今月の質問回答。
ダイエットしたら胸は小さくなった
結論からいうと胸は小さくなった。そしてそのまま戻らない。
- 「痩せて胸の脂肪がなくなるなら、同じように太ももやお尻の脂肪もなくなって、そのまま戻らなければいいのに」
と思うけれど、体はそういう風にはできていないらしい。
体重が増えるときには胸は大きくならず、胸以外の部位に付く(太ももとかお腹とか二の腕とか)。
なんと理不尽なのだろうと思うし、人体の不思議だなあとも思うけれど……。
胸を大事にせずに脚やせを優先していた過去
個人的な体験談を書くと、もともと私には「胸を大きくしたい」という気持ちが、あまりなかった。
- 胸から最初に痩せていく
という話は聞いたことがあった。
「胸が痩せたら次は脚が細くなるのか」と楽しみにしていたくらい、胸の大きさに興味がなかった。
あるいは、胸の大きさがどうでも良くなるくらい、「脚を細くすること」へのこだわりと欲求が行き過ぎていたというか。
女性性の拒否?
少々脱線するが、摂食障害を抱える人の中には「女性性の拒否」を、意識的にせよ無意識的にせよ持っている人がいるといわれる。
自分のそのあたりの心理を深掘りしたことはないが、振り返れば、あったのかもしれない。
胸が膨らみだした思春期の頃は、体の変化に対する大きな興味とともに、
- これ以上はもう十分(大きくならないで欲しい)
という不思議な気持ちが芽生えたことを、印象的に覚えている。
「女性らしい丸みのある体」よりも「少年みたいに直線的な体」の方が欲しいものだった。
自分が女らしくなっていき、そういう目で周囲から見られるようになることに、妙な居心地の悪さと不安を抱えていた。
当時はハッキリと意識しておらず、振り返れば「実はそんな気持ちもあったな」と思い当たる程度だけれど。
胸が小さくならないための対策というより反面教師として
胸の大きさをキープするための努力をすることなくダイエットに励んだ結果、
- 「胸は小さくなった。そのまま戻らない」
という現状を抱える私は、ダイエットで胸が小さくならないようにするための有効な対策を体験していない。
ただ、反面教師としての、
- 「こういうことをしたら、胸が小さくなった」
という話をすることはできる。
女性ホルモンが減るほどの食事制限
まずはやはり、極端な食事制限だ。
1ヶ月に2〜3kg落とすペースなら(これでもハイペースだが)なんとかキープしていた胸も、5kg以上となるとゲッソリいなくなり、そのままどこかへ行ってしまった。
女性ホルモンに影響を与えるほどのダイエットを行うと、女性らしさが体から消えていく。
それでも、10代の頃に経験した1回目の極端な食事制限では、まだ回復力があった。
20歳くらいの頃に、けっこう胸が膨らんだ時期があったからだ。体がまだ成長過程にあったからかもしれない。
でも、その後、20代以降で極端な食事制限をしたら、もう胸は膨らまなくなった。体重が増えても胸のサイズはそのままだ。
ランニングしたら胸から痩せた
体験的には、最も胸が小さくなりやすい運動はランニングだと思う。
理論を考えると、①脂肪が燃えやすい有酸素運動であること、②上半身が長時間に渡って振動にさらされること、が考えられる。
強い振動は、「クーパー靭帯」という胸を支える線維にダメージを与えることになる。
バストが上下に揺れることで乳腺を支えているクーパー靭帯にダメージを与えることです。
クーパー靭帯は一度ダメージを受けると、回復することはほとんどありません。
この靭帯がたるむことでバストが下がってしまい、小さくなったと感じたり形が崩れてしまいます。
池田ゆう子クリニックの豊胸コラム
クーパー靱帯は、バスト全体にネット状に張り巡らされている靱帯。

胸の中に網目状に広がっている繊維束がクーパー靱帯。主成分はコラーゲンなので切れるし切れたら元に戻らない
乳房を支えている靱帯なので、切れると胸が下垂するらしいが、私は下垂するほどのものがないのでそれはわからない。
とにかくランニングしていると、どんどん胸が小さくなっていく感じがした。
そうしたくない人は、ガッチリとスポーツブラで固定してランニングしているはず。
(私はそこを気にしていなかったので、クーパー靱帯切れ放題だったのかもしれない)
まとめると、
- ホルモンバランスを崩すほどの食事制限
- ランニングを始めとするクーパー靱帯が切れる運動
は、胸を小さくするリスク大なので、注意した方がいい。
胸が小さいのも一長一短と思って諦めている
胸が大きい方が良いと思うか、小さい方が良いと思うかは価値観なので、人それぞれだと思う。
とにかく胸を大きくしたくてがんばっている人もたくさんいるだろう。
私は少数派なのかもしれないけれど、いろいろなダイエットを経て胸が小さくなった現状でも、それをあまり悩みとは思っていない。
- 「痩せて見えるからいっか」
- 「年取っても垂れる悩みとは無縁だな」
くらいで。一長一短あるから、小さい胸でいいやと諦めている。
たぶん、本当にこれは好みの問題なんだろうけれど。
もし、もう小さくなってしまって戻すのが難しいとしたら、それはそれで受け入れていくのも心の平和につながるかもしれない。