写真の探し物をしていて、過去の写真までさかのぼってあさっていたら、前髪を作って大後悔した頃の写真が出てきた。
今はすでにのびてワンレンロングに復活しているが、そのときの後悔ったらない。
今でも時々、
- 「前髪を切ってしまった!取り返しのつかないことをした!」
と、絶望的な気分になる夢を見るほどだ。
この「取り返しのつかない感」が、前髪は半端なくて、もう怖いから切らない。
深田恭子の写真がいっぱい
出てきた写真は、自分の写真というより、深田恭子の写真だ。
その頃、「何かを変えたい欲」がムクムクと出てきていた私は、深田恭子の前髪を見て、
- 「あ、私もこういう前髪にしたい」
と思った。
だって、深田恭子、年取るほど進化してるじゃない。私も進化したいよ。よし、前髪だッ!
……と、今思えばかなりの短絡思考(+勢い)で、大事な大事な髪を切る決断をしてしまった。
前髪切った直後は成功だった
前髪を、切った瞬間は、成功だった。信頼している美容師さんで、彼の腕が良かったと思う。
私が要請したよりも長めに残してくれたのも、後から考えるとナイス判断(前髪を切って後悔する可能性を考慮してくれていたようだ)。
しばし前髪ナシで生きていた私が、突然前髪を作ったので、会う人会う人に驚かれ、とても褒められた(リップサービス大半と思うが)。
自分では、昔は前髪アリを基本にしていたため、そこまで違和感はなかった。
大幅に若返って、おしゃれ感もあがって、満足していた。切った直後は。
問題は維持できるかどうか
しかし、昔は前髪アリを基本としていたものの、
- 前髪を維持するのが、私の髪質はいかに大変か
を、すっっっかり忘れていた。
ワンレンロングだと、前髪部分の髪が長くて下に引っ張られるので、それほど癖が目立たない。
しかし、私の前髪は本来、根本に変な癖があって、そのままだと、ものすっごくダサいのだった。
それに、若く見えるようになったけれど、どうも自分が目指す方向性とは違う感じがしてきた。
なんだか、「幼い」感じに見える。私は〈大人のきれいな女性〉を目指したいのに、変に若作りしているみたいな感じ。
前髪が少しずつ伸びて崩れていくのとともに、その違和感が強烈になってきて、
- 「あーーー!!!一時の気の迷いで取り返しのつかないことをしたッ!!!」
と、ひとりで枕を濡らして悶絶した。
マツコの一言「最近みんな前髪作っちゃって」
傷ついた(?)心を慰めようと、インターネットで「大人の前髪 失敗」とか「大人の前髪 ない方が良い」とか、思い付くままに検索をかけまくっていたところ、
- 「ハタチ越えたら女はワンレンだと思うのよ」
というフレーズに遭遇。発言者はマツコ・デラックス。
以下引用。
テレビ番組のマツコ会議で前髪を伸ばしたロングヘアの女性2人にインタビューした時、マツコさんが「お姉さんたち2人ともワンレンね。素敵よ。私はハタチ越えたら女はワンレンだと思うのよ。最近みんな前髪作っちゃって。ねー。」と話しかけていました。
ゆるりまあるく
- 「最近みんな前髪作っちゃって。ねー」
ねー。ねー。ねー。……
……それって、私のことだ。
私もワンレンだと思っていたのに、自分にしっくり来るわけでもない前髪に手を出してしまった。
さらなるダメージ。
前髪は似合う人がやれば良いのであって、私は目指す方向性でも、自分の髪に合うわけでもないのに、単に「深キョンみたいに若くなりたぁ〜い」程度のやっすい気持ちで、命より大事な(は大げさだけど)髪の毛を売ってしまった。
そう、私は魂を売ったのだ。安易な若作りに。
前髪がアゴ下までのびるまで1年近くかかった
打ちのめされた私は、
- 「もう一生、前髪は作るまい」
と固く固く固く決意した。
よく考えると、10年くらい前にも、同じ過ちを犯していた気がするのに、またやってしまった。
それからせっせと、前髪を伸ばし続けた。
前髪がアゴ下まで来るのに、1年近くかかったと思う。
今は、前髪を作ったことは黒歴史として、そっと心の中にしまっている。
昔から、ずーっとワンレンロング一筋だったって顔して過ごしている。