「赤身肉をたくさん食べた翌日に体重が減る」という現象は、多くの人が経験しているらしい。
「カルニチンが含まれているため脂肪が燃えたから」という説もあるが、翌日の体重減は、単なる「むくみ解消」と考えたほうが良い。
脂肪燃焼効果が翌日に出るわけはないので…
今までにダイエット目的で通ったふたつの場所(脚やせサロンおよびパーソナルジム)で、
- 赤身肉をどんどん食べて欲しい
- 脂肪燃焼効果が高まる
- ダイエット成功した人の共通項は赤身肉をしっかり食べていたこと
という話をされた。
赤身肉自体は、ダイエットをサポートしやすい食材と思う。けれど、それ以上に、
- 食べた翌日に、ガツンと体重が減る
という効果を感じる人が多いので、ダイエット効果を実感させるテクニックとして、赤身肉を勧める面もあるのだろうな、と思った。
とくに、
- ラム肉
- 牛肉
を一生懸命食べると、痩せ幅が大きくなる人が多いそうだ(前述のふたつの場所で聞いた話)。
実際に、炭水化物抜きで、お肉だけをガッツリと食べると、翌朝の体重計の数字が減る。これは私自身、何度も経験している。
ちょっと不思議な感じがするけれど、1日では絶対に脂肪は燃えないので、
- むくみが取れたおかげ
と考えるのが自然。
なぜ赤身肉で、むくみが取れるのか?
では、なぜ赤身肉を食べると、むくみが取れるのだろうか。
❶ 赤身肉はカリウム含有量が多い
ひとつ、すぐに思い当たるのが「カリウム」の存在。
日本食品標準成分表によると、霜降り肉(和牛サーロイン)のカリウム含有量は100gあたり180mg。いっぽう、牛もも肉(赤身)のカリウム含有量は100gあたり350mg。赤身肉のほうがカリウムの含有量が倍近くも多いのだ。
つまり、赤身肉をたくさん食べる行為は、カリウムを大量に摂取する行為でもある。普段から塩分を取りすぎている人ほど、むくみの解消幅は大きくなりやすい。
❷ 赤身肉をたくさん食べた分、糖質の摂取量が減る
もうひとつは、糖質との関係。
赤身肉は糖質がほぼゼロの食品である。赤身肉でお腹を満たすと、必然的にご飯・パン・麺類などの炭水化物の摂取量が減り、結果として糖質の摂取量も大幅に減る。
ここで重要なのが、「グリコーゲンと水分の関係」。体内に取り込まれた糖質は、筋肉や肝臓にグリコーゲンという形で貯蔵される。このグリコーゲンは、その質量の約3〜4倍の水分と結合する性質を持つ。つまり、糖質を取れば取るほど、体は水分を多く抱え込む。
逆にいえば、糖質の摂取が減ると、体内のグリコーゲンが使われ、それに結びついていた水分も一緒に排出される。「炭水化物を抜いた翌日に体重がストンと落ちる」現象の正体は、まさにこれ。
❸ 大量のタンパク質摂取で生じる尿素がはたらく
さらに、大量のタンパク質が体内で分解される際に生じる尿素も関係していると考えられる。
尿素は浸透圧物質であり、腎臓から排泄されるときに水分を一緒に引っ張り出す「浸透圧利尿」を引き起こす。つまり、高タンパクな食事をすると尿量が増えやすくなり、結果としてむくみが解消される可能性がある。
鶏肉や豚肉ではそれほど効果がない感じがする
ところで、同じ肉でも、鶏肉や豚肉では、ラム肉や牛肉ほど、即効性はない感じがする。
日本食品標準成分表を見ると、鶏手羽肉のカリウムは100gあたり約220mg、豚もも肉は約350〜360mgで、豚肉の赤身部位はじつはカリウムが比較的多い。データ上は豚もも肉も悪くないのだが、体感として牛やラムほどのインパクトがないのは、食べる量や部位の選び方、あるいは食事全体の構成が影響しているのかもしれない。
明確な理由はわからないものの、むくみ解消を狙いたいときや、一時的であれ体重計の数値を下げたい場合には、ラム肉・牛肉の赤身肉を多めに食べるという作戦は、たしかに功を奏することが多い。


