〈リテーナー体験談〉しゃべりにくい時期・後戻り・装着期間・破損修理 他

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歯列矯正のリテーナー期間に入って1年以上になる。この期間中、いろいろな疑問や不安、トラブルを乗り越えてきた。

それを、まとめてみようと思う。

私が使っているリテーナーのタイプ

私のリテーナーは、下の歯はワイヤーで固定しているタイプ。上の歯は取り外し可能なタイプで「ベッグタイプリテーナー」というらしい。

リテーナーの種類-恵比寿・渋谷の矯正・矯正歯科なら恵比寿ますだ矯正歯科

上記の写真では、上顎に接触する部分が紫色だけれど、私のものはピンク色(ピンク色のもののほうが、よく見掛けると思う)。

それから、前歯にかかる、一番目立つ前方部分は、銀色のワイヤーではなく透明のプラスチックにしてもらった(これはこちらから言い出さないと、矯正医から提案はなかった。希望する人は自ら言った方が良いかもしれない)。

銀色のワイヤーに比べて、透明のプラスチックは、見た目に目立たない。しかし、プラスチックの方が経年劣化で破損しやすいというデメリットがあるそう。

話では、1年程度でダメになるということだったけれど、今のところ、プラスチックの破損は起きていない。

リテーナー開始1ヶ月目は「しゃべりにくい」ことや生活習慣の変化に困惑

リテーナーを初めて装着したときは、とても気分が高揚していた。

リテーナーの開始=矯正装置(ブラケット)からの卒業〉でもあるので、“矯正が終わった”といううれしさがあったのだ。

  • 「やっとやっとやっと終わったぁぁぁ〜!!」
  • 「わたし、がんばった!! わたし、おめでとう!!」
  • 「解放感!自由!達成感!(キラキラ)」

と、ひとりでニタつくくらい、興奮したのを覚えている。

ところが、リテーナーを装着して半日たった頃には、

  • 「リテーナーを甘く見てたかも」
  • 「ブラケット生活の方がラクだったかも」

と、ちょっと雲行きが怪しく。

一番不安になったのは「しゃべりづらい」こと。今まで無意識にできていた会話が、“舌をがんばって動かさないと”難しい感じ。うまく話せなくて、もどかしい。

しゃべりづらい他にも、

  • いちいち外さないと何も飲食できない
  • 熱いコーヒーや紅茶が日常的に飲めない
  • 外している間にリテーナーを破損したら終わりだと思うと神経を擦り減らす

ということがストレスだった。

ただ、結論から書いてしまえば、1週間経つ頃には、ほぼ気にならないレベルまでリテーナーに順応し、1ヶ月経つ頃には完全に慣れた

それぞれ詳しく書いていく。

最初は舌を動かすのが大変だった。カラオケに行って鍛えたら急速に慣れた

リテーナーとブラケットで最も違いを感じたのは、「口の中の上側全体に異物がある」という点。

ブラケットは、いくら進出してきても、歯の裏側どまりだった。

しかし、リテーナーは、上顎部分に装着する。「らりるれろ」と発音するときに舌が触れる部分にリテーナーが居座るので、ら行が非常に話しづらい。

舌を、いつもの2倍くらいの力を込めてイチイチ意識的に動かさないと、いつもの発音にならない。だからおのずと「舌足らず」な話し方になってしまう。

滑舌が悪いので、リテーナー開始直後に仕事で会う人には、最初に、

  • 「実は歯列矯正の装置が新しくなったばかりで」
  • 「お聞き苦しいかと思います、申し訳ありません」

と、断りを入れていた。

そしてプライベートでは、つい、しゃべるのがおっくうになって、なるべくしゃべらないで済むように生活してしまっていた。

しかし、たくさんしゃべらないと、慣れない。ちょうどそこでカラオケに誘われ、2時間歌いまくる機会があった。このとき強制的に舌を使いまくった

それが、私にとっては功を奏したようで、カラオケの前後で舌の煩わしさが、まったく変わっていた。

そうこうしているうちに1週間がたち、多少意識して舌を動かしさえすれば、相手に気付かれないところまで、いつも通りに発音できるようになった。

さらに1ヶ月経過する頃には、まったく意識せずとも、普通の感覚で話せるようになった。あんなに話しづらくて戸惑ったのに、順応するんだなと感心。

リテーナー装着中は熱いコーヒー・紅茶の類いは禁止で過ごした

熱いコーヒーや紅茶の類いは、リテーナーにとって御法度(リテーナーは熱さに弱い。リテーナーを付けたまま熱い飲み物を飲むと、リテーナーが壊れる)。

ホットコーヒーを飲むためにはリテーナーを外さなければならない。しかし、リテーナーは人前で安易に外せるものではない(人から見れば入れ歯を外すような見た目)。

なので、おのずと「ホットコーヒー片手に仕事」なんてことはしなくなり、飲み物は水かアイスティーのみになった。

ちなみに、「冷たいジュース」は、温度的には大丈夫だけれど、糖分でリテーナーが汚れるのがいやだったので避けていた。

「アイスコーヒー」も、リテーナー前部の透明プラスチックが、茶色に着色したらいやだなという気持ちで避けた。

「アイスティー」も多少着色するだろうが、アイスコーヒーと比較したらマシと判断した(飲みたかった)。

なお、制限があるのは「リテーナー装着中」のみ。ホットコーヒーやジュースが飲みたい場合は、リテーナーを外しているときに飲むようにすればOK。

出先でいただくお土産お菓子や食べ歩きは対応が難しい

私がリテーナー生活になって困ったことは、「おみやげ」でお菓子が配られたとき。

例えば、職場なんかで、「京都に行ってきたんです〜」といって、女子が八つ橋を配って歩き、じゃあいただきますと、その場で皆が食べ始める、というようなことは、よくあると思う。

そういうとき、わざわざトイレにいって、リテーナーを外さないと、食べられない。

私が実際に困ったのは、とある講義中に参加者のひとりが海外のおみやげといって、特別においしいというドライフルーツを配りだしたとき。

皆が受け取ったその場で口に入れ、「おいしい!」「こんなの食べたことない!!」と絶賛し始めた。

  • 「リテーナー付けているので、すぐ食べられなくて」

と伝えれば良いのに、そのタイミングを失ってしまい、仕方ないので食べたふりをしてそっとしまった、という出来事があった。

また、観光地の商店街などで「食べ歩き」用のお菓子やメンチカツなどが売っていて、それを皆で食べながら歩くシーンなんかも、対応が難しい。

人前ではリテーナーを外すことができないので、事前にリテーナーを外しておくか、その場はパスするか、しかない。

リテーナー生活半年くらいまでは、「外さないといけないシチュエーション」に怯えながら過ごす

何年もつらい歯列矯正をがんばって、リテーナー生活を手に入れた者にとって

  • 「絶対に後戻りしたくない!!!!」

という気持ちは強い。

リテーナー生活を開始してから年月がたった現在は、「多少の後戻りは仕方ないのかも」「歯はどうしても動いているんだし」と、気持ちはおおらかになっている。実際に、もう歯がある程度安定して、ちょっとやそっとのことでは後戻りしないという安心感もある。

しかし、リテーナー生活になったばかりの頃は神経質になっていて、

  • 「万が一、リテーナーを装着できなくなるアクシデントがあったら、今までの苦労が全部水の泡になってしまうかもしれない!!!そんなの絶対にいやだー!」

という気持ちを、よく抱えていた。

だから、リテーナー開始したばかりの大事な時期に、

  • 結婚式・披露宴
  • 長時間拘束される飲み会

などの予定が入ったら、どうしよう!と思っていた(結果としては、リテーナー生活半年以内にそんなタイミングは来なかったのだけれど)。

結婚式や披露宴にお呼ばれすると、何時間にもわたって飲食することになるので、リテーナーを付けっぱなしにすることができない。

もし、ブラケットを外す直後のタイミングで予定がわかっているのであれば、終わってからブラケットを外すように調整してもらった方がいい。

ブラケットを外した直後のタイミングだと、数時間でもリテーナーを外しっぱなしにすることが、致命的になることもある

ブラケットを外したばかりのときに、長時間、リテーナーを外さざるを得ないイベントが来ないように、調整する必要がある。

リテーナー生活1年でリテーナーが破損

こうして文字にして書くと、リテーナーっていろいろ不便そうだ。しかし、数ヶ月経過する頃には、完全に慣れて、何も思わなくなっていた。

しかし、私のリテーナー生活に大ピンチが出現。1年経過した頃、リテーナーが破損してしまったのだ。

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よく、「飲食店で外しておいたら間違って捨てられた」「その辺においておいたら飼い犬に噛まれた」などで破損するケースがあるらしい、とは知っていた。

しかし、私の場合は、日常生活の中の劣化で壊れてしまったようだ。

まじめに続けてきたリテーナー生活だったが、このリテーナー破損&作り直し待ちの、1週間の期間をリテーナーなしで生活。

結果として、この1週間で大きく後戻りすることもなく、なんとか事なきを得た。

しかし、それはリテーナー生活1年を経過して、ある程度、歯が落ち着いた後だったから。これがあと半年早く起きていたら、後戻りが起きていたかもしれない。

リテーナー生活2年。現在は多少後戻りしている感触あり

リテーナー生活がそろそろ2年になる現在。実は、多少後戻りをしている感触がある。

奥歯のすきまが広がっているのは明らかで、お肉を噛んだときに、奥歯にはさまってしまう。歯間ブラシを使っていても、以前よりもスカスカになってきている。

リテーナー生活が始まったばかりのときは、

  • 「絶対に後戻りなんかあり得ない!!!」

と思っていた。しかし、あまりピリピリ神経を使いすぎて完璧主義になりすぎると気持ちが苦しくなるなと思った。最近は、「どうしても、多少は歯が動くのだろうな」と、ゆるく捉えている。

奥歯のすきまについては、定期検診で相談してみて、リテーナーを少しきつくしてもらったりして調整している。

横浜の矯正歯科医のホームページにこんな記載があった。

皆さんの中には“もとの歯並びに戻ってしまうことはないの?”という疑問をお持ちの方も多いことと思います。これは、“後戻り”といわれるものですが、もとの歯並びと同じようになることは極めて稀です。しかし、残念ながら、程度の差はあるものの、矯正治療後の歯並びは少しずつ変化します。(中略)

当院の治療のゴール=保定の目標は、かみ合わせの機能的な安定と歯列の生理的な安定です。これは矯正治療の有無にかかわらず、歯列が経年的に変化するのが正常であるという前程において、変化しても機能的に問題がないバランスの良いかみ合わせと、歯列を目指しています。ですから、当院のリテーナー(保定装置)は生理的に必要な変化を妨げないように、取外しの出来る形を基本にしています。
矯正治療後の安定性と後戻りについて 横浜 | 福増矯正歯科

歯並びが少しずつ変化するのは、生理的に当然のこと。そうなっても問題がないかみ合わせ・歯列であれば、むしろ変化に順応していったほうが、体にとっても良いのでは?と思う。

体も顔の骨格も肉付きも変化していくのに、

  • 「絶対に矯正直後の歯並びじゃなくちゃイヤ!!!」

と、そこだけ固執し続けるのは、それはそれで不自然な気もする。

定期的な検診でリテーナーを調整していただきながら、「常に良いバランス」をキープしていけたらいいなあ、と最近はそんなスタンスでいる。

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