あがり症、緊張症、赤面症、多汗症、震え、吃音などに悩まされている人の中で、密かに人気の医薬品に「インデラル」がある。
あがり症に効果が得られたので、そのときの飲み方を記録しておく。
インデラルとは?
インデラルは、本来は高血圧や心臓病の薬で、心拍を抑える効果がある薬だ。
あがり症の人は、ちょっとしたことで心拍数が上がって、体にさまざまな症状が出てしまう。
そこで、インデラルによって心拍を抑えれば、あがり症も抑えられるという仕組みだ。
何年か前、あがり症に悩み狂ってGoogle検索中にインデラルを知り、
- 「そんな良い薬があるなんてー!」
と、飛びつき飲んだものの、そのときは「まったく効果がなかった」ので、すぐ捨てた(ものすごく、がっかりした)。
けれど、最近、改めてインデラル経験者のレビューを読んでいたら、
- 「1錠では効かず、2錠飲んだら効いた」
という声を複数発見。
な、なんと。もしかしたら飲む量が少なかったのか。
確かに、心臓の薬だというので、ビビってほんのちょびちょびしか飲まなかった記憶がある。
そこで、もう一度入手して、再度、服用量を増やしてチャレンジしてみた。
インデラルは「β遮断薬」という分類の薬。処方しているクリニックをあらかじめ検索して受診するのが一番確実で安全。
インデラルを服用した日の経過
仕事の打ち合わせやプレゼンがある日、実験的にインデラルを飲んでみた(この日は、本気で緊張するようなイベントはない日なので、様子見として)。
その日の経過記録は次の通り。
初日の記録
8:00
出掛ける前に、1錠を飲む。苦い……。
12:00
特に体に変化は感じない。あがるような出来事も起きていないので、効いているのかよく分からず。
13:00
実験的に、もう1錠、飲んでみる。
14:30
そういえば、心なしか、頭がぽーっとするような……。
心は穏やかで落ち着いている。そもそも心が乱されるほどの出来事が起きていないため、インデラルが効いているのか、よく分からない。
ただ、苦手な人が話しかけてきても、心が何の反応も起こさず。無意識にサクッと対応できていたことに、後から気付く。インデラルが効いているのか?
16:00
ここで、もう1錠追加して服用。トイレに行ったときに鏡を見ると、どうも目が充血している。
頭に血がのぼっているような感覚もあり。
17:00
気分は穏やかな感じが続いている。おっとり落ち着いていて、コミュニケーション能力が高い感じ。
どこか、客観的に状況を見るような、俯瞰的な感覚がある。
一方、ほんの少しだけれど、車酔いのような気持ち悪さが出ていることに気付く。若干だけれど、ふらつきというか。
加えて、喉の渇きも感じる。目がシパシパする。
インデラルは服用して3〜4時間後がピークらしい。1錠目のピークは終わり、2錠目のピークを迎えているタイミング。
17:30
ここで、若干、緊張する打ち合わせに参加。
ふわっと自分の外に膜が張っているような感覚になって、あがらない。なんというか、「他人事」みたいな感じ。
心臓の鼓動(ドキドキ感、動悸)・心拍数でパニックになってしまう人には、効果てきめんなのかもしれない。
鼓動から来る「震え」にも効きそう。体が「鈍感」になる感じ。でも、抗不安剤と違って、気分に直接作用はしない。
あくまでも、体の反応が鈍感になる感じ。
一方、赤面症や多汗症への作用は間接的だろうと思う。
緊張が緩和されるので、結果として多汗症・赤面症も緩和している。が、多汗症治療薬のようにダイレクトに身体症状に効いてピタッと止めるような感覚はなし。
身体症状にピタッと効くのは、動悸・震えの類いなのだろう(私はこの症状がないので、どれだけ効くのか、よくわからず)。
2日目の記録
翌日、大勢の人と会う予定があった。インデラルの効果を確認するのにちょうど良いかと思い、また飲んでみた。
朝8時に1錠、10時に追加でもう1錠。
以前インデラルを購入して、1錠だけ飲んでいたときは、まったく変化が感じられなかった。しかし、こうして2錠飲むと明らかに違う。
おっとり・穏やか・ゆるやか、という精神状態が続く。
ただし、若干ボーッとする。疲れやすい感じもする。キレキレで集中して仕事をしたい日なんかは、足を引っ張るかもしれない。
私のインデラルの飲み方
毎日常用するのは嫌なので、プレゼンやスピーチなど、緊張することが分かっている場面で事前に飲むようにしている。
服用後3〜4時間でピークに達し、半減期へ入っていくので、それを見越して飲む必要がある。
- 3時間前に1錠
- 1時間半前に1錠
の2錠が、今のところ一番調子が良いようだ。