本人は「緊張しているだけ」なのに、目上の人に「生意気だ」「不遜だ」と思われてしまう悲劇について。
緊張してこわばっているだけなのに相手を不愉快にしている
緊張症・あがり症で、対人恐怖・赤面症など抱えていると、つらい事実ではあるけれど、
ということが、得てして起きやすい。
というのも、無意識ではあるものの、
という図式が成り立つからだ。
つまり、緊張しているとき、私たちの表情や姿勢は、
- いつでも、戦ってやる!
という状態に整ってしまうということ。
緊張状態が相手の本能的なかんに障ってしまう
この「緊張状態 = 攻撃態勢」は、相手の本能的なかんに障ってしまうことが多い。
だから、こちらとしては、
- 気が弱くて、ただ緊張して、体が硬くなっている
という認識なのに、
- 「なんだ、その態度は!」
- 「何か、文句あるのか!」
と、相手に思わせてしまうということ。
緊張しているときの自分の、見た目に気付くことが第一歩
緊張していると、頭がいっぱいになって、自分のことしか、考えられなくなる。
そのとき、
- 緊張して、大変な思いをしている自分
- 緊張して、情けない姿になっている恥ずかしい自分
にフォーカスすることはあっても、
- 緊張した結果、態度が攻撃的になっている自分
にフォーカスすることはまずない。ここに気付くことが、最初の第一歩となる。
「気弱で人見知りな自分」だけでなく「攻撃的な自分」に気付く
内側から見ると、
- 気弱な人見知りな自分
しかし、外側から見ると、
- 攻撃的な自分
になっていることに気付くこと。
そして、
- それをゆるめよう
というほうへ、思考を持って行くこと。
ただし、
- 無理な笑顔
- 相手のご機嫌取り
などは必要ない。それをやると、ますます緊張症がひどくなるので、やめたほうが良い。ではどうすれば良いのか。
緊張しているときに「態度が悪い」と勘違いされるのを防ぐ方法
力を抜く
まず、
- 力を抜く
というのは、大切。
- 力が入っていると怖い人に見える
- 力が抜けていると丸い人に見える
ということをハッキリと意識しながら、力を抜く。
漠然と力を抜こうとしても抜けないので、次の動作を行うようにする。
力を抜く動作
- 肩を下げる
- あごを引く
- お尻の穴をゆるめる
この3つをやるだけで、力が抜けやすくなる。
目線を合わせる
目線を合わせるのは、対人恐怖の人にとって難しいこと。しかし、非常に効果が高い方法なので、チャレンジしてみてみる価値はある。
緊張してこわばると、多くの人が、相手と目線を合わせられなくなる。
下を向いたまま、
- 「ハイ、ハイ」
と返事をしたり、うなづくだけになってしまったり。
目線が合わないと、それだけで相手は
- 「自分を邪険に扱われた」
と感じてしまう。
どんなに緊張しても、目線はそらさないようにする。
その場から退出する
あまりにも緊張してどうしようもないときや、赤面症・多汗症・震えなどの身体的症状が出すぎてしまったときは、思い切って、
- その場から退出してしまう
ほうが、傷が浅くて済む場合もある。
言い訳としては、次のようなものが挙げられる。
- 体調が悪い
- めまいがする
- 咳が止まらない
- コンタクトレンズが外れた
- 資料を忘れた etc.
緊張のせいで、これ以上、損をしないように
緊張症の場合、学校や会社などの社会生活で、数え切れないほどの嫌な思いと、損をしてきたはず。
その被害を最小限に抑えるためにも、
- 態度が悪い
と思われない自衛を工夫することが、生きやすさの一歩となる。