バリウムは、今までに何度も飲んだことがある。だから、ちょっと油断していたのかもしれない。
先日、バリウムを飲んだ後、必要な事後対処をきちんとしておらず、6時間経った頃から慌てて対処して、冷や汗をかいた。
バリウムの量は年々減っていて、苦しさは軽減していた
初めてバリウムを飲んだときは、とにかく苦しくて、もう二度とやりたくない、と思った。
しかし、年々、バリウムが改良されているらしく、今回は量も減っていて、味もまずくなく、
- 「楽勝だな!」
と思ったくらいだった(これが、油断のもとだったかもしれない)。
下剤はすぐに飲むのはやめて、小さな紙コップ1杯の水だけ飲んだ
バリウムの検査が終わった後、看護師から下剤と説明書きの小さな紙を渡され、水と下剤を飲むように言われた。
もらった下剤は、「ファースルー錠」というもの。
説明書きには、
- 2錠を水と一緒に飲むこと
- 出ない場合はさらに2錠を追加
- おなかがゆるい人や心配な人は帰宅後に飲んだり、下剤を飲まなくてもOK
- 1日に2リットル以上水を飲むこと
と、書いてあった。
ここで私の脳はどう反応したのか、
- 下剤を飲まなくてもOK
のところがピックアップされ、「このあと大事な仕事があるし、下剤はあとで飲もう」と判断。
また、なぜか、
- 1日に2リットル以上
の「1日に」が強調され、「今日中に2リットルに達するように、帰ったらたくさん水飲まなきゃな!」と思っていた。
本来は、検査後すぐに、できるだけたくさんの水を飲まなくてはいけなかったのに、「1日トータルで2リットル飲めばいい」という間違った脳内変換が行われたのだ。
そして、その場では、小さな紙コップ1杯分(おそらく100ml程度)の水を飲んで、満足してしまった。
バリウム検査3時間後あたりから、胃が固まったように痛み出す
検査が終わって、人間ドッグに付いていた食事をして病院を出ると、その日バリウムを飲んだことを、すっかり忘れてしまった。
水を飲むことも下剤を飲むことも忘れ、いつも通り仕事をして過ごしていたら、バリウム検査後3時間経過したあたりで、
- 「あれ、今日は胃が痛いなあ」
と思った。
胃がキューッと固まるような、ストレスで胃が痛いときの感覚に近かったので、
- 「私、何かストレスあったけ?」
とポカンとしていた。
バリウム検査4時間経過したあたりで慌てて水を飲み出す
しかし、胃はどんどん痛くなってくる。
時間の経過とともに、固まった感じの痛みは、腸のほうまで忍び寄っていた。
そこで、ようやく気付く。
- 「あっ、これバリウムだ」
すっかり忘れていた……!
バリウムの対処をし忘れると、もしかしてまずい?と思い、iPhoneで検索。検索結果を読みながら、一気に冷や汗が出る。
なんと、バリウムが体の中で固まると、最悪、開腹手術になるという。
バリウムで胃に穴が空いて、亡くなった人もいるのだとか。
これはやばいぞ!言われた通りにやってないぞ私!と焦って、そこから慌てて水を飲みまくる。
ただ、仕事先だったので、下剤が効くのは怖くて、下剤はすぐ飲まなかった。
「バリウム検査後コーヒーはダメ」って本当?人間ドック施設での食事はコーヒー付きだった
iPhoneで調べまくっていたとき、頻繁に目にした情報が、
- コーヒーとお酒(アルコール)は脱水症状になるので、バリウム検査後は飲んではいけない
というもの。
確かに、どちらも利尿作用があるので、水分補給には適さないということは知っている。
ただ、私が人間ドックを受けた施設では、終了後に施設内で昼食が出たが、普通に食後のドリンクでコーヒーが出ていた。
紅茶やジュースなど、いくつかのドリンクから選択制だったけれど、多くの私と同じく人間ドックを受けた人たちが、ホットコーヒーを注文していた。
私も、何の疑問もなくコーヒーを頼んだ。
病院で出される食事がその状態だったので、「バリウムのあとにコーヒーを飲んではいけない」というほどの禁忌ではないはず。
(ただ、私の場合、病院を出た後にタリーズに寄ってソイラテも飲んでいた。飲みすぎは良くないと思う)
バリウム検査5時間後に、ようやく下剤追加
私はかつて、下剤を飲むことが癖になったことがある。そこから下剤を断って、下剤に頼らない快調な腸をがんばって育ててきた。
だから、せっかく育てた善玉菌まで流してしまう下剤は、できるだけ飲みたくないな!!!!という気持ちが強かった(その気持ちから、下剤を飲まずに済むなら……と検査直後の下剤をスルーした、という面もあり)。
しかし、バリウムの害について調べると、そうも言っていられない。だって、死ぬかもしれないというのだから。善玉菌より私の命。
バリウム検査5時間後に仕事が終わり、下剤が効いてもトイレに行けるようになり、ようやく下剤を2錠飲む。
この日もらっていた下剤「ファースルー錠」の有効成分は「ピコスルファート ナトリウム水和物」。
ラキソベロンと同成分で、比較的効き目が穏やかとされる便秘薬。
(これを飲んだのは初めてだったけれど、結果として、下剤による強烈な腹痛に襲われるようなことはなく、実際に効き目は穏やかだった)
6時間後、必死で水を飲みまくる
バリウムを飲んで6時間経過したあたりの時間で、帰宅。
ここから必死で水を飲みまくる。2時間で2リットル以上は飲んだ。本気で飲んだ。
- 「これで一応、1日に2リットルは達成したよね」
と自分に言い聞かせながら。
バリウムが固まって、胃腸のなかで石になり、回復手術を受けるかもしれないと思うと、いてもたってもいられなかった。
ところてん式に押し出すことを狙って、バナナとりんごを大量食い
腸のあたりでバリウムが固まりだしているのか、うめくほどの腹痛があって、怖くなってきた。
バリウムが胃腸に滞らないように、ところてん式に押しだそうと思い、
- バナナ ×3本
- りんご ×2個
を食べた。
10時間後、腹痛にうめきながら下剤を追加し、ナッツを大量食い
バリウム検査から10時間・最初の下剤から5時間経過したものの、まったく出てきてくれる気配がなく、腹痛だけが増していく。
下剤を追加することを決意し、2錠飲む。
それから、再びところてん式を狙って、ナッツを食べた。
ちなみに、バナナ・りんご・ナッツを選んだのは、私にとっては、これらの食材は、ほぼ未消化でササッと胃腸を通って出てきてくれる食材だから。
20時間後(起床)、音沙汰ないので水400mlを一気飲み
それから痛みに耐えながらとりあえず眠り、バリウムを飲んでから20時間後に起床。
音沙汰ないので、ちょっと青くなりながら、とりあえず水を400ml一気飲み。
すると、15分くらいたって、グルグルと胃腸が動き出した。来た!!!
バリウム、ようやく排出完了
で、バリウムをようやく排出。
固まっていたようで、お尻を通るときに、痛みがあったけれど、下剤2回分の効果がしっかり出ていたので、幸いちゃんと出すことができた。
本当に良かった。
もうこんな思いはしたくないので、次にバリウムを飲むときには、直後に下剤と大量の水を飲みまくろうと思う。