あがり症、緊張症、赤面症、多汗症、震え、吃音などに悩まされている人の中で、密かに人気の医薬品に「インデラル」がある。
あがり症に効果が得られたので、そのときの飲み方を記録しておく。
インデラルとは?
まずはインデラルの基本情報を簡単に。
インデラルは本来は心臓・循環器系の医薬品
インデラルは、プロプラノロールという成分を含むβ遮断薬だ。本来は高血圧や狭心症、不整脈などの心臓・循環器系の疾患に使われる医薬品である。
心臓のβ受容体という部分に作用し、心拍数を下げ、血圧を下げるはたらきがある。これが、あがり症の症状を抑える鍵になるのだ。
なぜインデラルがあがり症に効くのか
あがり症の人は、緊張する場面でアドレナリンが過剰に分泌される。このアドレナリンが心臓のβ受容体を刺激すると、心拍数が急上昇する。
心拍数が上がれば、動悸・手の震え・声の震え・発汗といった身体症状が次々と現れ、これらの症状に気づくことで、さらに “あがり” が増幅されていく。
β受容体をブロックするインデラルは、アドレナリンが分泌されても、心拍数の上昇を物理的に防ぐ。身体症状が抑えられる→精神的な不安も軽減される→あがり症に効果がある、というメカニズムだ。
参考:PMDA くすり情報 一般の方向け/インデラル錠10mg
以前、期待にあふれて試したものの効果を実感できなかったが…
何年か前、あがり症に悩み狂ってGoogle検索中にインデラルを知り、
- 「そんな良い薬があるなんてー!」
と、飛びつき飲んだものの、そのときは「まったく効果がなかった」ので、すぐ捨てた(ものすごく、がっかりした)。
けれど、最近、あらためてインデラル経験者のレビューを読んでいたら、
- 「1錠では効かず、2錠飲んだら効いた」
という声を複数発見。
な、なんと。もしかしたら飲む量が少なかったのか。
たしかに心臓の薬だというので慎重になり、ほんのちょびちょびしか飲まなかった記憶がある。
そこで、もう一度入手して、再度、服用量を増やしてチャレンジしてみた。
インデラルを服用した日の経過
仕事の打ち合わせやプレゼンがある日、実験的にインデラルを飲んでみた(この日は、本気で緊張するようなイベントはない日なので、様子見として)。
その日の経過記録は次のとおり。
初日の記録
8:00
出掛ける前に、1錠を飲む。苦い……。
12:00
とくに体に変化は感じない。あがるような出来事も起きていないので、効いているのかよくわからず。
13:00
実験的に、もう1錠、飲んでみる。
14:30
そういえば、心なしか、頭がぽーっとするような……。
心は穏やかで落ち着いている。そもそも心が乱されるほどの出来事が起きていないため、インデラルが効いているのか、よくわからない。
ただ、苦手な人が話しかけてきても、心が何の反応も起こさず。無意識にサクッと対応できていたことに、あとから気付く。インデラルが効いているのか?
16:00
ここで、もう1錠追加して服用。トイレに行ったときに鏡を見ると、どうも目が充血している。
頭に血がのぼっているような感覚もあり。
17:00
気分は穏やかな感じが続いている。おっとり落ち着いていて、コミュニケーション能力が高い感じ。
どこか、客観的に状況を見るような、俯瞰的な感覚がある。
いっぽう、ほんの少しだけれど、車酔いのような気持ち悪さが出ていることに気づく。若干だけれど、ふらつきというか。
加えて、喉の渇きも感じる。目がシパシパする。
インデラルは服用して3〜4時間後がピークらしい。1錠目のピークは終わり、2錠目のピークを迎えているタイミング。
17:30
ここで、若干、緊張する打ち合わせに参加。
ふわっと自分の外に膜が張っているような感覚になって、あがらない。なんというか、「他人事」みたいな感じ。
心臓の鼓動(ドキドキ感、動悸)・心拍数でパニックになってしまう人には、効果てきめんなのかもしれない。
鼓動から来る「震え」にも効きそう。体が「鈍感」になる感じ。でも、抗不安剤と違って、気分に直接作用はしない。
あくまでも、体の反応が鈍感になる感じ。
いっぽう、赤面症や多汗症への作用は間接的だろうと思う。
心拍数があがるような緊張は緩和されるので、結果として多汗症・赤面症も緩和している。が、多汗症治療薬のようにダイレクトに身体症状に効いてピタッと止めるような感覚はなし。
身体症状にピタッと効くのは、動悸・震えの類いなのだろう(私はこの症状がないので、どれだけ効くのか、よくわからず)。
2日目の記録
翌日、大勢の人と会う予定があった。インデラルの効果を確認するのにちょうど良いかと思い、また飲んでみた。
朝8時に1錠、10時に追加でもう1錠。
以前インデラルを購入して、1錠だけ飲んでいたときは、まったく変化が感じられなかった。しかし、こうして2錠飲むと明らかに違う。
おっとり・穏やか・ゆるやか、という精神状態が続く。
ただし、若干ボーッとする。疲れやすい感じもする。キレキレで集中して仕事をしたい日なんかは、足を引っ張るかもしれない。
私のインデラルの飲み方
毎日常用するのは嫌なので、プレゼンやスピーチなど、緊張することが分かっている場面で事前に飲むようにしている。
服用後3〜4時間でピークに達し、半減期へ入っていくので、それを見越して飲む必要がある。
- 3時間前に1錠
- 1時間半前に1錠
の2錠が、今のところ一番調子が良いようだ。

