子どもの頃、「食べたらすぐに歯を磨きなさい!」と教えられた人も多いかもしれない。しかし、それが逆に歯にダメージを与えていることも。歯磨きに関する最新情報。
注意:本記事を最初に書いた2017年から10年近く経って、さらに最新情報では、通常の食事であれば食後なるべく早く磨くのが正解と変わっている(歯科学会の公式見解)。ただし、酸性の飲食物を取った場合には注意が必要になる。詳しくは末尾に追記。
歯磨きのやり方次第で歯は大ダメージを受ける
先日、「酸蝕歯」に関する記事をかいた。

歯を守るうえでは、「歯磨きの方法」も、非常に重要となる。
「意外と知らない歯磨きの新常識」
ESSE 6月号では「意外と知らない歯磨きの新常識」という見出しで、正しい歯磨きのやり方がレクチャーされていた。以下引用。
食後の歯磨きは「30分後」が正解
以前は常識とされていた歯磨きの仕方が、じつは誤りだとわかったことも。健康で美しい歯を保つための歯磨きの新常識、押さえておきたいポイントは?
「まずはタイミング。食後すぐに歯を磨くのは、誤った方法なんです。食後は口内が酸性になっているため、歯のエナメル質がもろくなりやすく、磨くと歯の表面が削れる恐れが。食後30分くらいたち、睡液成分の働きで口内が中性になった頃に磨くのが正解です」(表参道橋正歯科院長の川崎健一さん)
ESSE 2017年6月号
- 食後すぐは口内が酸性になっている
- 30分待って中性になった頃に磨く
というのが、正しい歯磨きの方法なのだそう。
朝は、朝食後だけでなく「朝食前」も磨くこと
ときどき
- 歯磨きは朝食前か、朝食後か
という論争を見掛けることがある。
最新情報では、「朝食後だけでなく朝食前も磨く」という、両方が大切だという。
また、朝食後だけでなく、朝食前の歯磨きが大切だそう。
「睡液は虫歯菌がつくる酸を中和し、歯を守る役割が。寝ている間は睡液の分泌量が少なくなるため、細菌が増えている状態。朝起きたら食事前に歯を磨き、口内の細菌を洗い流しましょう」
ESSE 2017年6月号
- 起床直後は細菌が増えている
- 食事前に歯を磨くことで最近を洗い流す
というのがポイント。
歯磨きの後のゆすぎ過ぎはNG
意外な盲点となるのが、歯磨き後のゆすぎ方。すべての汚れを外に出し、かつ、歯磨き粉を残さないように、何度もゆすいでいる人もいるかもしれないが、それはNGなのだそう。
意外なことに、歯磨きあとのゆすぎ方にも落とし穴が!
「何度も口をゆすぐのはNG。歯磨き粉に含まれる虫歯の進行を防ぐフッ素が流れてしまいます。ゆすぎは1回、おちょこ1杯程度の水で行いましょう」
ESSE 2017年6月号
まとめると
- 歯磨きは食後30分たった頃にする
- 朝は朝食前と朝食後の2回歯磨きする
- ゆすぎはおちょこ1杯程度の水で1回だけ
気になるのは、「朝の2回の歯磨きで歯にダメージを与えすぎないか?」ということ。私の場合、朝食は食べない。朝はマウスウオッシュでゆすぐだけにしている。マウスウオッシュは、セラブレス セラブレスオーラルリンスを使っている。

(TheraBreath (セラブレス) セラブレスオーラルリンス マイルドミント 473mマウスウォッシュ)
とてもサッパリするし、おそろしいほど口臭が消えるので、これを使うと安心できる。
追記:最新情報では「食後すぐ」が推奨されている
ここから追記。二転三転するけれども、結局最新の情報では、「食後、歯みがきまで時間を空けると虫歯のリスクが上がるので、すぐ磨くべき」となっている。
食後30分説は「酸蝕症」の研究が発端
そもそも、「食後30分は歯を磨くな」という説が広まったきっかけは、酸性の炭酸飲料に浸した象牙質(ぞうげしつ:エナメル質の内側にある、やわらかい層)の試験片を用いた実験だったそう。酸で軟化した歯の表面を、すぐにブラシでこするとすり減りやすいという結果が報告された。
ここで見落とされがちなのは、この実験はあくまで「酸蝕症(さんしょくしょう)」という特殊な条件下での話であり、通常の食事による虫歯とはメカニズムが異なる点。
虫歯は口内の細菌がつくる酸によって歯の内部から溶ける「脱灰(だっかい)」が原因。いっぽう酸蝕症は、柑橘類や炭酸飲料など外部から入ってきた酸が歯の表面を直接溶かす現象。
つまり、「食後30分待つべき」というのは、酸蝕症のリスクが高い人向けの話であって、万人に当てはまるわけではない、というのが現在のコンセンサスとなっている。
歯科学会の公式見解:通常の食事なら「食後すぐ」が正解
この問題について、日本の歯科関連学会は明確な見解を表明。日本小児歯科学会は、食後の歯磨きについて、
通常の食事の時は早めに歯みがきをして歯垢とその中の細菌を取り除いて脱灰を防ぐことの方が重要です。
と述べている。日本小児歯科学会
また、日本歯科保存学会も「食後の歯磨きについては、虫歯予防の見地から、これまで一般的に推奨されてきたとおり、食後の早い時間内に行うことをお薦めする」との見解を出した。あわせて「酸性飲食物の摂取後30分間は歯磨きを避けるべきという確認はできていない」とも明記している。
結論:普通の食事なら食後すぐに磨いてOK(放置すると虫歯のリスク増)
要するに、普通の食事であれば食後すぐに磨いてよい。 むしろ30分も放置すれば、虫歯菌の活動が進んでしまうリスクのほうが大きい。
ただし、以下のような酸性度の高い飲食物を取ったあとは、30分〜1時間ほど待ってから磨くか、先に水で口をすすいでおくのが望ましい。
- 柑橘類(レモン・オレンジ・グレープフルーツなど)
- 炭酸飲料・スポーツドリンク
- ワイン
- 酢を使った料理
(2026年2月21日追記)

