レーシックは、角膜を削る視力矯正。私も過去に行っている。
雑誌を見ていたら、レーシックよりも角膜への負担が少ない「リレックス・スマイル」という方法が開発されたと掲載されていた。
レーシックを行った結果、不具合を訴えている人もいる
レーシックが行われるようになってから25年くらい。「30年、40年と経過した場合の実績がまだないから不安」という話を聞くことがある。
私は、今のところ、レーシックの手術直後の視力をキープしている。後遺症もなく、すこぶる快適に過ごしている。
ただ、周囲の経験者の中には、
- 徐々に視力が落ちてしまった
- 夜になると見えづらい
- 目の乾燥がひどくなってきた
- まぶしいのがつらい etc.
と、不具合を訴えている人もいる(幸い、どの人も「手術する前の状態よりはずっといい」という状況で、深刻度は低いのだが)。
そんな中、「レーシックより負担が少ない」という方法が開発されたという情報には、とても興味がある。
万が一、レーシックの再矯正を検討する事態になったときに、選択肢になるかもしれないし。
レーシックの問題点とは?
「週刊ポスト 2017年 9月1日号 」で、南青山アイクリニック(東京都港区)の戸田都子院長が次のように語っている。
「レーシックは、軽度から中等度の近視に対する安全で、有効な橋正治療です。
治療後数時間で1.0程度の視力回復が実感できます。
しかし、フラップを作る際に、角膜の神経線維を切断するため、一時的にドライアイになることがあります。
また非常に稀ですが、フラップがあると万が一目に衝撃を受けた際、しわが寄るなどの障害が起こることがあります」
週刊ポスト 2017年 9月1日号
リレックススマイルとは何か?
一方、レーシックの問題点を解消できる新たな治療法として登場したのが「リレックス・スマイル」という方法なのだそう。
レーシックのデメリットを改善するため、ドイツを中心に開発が進められたのが、リレックス・スマイルだ。
フェムトセカンドレーザーを照射し、あらかじめ角膜の内側にシート状のレンチクル(近視の度数に合わせた厚さの切片)を作り、約4ミリ以下のごく小さな切れ目からレンチクルを抜き取ることで、角膜の形状を変化させて屈折を調整する。
基本原理はレーシックと同様だ。手術時間も約10分とレーシックとほぼ同じ。
フラップを作らないので、神経線維の切断量が少なく、ドライアイが起きにくいというメリットがある。フラップがないので衝撃にも強い。
リレックス・スマイルのデメリットとは?
レーシックのデメリットを解決した「リレックス・スマイル」。
- 「じゃあ、すべてリレックススマイルに切り替えればいいのでは?」
と思うけれど、リレックス・スマイルにはデメリットもあるそう。
「リレックス・スマイルは、ドライアイの方や格闘技など、目に衝撃が加わる可能性の高い方でも治療の対象となります。
ただし、レーシックが治療後数時間で視力回復するのに対して術後1週間程度かかります。
さらに、どの手術後でも経年変化で近視が進むこともあり、全体の5%くらいの方は再手術が必要です。
レーシックはフラップがあるので、再手術が比較的容易ですが、リレックス・スマイルは、同じ方法での再手術は不可能です。
その場合はPRK(表面からレーザーを当てる方法)、または新たにフラップを作り、レーシックで対応することになります」(戸田院長)
週刊ポスト 2017年 9月1日号
デメリットをまとめると、
- 視力回復に術後1週間という長い時間がかかる
- 再手術が不可能
のふたつが、大きい。
まだリレックス・スマイルに対応している病院は少ないようだが、選択肢が増えることは良いこと。今後の普及に期待したい。