小学校低学年の頃には、すでに赤面症だった。
「大人になれば治る」と信じていた。でも、30代になっても治らなかった。治らないどころか悪化した。
なんとか赤面症を治したいと、ありとあらゆる対策を試した。そして見つけた、35の方法。
前書き
この記事を読んでいただく前に、お伝えしておきたいことが3つある。
注意① 重症の赤面症の人向け
この記事では「気のせいレベル」「かわいいレベル」の赤面症は想定していない。
この記事で対象にしているのは、
- 周囲から哀れな目で見られるほど、どす黒いほど赤面する
- その苦しみが人間関係にも支障を来すレベル
- なんとかしないと死にたいくらい苦痛
という人。というのも、私がそうだったから。
多少、副作用やデメリットがあったとしても、
- 「赤面症を早急に改善する方が優先順位が高い」
という人には、この記事がお役に立てるかもしれない。
注意② かなりの長文で読みにくいかも
この記事には30年分の体験記を詰め込んだ。だから、かなり長文(13,000字程度ある)。
しかも、申し訳ないのだけれど、飾りの写真など入れていない。とにかく字ばっかり。
その代わり、中身は濃厚。
一気には読めないと思うので、ブックマークでもして、時間のあるときに無理せずに読み進めていただければと思う。
注意③ 私には効果がなかった方法も記載
この記事には、私に効果がなかった方法も含め、自分が試したあらゆる赤面症対策を網羅した。
というのは、私にとって効果がなくても、誰かにとっては効果がある方法だから(逆にいえば、そういう情報があったものしか試していない)。
赤面症の治し方は人それぞれ。どれが正解・どれが間違っているということはない。
仮に私に合っていた方法を試して効果がなくても、
- 「考え得る対策を順番にすべて試せば、いつかは治るだろう」
くらいに捉えると、少し楽になれるはず(私がそんな感じだった)。
「メンタル面(精神面)」の赤面症対策
ここから、具体的なアプローチについて書いていく。まずメンタル面(精神面)の赤面症対策。あがり症を治すことにより、結果として赤面症を治すというアプローチ。
私は赤面症で恥をかいたことがきっかけとなり、一時あがり症をこじらせてしまっていた。それで、数々のメンタル面からの対策を実践した。
デプロメール(ルボックス)→△
あるとき、スピーチがあった。徹底的に練習した。すべて暗記して、すらすら出てくるところまで。
ところが、赤面とあがりと震えと……、最悪な結末に。あんなに準備したのにもかかわらず。
藁をもつかむ思いで心療内科受診
もう死にたいくらい精神的にやられた。藁をもつかむ思いで心療内科を受診(それまで精神科のお世話になったら、おしまいだと思っていた)。
診察の結果、社交不安障害(SAD)とのことだった。SAD治療薬のSSRI(抗うつ剤)「デプロメール(ルボックス)」を処方された。
デプロメールの赤面への効果は多少だった
デプロメールは脳に作用する。性格が少し変わり、赤面は多少しにくくなったように思う。
ただ、効果はあくまでも“多少”だった。相変わらず苦しいほど赤面していた。
抗うつ剤系の薬には安易に手を出さない方が良い
この記事では詳しく触れないけれど、精神科のお薬というのは、心と体にかなりの負担をかける。
私は、赤面症が治る薬と信じて飛びついたデプロメールで、何年も棒に振るくらい、苦しめられた。
依存性があるので、徐々に量が増える。飲まないと覚せい剤と同じように禁断症状が出る。
最後は、絶対にやってはいけない自力(自己判断)での断薬に踏み切った(当時の主治医の方針に納得できなくて)。
俗にいう「シャンビリ」という禁断症状に悩まされながらも耐え抜いて、断薬を完遂した。
これが死ぬかと思うほどつらい体験だった。安易な気持ちでSSRIはじめとする精神科の薬を服用することはおすすめできない。
詳しく知りたい人は「シャンビリ 地獄」でGoogle検索してみて欲しい。
ソラナックス→○
デプロメールと同時に、あがり症対策として処方されたのが「ソラナックス」という抗不安剤。
デプロメールのようなSSRIは、2週間以上かけて脳内のセロトニンを増やしていく。それに対しソラナックスのような抗不安剤は、数時間以内に効果が発現して、半日程度で効果がなくなる。
ソラナックスを飲むと冗舌になった
ソラナックスを飲むと、あがり症には明らかな効果があった。冗舌になって、得意げにプレゼンやスピーチ、面接ができるほど。
ただ、ソラナックスも非常に強い依存性がある薬だ。飲んだ後の眠気とだるさもあった。それが、まったく仕事にならないほどに強い。
薬が切れたときに人格が変わった
ソラナックスを飲んでいる間は良いけれど、薬が切れたときに襲ってくる不安感・イライラ感が、私には耐え難かった。
これは、身近な人から「人格が変わっている」「変な薬でも飲んでいるの?」と指摘されるレベルだった。
精神科の薬を飲むのは慎重に
前述のデプロメールの箇所でも触れたけれど、自分の経験からいわせてもらうと「精神科の薬が精神病を作る」という側面があると思う。
私は、赤面症以外にメンタル面のトラブルは抱えていなかった。なのに、デプロメールとソラナックスを飲み始めてから、うつ病・パニック障害のような症状が出てしまったのだ。
なお、治療の過程で、デプロメール・ソラナックスの他にも、ほぼ全部のSSRIと抗不安薬を処方され試した。
試して確認した結果、一番合う薬がデプロメール・ソラナックスだったので継続したところ、自分にとっては困った影響が多々あった。
ソラナックス系の抗不安剤は頓服で継続使用しないこと
デパス・ワイパックス・リーゼ・レキソタンなど、ソラナックス以外の抗不安剤も試した。作用時間の長さや効果の強弱があるものの、どれも同系統の薬。
これらは、本当に絶対に失敗できないスピーチ・プレゼン・面接のときだけ、頓服薬として、その場限りで使用するならアリ。
継続使用は、払う犠牲が大きすぎると私は思っている。
瞑想→△
最近は「マインドフル瞑想」が流行している。瞑想は神経症や対人恐怖症に効果があるといわれている。
私も、赤面症が治るならと思い、何冊も瞑想関連の本を購入している。
瞑想は心がタフになる
確かに、瞑想を継続していると、心の芯がぶれにくくなって、緊張しにくくなる効果はある。心が、タフになる感じだ。
最初の頃は、下記の本を読んで、気軽な気持ちで始めた。
目線を遠くにする→△
「目線を遠くにする」というのは、一度は大成功したやり方。
人って、近くを見ていると緊張しやすく、遠くを見ていると緩みやすいそうだ。
スピーチやプレゼンで人前に立ったときは、目線のやり場次第で、緊張度がまったく変わる。
天井の角を見て落ち着いた体験談
一度、まったく赤面せずに、大勢を前にしたプレゼンをやり遂げたときは、
- 始まる前の待ち時間に、向こう側の天井の角を、左右交互に見る
というのをやっていた。
そこからスタートしたら、立ち上がりのときの「ブワァーッ!!」と上がってくる赤面が起きず、そのまま落ち着いて最後までプレゼンを完了できた。
そのときは、とても良い方法を見つけたと思った。が、自分なりのコツがつかめ切れていないのか、再現性に問題あり。
もっとガツッとコツがつかめたら、毎回赤面しない人になれそう。
白くなれ!と命令する→△
「脳はnotを理解できない」というのは、多くの人が聞いたことがあるはず。
だから、赤面ってひどくなるのだ。
赤面するなと命じるほど赤くなるカラクリ
私たちは赤面すると同時に、自分に向けて
- 「赤面するな!赤くなるな!」
と命令してしまう。すると、脳は
- 「赤面しろ!赤くなれ!」
と命令されたと解釈する。
だから、「赤面したくない」と願えば願うほど、赤面してしまうというカラクリがある。
このトラップを回避するために「白」を使う
「赤面したくない」と強く願えば願うほど、赤面症がひどくなっていく。このトラップを回避するために「白」を使う。
「赤くなるな」ではなく、
- 「白くなれ」
- 「青ざめろ」
- 「冷たい」
など、赤を使わないフレーズを使うのだ。
応用編:「赤くなれ!」と命令する
少し方向性が異なるものの、自分に対して「赤くなれ!!」と命令することで、赤面が止まる人もいる。
カーッと赤くなってきたな……、と感じたら、
- 「赤くなれ!もっともっと赤くなれ!顔全体に血がのぼれ!」
という具合に、命じるのだ。
お尻の穴のことを考える→△
赤面が始まると、どうしても顔に意識が行ってしまう。
意識すればするほど、ますます赤くなるという悪循環。
顔から意識を外して、「お尻の穴」のことを考えるのも良い方法。
これには、
- 意識を顔からそらす
- 緊張を解く
という、2つの効果がある。
お尻の穴は、緊張するとギュッと力が入る場所だ。それをゆるめることで、緊張が解ける効果がある。
私は、前述の「白くなれ」と「お尻の穴」は、セットでいつもやっている。
赤面し切る前にとどまれる感じがする。
森田療法→×
森田療法で治ったという人、これこそが対人恐怖症を治せる唯一の方法と訴える人が多い。本を読んで、自分なりに実践してみた。
ただ、私は効果が感じられず。
森田療法に対応している医師のもとで実践しないと、効果を得るのは難しそう。
ヒプノセラピー→×
心療内科を受診する直前、ヒプノセラピーも受けた。女性セラピストがやっているサロンで、金額は3万円。
ふかふかのソファに座らされて、誘導されて、階段を下りて、野原?のようなところへ行き。
そこで、「もうあがりません」みたいな言葉を繰り返し言われた気がする。
ただ、私は割と冷め切っていたというか、すごくしらふの状態。これは効かないだろうなと、ヒプノセラピーを受けているときから思っていた。
実際、まったく効かなかった。セラピストとの相性が悪かったのだろう。
催眠術(自己暗示)→◯
自己催眠でなんとかしようと、催眠術のCDブックを購入して、聞きまくっているときがあった。
繰り返し聞くことができるせいか、ヒプノセラピーと比較したら、ずっと効果が感じられた。
ただ“まったくあがらない”ところまでは至らず。
軽い赤面症の人や、催眠術が合っている人は、もしかしたら完璧に改善するかもしれない。
インデラル→◯
「インデラル」は、心拍数を抑える心臓病の薬。そこから転じて、あがり症にも効果があり、心療内科で処方されることも。
ネット上では個人輸入で取り寄せて飲んでいる人が多い。私も、インデラルのことを知ってすぐ取り寄せた。
飲むと、確かにあがり症が緩和されて、結果として赤面症が改善される節はある。
クチコミを読みあさった限りだと、動悸や震えの症状には、ダイレクトに効く模様。
自分の心臓のバクバク音で余計に緊張してしまう人や、赤面症の他に震えもある人は、インデラルが向いているかもしれない。
なお、私はインデラル10mg×1錠では効果が感じられなかった。2錠に増やしたら、効果が感じられるようになった。その詳細は下記記事へ。
腹式呼吸→×
腹式呼吸は自律神経を安定させ、副交感神経を優位にする。あがり症対策では必ずといって良いほど推奨される方法。
ただ、私の場合は、赤面が始まった場面で腹式呼吸すると、ますます赤面がひどくなる。
それどころか、汗まで噴き出して止まらなくなってしまう。
副交感神経を優位にすればリラックスできるはずなのになぜ?と思っていたけれど、ひとつヒントになる情報を発見した。
緊張すると交感神経が興奮して、精神性の発汗が起こります。交感神経が興奮すると、末梢の血管は収縮して顔が青ざめるのが普通です。
ところが、緊張して額に汗をかくと、顔が火照ります。
なぜでしょうか?
副交感神経はすべてコリン作動性ですが、交感神経にはアドレナリン作動性とコリン作動性があります。
精神性の発汗はコリン作動性なんです。アセチルコリンが増えると末梢の血管は拡張します。
赤面症 緊張して汗をかくと顔が火照るわけ
つまり、発汗はコリン作動性で、交感神経・副交感神経の両方に支配されていることになる。
仮説だが、
- 交感神経の興奮で精神性の赤面・発汗が始まったときに、腹式呼吸で副交感神経を活性化すると、さらに赤面・発汗を促してしまうのでは?
と思った。
緊張する場面の前や、日常生活の中で腹式呼吸を実践し、副交感神経を優位に整えておくのは、有効だろう。
しかし、一度、緊張・赤面のスイッチが入って、赤面が始まってから収めるために腹式呼吸をするのは、私には逆効果だった。
火炎呼吸→○
緊張する度に必死に腹式呼吸をしては失敗してきた私は、あるとき、
- 「逆に、赤面が始まった後は、副交感神経ではなく、交感神経を活性化させたら、赤面は収まるのではないか?」
とひらめいた。
それで実践したのが、「火炎呼吸」という呼吸法(何かの本に掲載されていたのだが、文献が見つからず。水色の小さなかわいらしい本だった)。
火炎呼吸は、
- 「ハッハッハッハッハッハッ」
と、わざと荒く短く呼吸する。
もちろん、人前でバレるわけにはいかないので、人から見て分からない程度に。
すると、腹式呼吸よりもずっと、赤面が収まりやすくなった。
どういうメカニズムなのか分からないけれど、「腹式呼吸がダメならその逆」という発想で、火炎呼吸は役立った。
息を吸う→○
火炎呼吸と同じく「腹式呼吸がダメならその逆」という発想で発見したのが、「息を吸う」という方法。
詳しくは、下記の記事に書いてある。
今までは、緊張したりあがったりして、赤面の症状が出そうになると、
- 「落ち着け、落ち着け、息をゆっくり吐いて」
と自分に言い聞かせて、聞きかじった知識で、細く長く息を吐くようにしていた。
ところが、そうするとますます顔が赤くなる。それどころが、ドバッと顔から汗が噴き出してしまうのだ。
なぜだろう、と考えたとき、
- 「赤面しているときは、酸素不足に陥っているのでは?」
とひらいめいた。
そこで逆に、赤面しそうになったら、すかさず息を吸うようにしてみたら、赤面が止まりやすくなったのだ。
レスキューレメディ→△
レメディは「エネルギーを転写したエッセンス」という、スピリチュアル色が強いアイテム。
それが、最近ぐんぐん市民権を得て、有名化粧品ブランドからもレメディが発売されるようになった。
最も入手しやすく、初めてのレメディとして使いやすいのが「レスキューレメディ」。あがり症にも効く。
これを、赤面しやすい場面・パニックになってしまった場面で使うと、心が急速に落ち着いてくる。
薬ではないので強い効果がない分、副作用もない。お守り的に使うのがおすすめ。
情報商材→×
翌日に大きなプレゼンを控えた深夜、不安でパニックになったことがある。
今すぐ助けが欲しくて、「赤面症 治し方」などで検索しまくった揚げ句、何を血迷ったか約2万円の情報商材を購入してしまった(赤面症ノウハウ的なもの)。
PDFがメールで届いて、開けて激しく後悔。中身が薄い……。
すでに赤面症について調べ尽くして、それでも治らなくてもがいている私にとっては、
- 「そんなこと、とっくに分かっている」
という内容ばかりだった。
精神論に終始している印象もあった。
軽度の赤面症の人や、対人恐怖症が強い人には、役立つのかもしれない。
「肌質」の赤面症対策
ここまで、「メンタル面」の対策法を紹介してきた。
しかし、私の場合、メンタル的に緊張していなくても、すぐ赤面してしまう、という問題を抱えている。
- 笑うだけで真っ赤
- 人の目がなくても真っ赤
- 一人でネット見ていて、感動したり驚いたりしても真っ赤
- ちょっと重いものを持つだけで真っ赤
- お酒を飲むだけで真っ赤
これは、メンタル面だけでなく、自分が持って生まれた「肌質」や「体質」にも問題があるのだろうと、精神面以外からのアプローチを研究するようになった。
この章では、「肌質」に対して試した対策を紹介する。
ミルバソゲル→△
同じ緊張度でも、肌が赤くなる人とならない人がいる。
それって、
- 皮膚の血管拡張
にヒントがあるのでは?と気付いた。
実際に、「血管拡張症」という皮膚の疾患がある。肌の毛細血管が拡張したまま収縮しなくなって、顔が赤くなってしまう病気だ。
- 赤面症の人は、普通の人に比較して、血管が拡張しやすい特徴があるのでは?
と仮説を立てた。
その考え方で、血管拡張症の治療薬である「ミルバソゲル」を購入したのだけれど、これは良かった。ミルバソゲルは肌に塗る薬で、効果の持続時間は10時間くらい。
ミルバソゲルがきちんと効いている状態だと、顔が赤くならなくなった。
ただし、ミルバソゲルは医薬品なので副作用が気になり徐々に使わなくなった。
逆立ち→△
医薬品を使わずに顔の毛細血管を鍛える方法として「逆立ち」がある。
逆立ちを続けることで、赤面症を克服した人を、ネット上で見掛けた。
私は逆立ちはできないので、逆立ちに近い形(できるだけ頭に血がのぼる形)で継続中。
即効性はないが、継続したら、もしかしたら赤面自体しない人になれるかもしれない。
ロゼックス→×
ロゼックスは、ニキビによる炎症の赤みを抑える薬。
毛包虫等に起因するにきび治療、赤面症・酒さ等赤ら顔の治療に用いられる塗り薬です。
と記載されていたので、購入してみた。
しかし、残念なことに赤面症にはまったく効果がなかった(でも、ニキビを瞬殺する効果が異常に強かったので、ニキビ対策用に使っている)。
緑色のコントロールカラー→△
メイクの世界では、肌の赤みは、イエローやグリーンでカバーするのが定番。
さらに、イエローよりグリーンの方が、赤みを抑える効果が高い。
500円でちふれのコントロールカラーを入手して、ファンデーションの下に塗ってみた。
これは、赤みを抑える力は本当に強い。ものすごい。
ただ、上手に使わないと、顔の赤みの一切を取り去りすぎて、顔色がおかしくなる。
赤ら顔専用の化粧水→○
先ほど「毛細血管の拡張が赤面症の原因のひとつ」と仮定した。市販されている化粧水でも、毛細血管にアプローチできる。
「肌の赤み」「赤ら顔」に対応している化粧水は、赤ら顔の原因となる毛細血管拡張をケアする成分が配合されているのだ。
赤面症に効く成分①海洋エキス
肌の赤身を消す「白漢 しろ彩」という化粧水には「海洋エキス」が配合されている。
しろ彩は「毛細血管拡張のケア」にフォーカスして作られている珍しい化粧水。普段から化粧水を使っているのであれば、どうせなら赤面症対策化粧水に切り換えれば、一石二鳥となる。
赤面症に効く成分②ビタミンK
もうひとつ、肌老化を抑えるアンチエイジング成分としても有名な「ビタミンK」にも、肌の赤みを抑える働きがある。
ビタミンKを配合している皮膚科専門医開発の赤ら顔ケア化粧水に「SKIN&LAB ビタK レッドX トナー」がある。
マスク→△
マスクは、熱がこもるので一長一短。マスクをすることで、顔が赤くなりやすい側面がある。
しかし、赤い顔を隠すという意味では安心感がある。
インフルエンザや花粉症の時期になると、私はかなりの頻度でマスクをしている。最近は、「マスク女子」なる、おしゃれにマスクを使う人も増えているので、その一味だと思われているようだ。
「体質」の赤面症対策
ここからは、「赤面しやすい体質」にアプローチする赤面症対策を紹介する。
これは非常に奥が深くて、どれが自分にピタッと合うかは、試してみないと分からない。
しかし、簡単に今すぐできるものも多いので、とりあえず実行するのがおすすめ。
髪をまとめる(切る)→○
「首周りの涼しさ」は、赤面症を防ぐ上で非常に重要。
例えば、タートルネックは、私は絶対に着ない。ものすごく、赤面しやすくなるからだ。
同じ理由で、なるべく首周りの風通しを良くするように心掛けている。
髪が長い場合、女性ならアップにするか、男性なら首筋にかからないように短くカットした方が良い。
私は髪が長いので、赤面したくない日は、必ずアップスタイルにする。それだけで、赤面のしやすさが半減する。
メントール入りのボディシート→○
多汗症対策の記事でも書いたが、首筋をメントール入りの冷感ボディシートで拭いておくと、脳が涼しいと勘違いするらしく、赤面しにくくなる。
事前に冷感シートで首を拭いて、メントールが首に付いた状態にしておく。すると、赤面しそうな場面でもスースーして涼しくなり、赤面しないで済む。
ただ、メントール臭がするので、使う場面が限られるのがデメリット。
ちなみに一度、
- 「ミントそのものを塗れば、さらに効果が高いのでは?」
と思いつき、冷感風呂で有名なハッカ油を購入して実践してみた。
私にはニオイが強すぎて合わなかったけれど、お風呂に入れたら体中が寒いほど冷えた。
上半身を圧迫する→×
有名な話に、
- 「舞妓さんが汗をかかないのは、着物の帯で胸を圧迫しているからだ」
というのがある。
これは「半側発汗」という体の現象を利用している。
半側発汗(はんそくはっかん、英: hemihidrotic reflex)とは、反射の一種で、人体の左右上下のいずれかを圧迫すると、半側で発汗し、その反対側の発汗を抑えるいう皮膚圧発汗反射の現象。
日常レベルでの応用として、帯を胸の高い位置で結ぶことで顔からの発汗を抑制する方法(「芸者の高帯」)が古くより知られている。
Wikipedia
つまり、胸を圧迫すれば、顔に発汗が起きなくなる。
- 「同じ原理で赤面症も緩和されないかな?」
と思って試してみたが、まったく効果がなかった。
というか、逆効果で、私の場合は体を圧迫すると、より赤面しやすくなった。
無塩食(塩分を控える)→○
自分のパターンを振り返ると、塩分を多く取りすぎた翌日は、赤面しやすい実感があった。
確かに、血圧が高くなればその分、顔にも血がのぼりやすくなるだろう。それなら、
- 「塩分を控えて、血圧を下げれば良いのでは?」
と考えた。
「無塩食」という、塩を完全に抜く食事法がある。1日〜2日だけでもこれをやると、明らかに赤面しづらくなる。
プレゼンやスピーチなどの大事な場面がある場合は、事前に塩抜きすると効果的。
無塩食はダイエット効果も高くて、堀北真希がやせたときの食事法でもある。
ただ、これはかなり特殊な食事法だ。本格的にチャレンジしたい場合は、本で基礎知識を付けてから実践した方が良い。
糖質制限(糖質を控える)→○
私は糖質制限がとても好き。糖質を制限すると、赤面症は確実に、緩和される。
逆に、糖質を多く取りすぎると、かなり赤面しやすくなる傾向があるので要注意。
白砂糖や主食(米・パン・うどんetc.)の他に、体感としては、果物に含まれる「果糖」がかなり赤面しやすい。
それに気付いてから、赤面したくない前日は、果物を控えるようになった。
厳密な糖質制限をしたくない場合は、ご飯・パンの主食抜きを実践するだけでも、赤面症にかなり効果がある。
断食(ファスティング)→◎
塩分も糖質も一挙に制限できるせいなのか、断食中はまったくといって良いほど、赤面しなくなる。
ただし、糖質を抜いた断食である必要がある。
例えば、酵素ドリンクを使った酵素ファスティングは、酵素ドリンクに糖質が含まれているので、赤面症対策という意味では無意味。
グリーンスムージーや、にんじんリンゴジュースはまだマシだけれど、赤面対策という意味では飲みすぎ禁物。
断食中に推奨される昆布茶や梅醤番茶も、塩分取りすぎになる。赤面症対策の断食にはおすすめできない。
こうなると、ほぼ水のみの本格断食になる。長期間やる場合は知識を付けて行わないと危険。
1〜2日の断食でも赤面症は楽になることを実体験済なので、短期間を小まめに繰り返すのがおすすめ。
冷えとり→△
今はもうやっていないけれど、靴下を重ね履きする「冷えとり健康法」を、厳格に実践している時期があった。
冷えとりでは、「冷え=上半身と下半身の温度差」と定義している。つまり、上半身より下半身の体温が低いのが問題だ、と。
だから、「上半身は薄着、下半身は厚着」というのが冷えとりの定番スタイル。
私は、「ここに赤面症の解決策を見いだせないかな?」と考えていた。
- 「顔に血がのぼりやすく、頭がのぼせている状態」
が赤面症だとしたら、冷えとりで上半身と下半身の温度差をなくせば、赤面症も改善するのでは?と思ったのだ。
結論として、冷えとりをしている間、赤面症は、若干改善されたように思う(ただし、若干)。
この章の最初に「首周り」を涼しくすることを伝えたけれど、冷えとりでは、首にはマフラーなどせずに風通し良くすることを勧めている。
冷えとりそのものを実践しなくても、
- 「上半身や首回りは涼しく、下半身は温める」
というエッセンスを取り入れるだけでも、赤面症は緩和しやすくなる。
命の母→×
更年期障害の症状として、ほてり・のぼせ・ホットフラッシュがある。これらは、赤面症と近い感じがする。
そこで、更年期障害のほてり・のぼせ・ホットフラッシュに効く薬を飲めば、赤面症が治るのでは?と考えて服用開始したのが「命の母」。
命の母は、@cosmeなどのクチコミを見ても、とても評価が高い。かなり期待していたのだけれど、私はあまり効果を感じられなかった。
命の母を飲んだら「ホットフラッシュがピタッと収まった」という人もいるから、相性があるのだろう。
漢方薬(抑肝散)→○
命の母は漢方薬系の薬だ。命の母の服用をきっかけに、漢方薬に興味を持った。
そこで、ネット上で「赤面症が治った」というコメントがあった次の4つの漢方薬を試した。
- 加味逍遙散(カミショウヨウサン)
- 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
- 黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
- 抑肝散(ヨクカンサン)
注意点として、漢方は、その人の「証」(タイプ)に合っていないと、まったく効果が出ない。
だから、どれが効くかは、本当は漢方の専門医に相談しないと分からない。
私の場合、赤面症対策で飲みたい薬が指定で決まっていたので、近所のやる気がない婦人科医のところで処方してもらっていた(やる気がないので、こちらが指定した通りの薬を、そのまま処方してくれる)。
また、漢方には即効性はなく、1ヶ月以上継続しないと、効果が分からない。ひとつずつ試していくのは時間がかかった。
結論として、最後の「抑肝散」が一番私には合っていた。今でも継続して服用している。
抑肝散は、子どものかんしゃくにも使われる薬で、神経の高ぶりを鎮める作用がある。
「肝」の高ぶりを抑える働きがある
漢方では「肝(かん)」が高ぶると、怒りやイライラが現れると考えます。「抑肝散」はこの「肝」の高ぶりを抑えることから名づけられた漢方薬です。もともと子どもの夜泣き、疳(かん)の虫に使われていた薬で、現在は大人の神経症状にも使われています。
体力は中程度で、怒りっぽい、興奮しやすい、イライラするなどの症状のある人に用いられます。
具体的には、神経症、不眠症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症(女性ホルモンの変動に伴って現れる体と心の症状)、子どもの夜泣き、かんしゃく(神経過敏)などが挙げられます。
ツムラの漢方処方解説
抑肝散を飲んでいると、「カッ」とくるイライラが抑えられる。
それと同時に、「カッ」と顔が熱くなるのも抑えられる感じがするのだ。
なお、抑肝散は市販薬の「アロパノール」でも代用できる。
アロパノールは、中身が抑肝散なのだ。
ナイアシン→○
ナイアシンのサプリメントは、一定量服用すると「ナイアシンフラッシュ」という、顔が真っ赤になる現象が起きる。
私はこの現象に、「意図的に赤面を起こさせることで、赤面症に何らかの変化が現れるのでは?」と期待していた。
ナイアシンフラッシュとは?
ナイアシンフラッシュとは、ナイアシンを飲むことで、「ヒスタミン」という物質が血中に放出される現象のこと。
ヒスタミンが放出されると、顔をはじめとして、全身が真っ赤になる。これを「ヒスタミン紅潮」と呼ぶ。
継続してナイアシンを飲み続けると、体内に貯蔵されているヒスタミンが枯渇して、ヒスタミン紅潮が起きにくくなる。
もしも、ヒスタミンが赤面症と関係しているなら、ナイアシンフラッシュでヒスタミンを枯渇させれば、赤面症が緩和されるはず。
実際、ナイアシンを飲んでいると、赤面しにくくなっている。
注意点として、ナイアシンには2種類ある。ナイアシンフラッシュを狙うのであれば、ナイアシンフラッシュが起きるタイプのナイアシンを選ぶ必要がある。
詳しくは下記記事に記載している。
アネロン・ニスキャップ(乗り物酔い止め薬)→◎
あるとき、同僚が、
- 「自律神経のバランスが崩れたから、自律神経の薬を出してもらったら良くなった」
という話をしていた。
メンタル系の話ではなく、体調不良の話として、ごく普通の感じで。
「自律神経の薬」って何だろう。そういう薬があるなら、自律神経が狂って赤面症を発症している人に効果がありそう、と思っていた。
市販薬で自律神経を調整できるのは「酔い止め薬」
そして、市販薬だと、乗り物の酔い止め薬に自律神経を調整する作用があることが分かった。
詳しくは下記記事に書いたのだが、とにかくこれは、赤面症にズバリ効いた。
アネロン・ニスキャップを飲むと、ピタッと一切赤面しなくなるのだ。
それでいて、この記事の冒頭に書いた精神科処方の薬とは違い、依存や飲んだ後の心身への変化がないのが、すばらしい。
冷えピタ→○
特命リサーチ200X(日本テレビ)で赤面症が取り上げられたとき、紹介されたのが「首に冷却シップを貼る」という方法。
この記事内でも、「首を涼しくすること」の効果を述べている。
首を冷たくしておくと、脳が、
- 「脳温は低い。赤面しなくても大丈夫だ」
と錯覚してくれるようなのだ。
本当に失敗できないときは、冷えピタを貼りまくっておくと、効果がある。
首に貼れない場合は、効果は若干落ちるけれど、ワキや背中でもOK。
カフェイン断ち→○
カフェインは交感神経を活性化させるので、緊張が強くなりやすい。
また、私の場合、カフェイン入りのコーヒーを飲むと、汗をかきやすくなる。
同時にカーッと血がのぼりやすくなる感覚がある。
赤面したくない場合はカフェインは避けておいた方が無難。
辛いもの断ち→○
辛いものも、食べた後にささいなことで赤面しやすくなる。
一時、キムチにハマって毎日食べていたら、緊張もしていないのに顔が赤くなるようになってしまった。
ちょっと大声で話すとか、笑うとか、それだけで赤くなってしまう。
キムチを食べるのをやめたら、その症状はなくなった。赤面症を防ぐためには、辛いものは、ほどほどが良い模様。