「ナイアシンフラッシュ」なる言葉を初めて知って、大変興味を持った。そして、数週間の内に3種類のナイアシンを購入し、試した。その記録。
この記事は、私の失敗も含めた経験談の記事になっている。
これからナイアシンフラッシュにチャレンジする方は、最小量から慎重に。
私は飲みすぎて医者に行くハメになったりもしている。そちらの記事も参考にしていただければと思う(後述)。
※1回500mgの服用だけで赤みが引かず受診した情報もあり注意が必要。
ナイアシンとは?
まずはナイアシンについての説明から。「ナイアシン」というのは、「ビタミンB3」のこと。
Wikipediaの、ナイアシンのページには、次のような説明が記載されている。
ビタミンB複合体の一つで熱に強く、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠である。循環系、消化系、神経系の働きを促進するなどの働きがある。
欠乏すると皮膚炎、口内炎、神経炎や下痢などの症状を生じる。エネルギー代謝中の酸化還元酵素の補酵素として重要である。
Wikipedia
簡単に言えば、ナイアシンがないと、
- 糖質・脂質・タンパク質を代謝できない
- 肌荒れや口内炎ができる
- 脳神経がおかしくなる
という問題が起きてしまうのだ。
ナイアシンには2種類ある
ナイアシンフラッシュを試したい場合、まず知っておくべきことは、ナイアシンの種類のこと。
ナイアシンには、
- ニコチン酸
- ニコチン酸アミド
の2種類がある。ナイアシンフラッシュが起きるのは「ニコチン酸」の方だ。これを間違えると、フラッシュは起きない。
「ニコチン酸」といってもタバコとは関係なし
ところで、
- 「ニコチンってタバコの?」
と思ってしまうが、「ニコチン酸」と「ニコチン」は別物。
ナイアシンと、タバコのニコチンは、まったく関係がない。
それなのに「ニコチン酸」という呼び名では、勘違いする人が多くややこしい。なので、「ナイアシン」という呼び名を使うようになったらしい。
メンタルから美肌まで、多岐に渡るナイアシン効果
ナイアシンがもたらしてくれる効果は、非常に多岐に渡っている。
特に注目されているのは、ナイアシンが欠乏すると、メンタルにも影響するのではないか?という点だ。
もしかすると、今、抱えている心の不調は、ナイアシン不足かもしれないのだ。
また、「ペラグラ」という皮膚病は、ナイアシンの欠乏症として有名。つまり、ナイアシンが不足すれば、肌にも不調が出るということ。
心にも体にも、密接に関わっているナイアシン。
ナイアシンフラッシュとは?
そんなナイアシンを使って、心や体に効かせる妙法が「ナイアシンフラッシュ」。
ナイアシンフラッシュの効果は、多々あるといわれている。つらい症状が、ナイアシンで治るのなら、チャレンジしてみたいという人も多いはず。
※ナイアシンを推奨している医師に、藤川徳美先生がいる(⇒藤川先生のFacebookはこちら)。
ブログ・Facebookで情報発信されており、医学的な専門情報はこちらが参考になる。
ナイアシンフラッシュの方法
ナイアシンフラッシュのやり方はとてもシンプル。
- ニコチン酸のナイアシンを一定量以上、摂取する
これだけ。
すると、30分~1時間半ほど経過したところで、急に体がカーッと熱くなってくる。そして顔や全身の皮膚に真っ赤な紅潮や、チクチクとした痛痒い刺激が起きる。
知らなかったら、「じんましん!」「アレルギー!」「救急車!」と叫びたくなるような症状なのだが、およそ1時間~2時間後には収束。
- 体の不調が一気に解決した
- 急に頭がクリアになってやる気が出た
- フラッシュ後の爽快感にやみつき
という体験談が多く、ナイアシン信者も多い。私も絶対やってみたいと思い、さっそく試した。
まず最初に購入したのは、Amazon経由の購入でこちら。
このナイアシンを選んだ理由は、次の3点。
- ソラレーは以前も使用したことがあり、信頼できる印象があったこと
- 容量が多めの500mgだったこと
- Amazonでレビューが40件以上あり高評価だったこと
最初は「フラッシュ」といわれても、どんな状態になるか想像もつかなかった。が、レビューでは写真付きで感想を投稿している人もいたので、参考になった。
ナイアシン服用1日目の経過記録
そして私も、どんなことになるのか興味津々。ナイアシンが手元に届いてすぐにチャレンジ。
ナイアシンをしっかり効かせるためのポイントとして、「空腹時に飲む」というのがあるので、夕飯を食べる前の状態で、1錠飲んだ。
その時の経過記録は下記の通り。
初めてのナイアシン時の経過記録
0分経過
1錠(500mg)服用。早く効かせたかったので空腹の状態で。
25分経過
何事もなく過ごしていたが、ふと顔がチクチクすることに気付く。
30分経過
さらに腕の内側、くるぶしの内側、耳などにチクチク感が広がり強まる。
チクチク感の感覚は、お風呂上がりに急に血行が良くなって足の裏がむず痒くなるときの感覚に近い。
35分経過
耳が熱を持ち始める。じんじんする。なんだか熱い。不思議な感じ。
全身チクチクしているものの、耳の刺激が強くて耳にばかり気を取られる。
鏡を見たら、耳が真っ赤。顔も、お酒に酔ったときのように赤いが、全体が均一に赤いのではなく、鼻から頬にかけてが特に赤い(そばかすゾーン)。
首もまだらに赤くなっている。腕の内側も赤くなる。体も、顔と同様に、均一に赤くなるのではなく、まだらに赤くなっている。湿疹のように見える。
40分経過
相変わらずチクチクと熱感は続いているが、ここら辺でピークを過ぎたような感じがする。ここを山に落ち着いていくのか?
45分経過
腕と首の赤みは引いてきた。顔と耳はまだ赤い。チクチク感・熱感は徐々に収束に向かっている。
ふと膝下を見ると、足指周辺と膝のみ赤いという不思議な感じになっている(ふくらはぎは、なぜかまったく赤くない)。太ももは内側がまだらに赤い。
55分経過
随分落ち着いてきた。耳はもうチリチリしない。
60分経過
ほぼ収束した感あり。飲んでからフラッシュが終わるまで、約1時間。
終わってみての感想
想像以上に、「ガツン」と分かりやすい反応があることにびっくり。
レビューなどを読み込んではいたけれど、ここまで即・反応があるのは、体験してみるとやっぱり驚く。
ネット上では、「やみつきになるほどの快感」を得ている人もいたが、私は、そこまで「気持ちイイ!」という感覚はなかった。
でも、ナイアシンフラッシュでしか得られない初体験の感覚を得ることができた。
- 終わった後のすっきりとした爽快感
- 心の穏やかさ、幸せ感
- 体調が底上げされて体が軽くなった感覚
- 頭がクリアに一掃されて仕事の効率が良くなる
総じて、「ナイアシンフラッシュって、楽しい!」と思った。
ナイアシンフラッシュの赤みの正体
ところで、なぜナイアシンフラッシュを引き起こすと、こんなに皮膚が赤くなるのだろうか。
これは「ヒスタミン紅潮」だそう。
「統合失調症はナイアシンによる栄養療法で治る」という説を唱え、治療にあたったブラム・ホッファー氏の著作からの抜粋が下記。
ビタミンの大量投与がアレルギーに非常に有効である。最も有望なのがナイアシン、ナイアシンアミド、それにアスコルビン酸である。ナイアシンは、ヒスタミンを体内のその貯蔵細胞から放出させ、それが血液にどっと入るが、その半減期は90分である。
ナイアシン紅潮は、実はヒスタミン紅潮である。
毎日摂るナイアシンは、体内のヒスタミンを次第に低下させていき、貯蔵所には紅潮を起こすほどはなくなってしまう。
ヒスタミンは、アレルギー反応の間は放出され、毒性反応を起こす可能性があるので、ナイアシンを用いることは、これらのアレルギー反応の強度を低下させることになる。
ビタミンB‐3の効果―精神分裂病と栄養療法
ナイアシンを摂ると、「ヒスタミン」が血液中に放出される。それによって皮膚の紅潮やホットフラッシュのような症状が起きるという。
「ヒスタミン」はアレルギーやじんましん、食中毒の原因となる物質。
これを意図的に放出させることで、デトックスを狙っているというわけだ。
繰り返しナイアシンを摂っていると、だんだん体内のヒスタミン貯蔵がなくなり、最後にはナイアシンフラッシュも起きなくなり、アレルギーも消えてしまうという。
ナイアシンの副作用?赤みが引かなくなるハプニング発生
これは続けたい!と思い、毎日連続で飲み始めたのだが、ここでトラブル発生。
調子に乗って、500mgのナイアシンを一日に1〜2錠ずつ飲んでみたところ、私には量が多すぎたようなのだ。
ナイアシンの連続服用を開始して4日目、肌の赤みが引かなくなってしまった。
ナイアシンの適量はどれくらい?
「じゃあ、どのくらいの量が適切なの?」と疑問に思うところだけれど、ネット上で見る限り、1,000~1,500mg以上を平気で服用している人も多い様子。
なので、ナイアシン服用の適量は、本当に人によるようだ。
自分の適量は、自分で試行錯誤して、調整して見つけるしかなさそう(参考までに、私は体重が40kg台前半。例えば60kgの男性とは、必要量が違うだろう)。
私の場合、500mgでは多すぎると分かった。そこで、細かくナイアシンの量を調整できるよう、iHerb経由で100mgのナイアシンを購入した。
この100mgのナイアシンを購入してから、赤みが引かないなどのトラブルはなく、すこぶる快適。
ちなみに、錠剤やタブレットなら、わざわざ100mgを買い足さなくても、ピルカッターでカットして量の調整ができるところ。
しかしナイアシンは、ソラレー・ネイチャーズウェイ・ナウフーズ等、すべてカプセルタイプだったので、ピルカッターでのカットという方法が取れず、100mgのナイアシンを買い足した。
現在の私のナイアシンの飲み方
現在のナイアシンの飲み方は、
- 毎朝・毎晩(寝る前)の2回、100mgを1錠飲む
を基本にしている。
プラスαで、その日の気分により、100mgをもう1〜3錠、追加することもある。
徐々に量を増やせるようになった
飲み始めて早々に赤みが引かないハプニングに見舞われたものの、1ヶ月ほど経過してからは、ナイアシン量を増やしても大丈夫になった。
なので、500mgをガツンと飲む日もあえて作っている。用量が多いと、フラッシュの程度も強いが、その分、心や体への良い効果もハッキリ出る。
飲むタイミングは、
- 寝る前に飲んで、ナイアシンフラッシュが来る前に寝る
というのが意外におすすめ。疲れている日なんかにやると、朝起きたとき、妙に元気になっている。
用量別のナイアシンフラッシュの程度
用量によって、ナイアシンフラッシュの程度が違うので、それをまとめておく。
100mg(ほんのり)
対面の打ち合わせなどで人と向き合わない限りは、外出先で服用しても目立たない程度。
ほんのり赤くなる。日によっては、まったく反応がなく、飲んだこと自体忘れることもある。
200mg(そこそこ)
100mgを2錠飲んだ場合。目の周りなど顔の中でも皮膚が薄い部位、首からデコルテ、腕などが目立つ赤さで紅潮する。
赤みの程度はそれほどではないものの、じんましん風にまだらに赤くなるため、人に見られると心配される。自宅で飲んだ方が良い。
500mg(ガツン)
顔中が真っ赤になる。頭皮のチリチリ感や、手足の皮膚のかゆみなどが出ることもある。
動いたり、お風呂に入ったりすると、チリチリやかゆみの感覚が強くなるので、安静にできるときに飲んだ方が良い。
3本目のナイアシン、フラッシュしないタイプも購入
ナイアシンにハマっている私は、3本目のナイアシンとして、ナイアシンフラッシュが起きない「ニコチン酸アミド」タイプの250mgを購入した(Now Foods/フラッシュフリーナイアシン)。
フラッシュは起こしたくないけれど、ナイアシンの効果を得たいときには、フラッシュフリーのタイプを飲んでいる。
ただ、フラッシュしないタイプは、肝臓への負担がかなり大きいという情報があったので、基本はフラッシュするタイプをメインで飲んでいる。
繰り返しになるけれど、「ナイアシンフラッシュ」を体験したい人は、間違えて「ニコチン酸アミド」タイプを購入しないように要注意。
「ニコチン酸アミド」「フラッシュフリー」「ノーフラッシュ」「タイムリリース」等の記載があるものは、ナイアシンフラッシュが起きない。書いていないものを選ぶ。
※ナイアシンフラッシュが起きるタイプのナイアシンはこちら
500mg(ガツンとフラッシュする) 100mg(程よくフラッシュする)