前回に続いて、ハイレスについて。
ハイレスは医薬品のため、服用は慎重にする必要がある。
以前「薬疹」のリスクが高いことを書いた。今回「髪の毛がハゲる」という体験談を伺ったので共有させていただく。
ハイレスの服用は自己責任。リスクがあるので要注意
前回の記事でも触れたけれど、私は2018年1月現在、ハイレスを飲んでいない。理由は、冬になって、肌の乾燥がひどくなったため。
個人輸入などで自己判断で薬を服用すると、すべてが自己責任になる。本来、薬は医師の診断のもと飲むべき。
「リスクを取った上で、自己責任で飲んでいる」という人もいるかもしれない。ただ、特にハイレスについては、より慎重になった方が良いと思うようになった。
それは、まず「薬疹」が起きやすいという面があると知ったからだ。詳しくは、下記の記事で書いた。
スピロノラクトンを処方してもらえばハイレスと同じ
ハイレスの成分はスピロノラクトン。スピロノラクトンは、医師に処方箋を書いてもらえば、医師の指導のもとで服用することができる。
ニキビ治療やAGA治療を行っている美容系のクリニックでは、ハイレスと同成分の「アルダクトンA錠」を自由診療で処方しているクリニックが多い(私が通っていた美容皮膚科でも処方していた)。
なので、服用したい場合は、そういったクリニックで相談するという方法がある。
「ハイレスで禿げた」という情報あり
「薬疹」に加えて、今回「ハイレスで禿げた」という体験談を伺った。以下引用させていただく。
浮腫はさっぱりとれ、綺麗に身体のラインがでて、それでいて胸は衰えずだったので、用法用量を守って、毎日服用していましたが、結果、禿げました。
どうも頭皮も乾燥するようで、毎日毎日すごい量の毛が抜け落ち、気付いた時には禿げていました。
ハイレスのせいだと気付かず、シャンプーを変えたり、頭皮のマッサージーを毎日したり、ヘッドスパなど、できる対策をやってみたのですが、効果はなく、そしてハイレスの服用をやめた翌日、ピタリと抜け毛が減りました。(シャンプー時の抜け毛の量で確認しています。)
ハイレスで肌が乾燥するメカニズムとは?
ハイレスや、同成分(スピロノラクトン)の「アルダクトンA錠」は、
- 男性ホルモンの作用を抑える
という作用がある。それを利用して、皮膚科でニキビ治療に使われることもある。
以下、ニキビ治療にアルダクトンA錠を使用しているクリニックのサイトから引用。
アルダクトンAは、元々は利尿・降圧剤です。
高血圧症や原発性アルドステロン症に用います。この薬には、男性ホルモンを受け取る部分(アンドロゲンレセプター)を阻害する作用があることがわかっています。
その作用を利用して、ニキビの原因となる男性ホルモンの働きを抑え、にきびを治療します。
むやスキンクリニック
男性ホルモンは、皮脂分泌を活性化させる働きがある。だから、
- [男性ホルモンを抑える→皮脂分泌を抑える→ニキビが治まる]
という作用がある。
一方、皮脂分泌がもともと少ない乾燥肌の人が、ハイレスやアルダクトンA錠を飲むと、
- 皮脂が不足して肌が乾燥する
という事態が起きる。
[頭皮が乾燥して、頭皮環境が悪くなって、髪の毛がダメージを受ける]ということは、あり得る。
AGA治療にも使われる面もあるが、過信できない
一方、男性ホルモンの過多が原因となる男性型脱毛症(AGA)や女性男性型脱毛症(FAGA)に対しては、治療としてアルダクトンA錠(成分名:スピロノラクトン)が使われることもある。
こういったサイトの情報を見ると、
- 「スピロノラクトン(ハイレス、アルダクトンA錠)は薄毛に効果がある薬」
と思うし、実際に服用している人のレビューを読むと、薄毛目的で飲んでいる人も複数存在する。
が、「逆に、禿げてしまった」という体験談もあることを考えると、やはり安易に飲むのはリスクがある薬だ。
AGA治療でハイレスを利用したい場合は、個人輸入ではなくて、アルダクトンA錠(成分名:スピロノラクトン)を扱っているクリニックを受診し、医師の診断のもとに服用することをおすすめする。
扱っているクリニックは多いので、Google検索にて、すぐに見つかるはず。