今週の女性自身を見ていて、ちょっと驚いてしまった情報。
お酒が弱くて、顔がすぐに真っ赤になりやすい女性は、骨粗しょう症になりやすいというのだ。
女性自身より「お酒に弱いと骨粗しょう症に!」
『女性自身 4月25日号』では、
- 「お酒に弱いと骨粗しょう症に!」
というセンセーショナルな見出しで見開き2ページの特集を組んでいる。
記事内では、慶應大学医学部整形外科特任准教授・宮本健史さんが解説をしている。
(前略)骨折した92人の約6割が“ある遺伝子の働きが弱い人”だったのだ。
そして遺伝子の働きが正常な人たちに比べると、骨折リスクは約2.5倍も高くなることがわかったという。
「お酒を飲むと体内でアルコールが分解されて、二日酔いの原因ともいわれるアセトアルデヒドという物質になります。
しかし遺伝子『ALDH2』が突然変異して、働きが弱くなってている人は、うまくアセトアルデヒドを分解できないのです。
そのためアセトアルデヒドを拡張し、顔を赤くしたりします」
女性自身 4月25日号 | P54
まとめると、
ということ。
そして、「アセトアルデヒド」が体内にたまると、骨折しやすくなるそう。
アセトアルデヒドは体内にたまると、骨の基となる骨芽細胞の成長を妨げるため、骨折しやすくなる。
チームはマウスの細胞でも実験したが、骨芽細胞にアセトアルデヒドを加えると、細胞の働きが弱まったという。
女性自身 4月25日号 | P54
お酒を飲んでも飲まなくても、骨粗しょう症リスクは高い
- 「それなら、アセトアルデヒドがたまらないように、お酒を飲まなければOK?」
と思うが、そういう話でもないらしい。
なんと、飲酒習慣がなくても、通常の食事の分解過程でアセトアルデヒドが生じているという。以下抜粋。
お酒に弱くて、すぐに顔が赤くなる人は、骨粗しょう症になりやすく、骨折もしやすい……。
宮本さんの解説を聞いて目の前が真っ暗になる本誌下戸記者。
でも、そもそも飲酒しなければ、アセトアルデヒドも発生しないし、骨に影響もないのでは?
そんな質問に対して宮本さんは、
「実は、飲酒していなくても、通常の食事に含まれるアルコール分の分解過程で、アセトアルデヒドが生じており、本人も気が付かないうちに骨折のリスクが高まっているのです。
実際に今回の調査でも、骨折したグループで、遺伝子の変異があった人には、飲酒の習慣がありませんでした」
女性自身 4月25日号 | P54
ということは、下戸だからと、お酒を控えて生活していても、アセトアルデヒドの骨粗しょう症リスクをはじめとする悪影響からは、免れられないということ。
お酒を飲んですぐに顔が赤くなるタイプの人は、普段の生活から、アセトアルデヒド対策を考えた方が良さそうだ。
対策は、「ビタミンE」を摂ること
対策として、記事内で勧められているのは、「ビタミンE」を摂ること。
飲んでも飲まなくてもリスクが高いなんて……、途方にくれる下戸記者を励ますように、宮本さんは“対策”も教えてくれた。
「たしかに、お酒に強いか弱いかは生まれつきで決まりますので、体質を変えることはできません。
でも骨折のリスクをあらかじめ自覚し、生活に注意を払うことができるのは大きなメリットともいえます。
それにビタミンEを適度に摂取すれば、骨粗しょう症や骨折を予防できる可能性もあるのです」
前出のマウス実験では、アセトアルデヒドを加えたことで働きが弱まった骨芽細胞にビタミンEを補うと、機能が回復したのだという。
「アセトアルデヒドには酸化作用がありますが、ビタミンEには抗酸化作用があります。
アセトアルデヒドの作用を“キャンセル”したのではないかと思われます」
女性自身 4月25日号 | P55
記事内では、ナッツ・ひまわり油・大豆油などの食品から摂ることが勧められている。
ただ、ビタミンEは油溶性のため、食品から摂ろうとすると、どうしても高カロリーになってしまう。サプリメントを上手に利用するのもあり。
ビタミンEは、抗酸化(つまりアンチエイジング)や、むくみ防止にも効果があるので、常用定番サプリに入れても良いかもしれない。