雑誌を見ていたら、衝撃的な記事があった。イソジンでうがいすると、風邪を引きやすくなるらしい。
「風邪予防のためにイソジンでうがいする」という行為は、多くの人にとって “正しい習慣” だと信じられている。しかし、その常識はじつは間違っている可能性があるのだ。
イソジンは風邪予防に逆効果?
「週刊SPA! 2017年2月14日・21日合併号」の記事から抜粋。
よかれと思ってやっている病気の予防法が実は逆効果になる場合もあると大谷義夫医師は話す。
「イソジンなどのヨード液が入ったうがい液は風邪予防に有効と思われがちですが、実は水でうがいをしたほうが予防になるという研究データ(※)があります。
殺菌性があるヨード液は風邪をひいた場合はいいですが、予防で使うと正常な細菌まで退治してしまうのです」
むしろ日頃の歯磨きを丁寧に行ったほうが風邪の予防に繋がる。
「口腔内にはインフルエンザウイルスを増殖させる菌があるため、歯を磨けている人のほうが感染しないのです。
また、無意識に口呼吸している人も注意。喉を乾燥させるとウイルスが侵入しやすいからです。絶対に体調を崩したくない人は免疫力を高める鼻呼吸や腹式呼吸を日頃から意識するのが一番です」
週刊SPA! 2017年2月14日・21日合併号
※文中に出てくる研究データとしては、以下が挙げられる。
2005年に京都大学の研究グループが発表した論文(”Prevention of Upper Respiratory Tract Infections by Gargling”)では、全国18地域のボランティア387名を「水うがい」「ヨード液うがい」「うがいをしない」の3群に分けて追跡調査を実施した。
結果は、水でうがいをしたグループは、うがいをしないグループと比べて風邪の発症率が約40%低下。いっぽう、ヨード液(イソジン)でうがいをしたグループは、わずか12%の低下にとどまり、統計的に有意な予防効果は認められなかったのだ。
なぜ殺菌力の強いイソジンのほうが効果が低いのか。論文では、ヨード液がのどに常在する正常な細菌叢(さいきんそう:口やのどに住んで体を守っている微生物の集まり)を破壊してしまい、かえってウイルスの侵入を許しやすくなった可能性を指摘している。
つまり、「殺菌すればするほど良い」という発想自体が間違いだったわけだ。体を守るために存在している “味方の菌” まで皆殺しにすれば、防御が手薄になるのは当然ともいえる。
Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial – PubMed
これは実体験として納得感があった。
とくに、前述記事の引用最後の「絶対に体調を崩したくない人は免疫力を高める鼻呼吸や腹式呼吸を日頃から意識するのが一番」の部分。共感する。
私自身、全然風邪を引かない。たしかにイソジン系のうがい薬は使っていないし、常に鼻呼吸。うがいに使用するのは水だけれど、喉の奥までしっかりうがいするようにしている。
※詳しくは下記の記事に書いた。

また、記事によると、歯みがきやフロスなどのまめな口腔ケアで、インフルエンザの感染率が10分の1になったという。
歯をしっかり磨けている人は、インフルエンザの菌が増殖しにくい、とは初耳だった。こちらの研究データは以下となる。
東京歯科大学の奥田克爾名誉教授らの研究(2003〜2004年)では、介護施設の高齢者を対象に、歯科衛生士が週1回の口腔ケアと衛生指導を行ったグループと、本人によるセルフケアのみのグループを比較した。
その結果、歯科衛生士による口腔ケアを受けたグループのインフルエンザ発症者はわずか1名。セルフケアのみのグループでは9名が発症しており、発症率はじつに10分の1にまで抑えられた。
この差が生まれるメカニズムも解明されている。口のなかの細菌が出す「プロテアーゼ」という酵素が、のどの粘膜のバリア機能を壊し、インフルエンザウイルスの侵入を手助けしてしまう。つまり、歯をしっかり磨いて口腔内の細菌を減らせば、プロテアーゼの量も減り、ウイルスが体内に入りにくくなるという仕組みだ。
Professional oral care reduces influenza infection in elderly – PubMed
加湿器にも要注意
記事内では、加湿器の誤った使用にも警鐘を鳴らしている。
古い水から出る蒸気には、バクテリアなどの細菌がまん延しています。それを吸い込んで、気管支炎や肺炎になった人も多いです。
週刊SPA! 2017年2月14日・21日合併号
加湿器は、乾燥肌予防にも良いので、付けっぱなしにしている人も多い。しかし、しっかりメンテナンスができていないと、逆効果になるから怖い。
タンクの水を何日も替えずに使い続けたり、内部の清掃を怠ったりすると、雑菌やカビの温床になる。その汚染された蒸気を吸い込めば、風邪を予防するどころか、気管支炎や肺炎のリスクを自ら高めてしまう。本末転倒だ。
私自身、以前SHARPのプラズマクラスターの加湿器を使っていたけれど、中にガビガビに垢がついて廃棄してしまった(雑菌がウヨウヨいそうで、気持ち悪くて)。
加湿器のメンテナンス、しっかりしよう。

