのが良いと思う。

血液検査をもとに、指導を受けながらやったほうが安全だし効果的だろう。

糖質過多をケアするために糖質制限をした

もうひとつは、糖質制限。

糖質制限については、このブログでもたくさん書いているので、ここでは詳しく書かない。

糖質制限は万能ではなく、合う人・合わない人がいるけれど、解決すべき大きな問題を抱えている私にとっては、ベストな食事法だった。

糖質制限によって人生が救われた面が大きくある。糖質を抑えることによって、食欲のコントロールはこんなにもラクになるのかと驚いた。

加えて、慢性的に抱えていた自分の不調の多くが、糖質によるものだったことに気づいた。

「小麦」がよくないという話はよく聞くが、私にとっては小麦以上に「米」が落とし穴だったようだ。

そういえば、幼少期はどうしても白いお米が苦手で残しがちだった(本能でわかっていたのかも)。

摂食障害のケアは立体的に取り組む

私にとって、摂食障害によって引き起こされている新たな障害(二次障害)の主たるものは、栄養不足と糖質過多によるものだった。

これは人によってそれぞれ異なると思う。

摂食障害をケアするうえで重要なのは、問題の切り分けだ。

個人的には、「摂食障害の原因は母子関係にある」という通説にとらわれすぎると、摂食障害の回復が遅れると思う。

摂食障害を通して(二次障害も含めて)いま出ている症状の原因の一部は確かに母子関係かもしれないが、それだけではない。

個人的な体験からいえば、母子関係をいくらクリアしようとがんばっても、摂食障害からは抜け出ないし、母子関係をクリアすれば抜け出せるとしがみつくのは幻想でしかなかった。

摂食障害は複雑で多層で入り組んでいる。

たったひとつの原因を求めるなんてナンセンスだし、非効率だ。

繰り返しになるけれど『問題の切り分け』が超重要。

問題の切り分け…システム障害でよく使われる言葉。転じてビジネスシーンでもよく使われる。

複雑に絡み合った問題を切り分けながら、立体的にひとつずつケアしていく。

そうしたら、がんじがらめだった糸は、必ずほどける。少しずつかもしれないけれど確実に。

 

※摂食障害の振り返りシリーズは、ひとまずは今回で終了。続きは、また書きたいタイミングで、追記していきたい。


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