かつて、「白湯」を飲むことに、本気で取り組んでいたことがある。
鉄瓶を購入し、アーユルヴェーダの理論にのっとって、風・火・水のバランスを取った白湯を作って……、と毎日やっていた。
それをやらなくなって久しいが、また始めてみた。今回は、「無理なく継続すること重視」で、省ける工程は省いてしまうお手軽版。
過去にやっていた白湯の作り方
「白湯」とは、沸騰させたお湯を50度程度に冷ましたお湯のことを指す言葉。
が、アーユルヴェーダの理論で作る「白湯」には、もう少し決まりごとがある。
以下オレンジページの記事から白湯の作り方を引用。
水を入れて湯を沸かす
やかんに水を入れます。水は水道水でOK。なるべく純粋な水がいいので、浄水器を通した水ならなお○。日本のミネラルウォーター(軟水)でも大丈夫。水を入れたら強火にかけて、換気扇を回します。この、換気扇を回す、というのが重要なんです! ちょっと話が飛びますが、ついてきてくださいね。インドの伝統医学・アーユルヴェーダによると、すべての人は「風」「火」「水」の3つの質を持っていて、これらのバランスがくずれると「毒」がたまってさまざまな不調や肌荒れが生じるとしています。そんなアーユルヴェーダ的に白湯は3つの質が完全に調和した飲み物なのです。水を沸かすことで、熱=火の質が加わり、そして換気扇を回して充分に沸騰させることで風の質が加わるとされています。
10分ほど沸騰させる
沸騰したらふたを取り、湯気があがるようにします。大きな泡がぶくぶく立つくらいの火加減にして、10分から15分沸かし続けます。さます
白湯をカップに注いで5分ほどおき、飲める程度にさます。胃腸を温めるためには、お茶と同じ50~60℃くらいが最適。正しい飲み方
白湯は、少しずつすするように飲むのが胃腸への負担がかからずにおすすめです。また、さめた白湯をレンジで温め直すのは、白湯のバランスがくずれるのでNG。朝沸かしたお湯を保温できる水筒などに入れて、少しずつ飲みましょう。一日の飲む量は700~800mlが目安です。
オレンジページnet
かつて、私もこのような白湯の作り方で、日々まじめに白湯を飲んでいたことがある。
やかんにもこだわって、南部鉄瓶を使っていた。
(砺波商店 南部鉄瓶 )
しかし、忙しくなったタイミングで徐々に面倒になった。いつの間にか、白湯を作って飲むのをやめてしまった。
久しぶりに会った友人の肌がピカピカすぎてびっくりする
しばし白湯のことは忘れて過ごしていたが、先日久しぶりに会った友人の肌が、相当にピカピカだった。
キメがすごく細やかで、とても白い。興味津々で、
- 「何か新しいこと始めた?」
と聞いてみると、
- 「最近、朝起きたら、まず白湯を飲んでいる」
という。
ほー!白湯。
彼女は、アーユルヴェーダなどの詳しいことは知らず、ただ電気ポットで沸騰させたお湯を冷まして飲んでいるそう。それで十分だという。
なるほど。確かに、厳密にいえば、やかんで火を通して沸騰させた白湯の方が良いだろう。
しかし、何もしないよりは、電気ポットの白湯でも飲んだ方が、何百倍も良いに違いない。
喉から腸へ、温かい液体が落ちていく感覚を「気持ちいい」と楽しむ
また、彼女には、美容のために毎日“がんばって”白湯を飲んでいる空気はない。
- 「白湯が喉からスーッと体の中を通っていく感覚が気持ち良くて」
という。これまた、なるほど!と思った。
がんばって苦行を続けるのではなくて、何かしらの「気持ち良さ」を見出し、自然とやりたくなる状態に持って行く。すると、無意識のうちに、継続してしまう。
私が継続しているジョギングやヨガも、美容やダイエットのためにがんばっているというよりも、そこに「自分にとっての気持ち良さ」を見出しているから、自然と続くという仕組み。
その代わり、「自分にとっての気持ち良さを見出す」という行為自体には、意識的になるのがコツのように思う。
意識的に気持ち良さを見出すから、無意識のうちに続くようになる。
友人が言った、
- 「白湯が喉からスーッと体の中を通っていく感覚が気持ち良い」
というのは、「白湯の気持ち良さ」を意識させるのに、ものすごく強力なフレーズだった。
聞いた瞬間から、私の中に催眠術のように浸透し、その日のうちから白湯を飲み始めたのだ。
白湯を飲むとき、ただ漫然と飲むのではなく、
- 「白湯が喉から胃、腸へと、白湯が流れ、落ちていく感覚」
に意識を向けていたら、その感覚が気持ち良くて仕方ない。
その気持ち良さ欲しさに、また白湯が飲みたくなるという好循環ができあがった。
継続が優先だから、まずはウォーターサーバーのお湯で始めた
我が家には電気ポッドはなくて、コスモウォーターのウォーターサーバーが置いてある。
冷水と熱湯(80〜90度)がワンタッチで出るようになっているので、これで白湯を開始した。
朝起きたら、マグカップにお湯を注いで、少し冷ましてゆっくり飲む。水を飲むのと同じ。何の手間もない。
コーヒーの代わりに白湯でも、トイレに行きたくなった
ホットコーヒーを飲むとトイレに行きたくなる。なので、便秘対策でホットコーヒーを飲むことがあった。
が、コーヒーではなく白湯でも、トイレに行きたくなる効果があった。
緑茶や紅茶などではそうならないのに、なぜ?と思った。
緑茶や紅茶の場合、私は割とガブガブと飲んでしまう。一方コーヒーは、チビチビと時間をかけて飲む。白湯も、チビチビと時間をかけて飲む。
今まで、コーヒーの何らかの成分が腸に刺激を与えるのかな?と思っていた。が、腸を活性化してくれていたのはコーヒーの成分ではなく、「温かい液体をチビチビ飲む」ということだったようだ。
これなら安心して、これからも白湯をどんどん飲んでいきたいと思う。そして、そのうちまた、やかんで白湯を作り始める気がする。楽しいから、やりたくなってきた。