「栄養素」と「精神」の関係に気づいてからは、自分の心をケアするのが、とてもラクになった。
(あまり使いたくない言葉ではあるけれど)端的にいえば自分を「コントール」できるようになった。
栄養素と精神の関係に気づく前の私は、[自分以外の何か(ここでは食べ物)]に、いつも振り回されていた。
- 自分で「自分の操縦席」に座れていない感じ
…が、イヤだった。
食べ物と精神性
食べ物と精神性のつながりについては、さまざまな角度から、さまざまな人が、さまざまな時代において言っている。
民間療法、スピリチュアル、宗教、哲学、etc.
たとえば、「肉を食べると〜」とか「断食すると〜」とか「乳製品をとると〜」とか「化学調味料が〜」「遺伝子組み換えが〜」など。たくさんある。
「私たちの体は、私たちが食べたものでできている」という言葉が使われることがある。
まあ、そうだろうなとは思ってたけれど、心底肚落ちしたのは、「食べ物」というより細かいくくりで、「栄養素によって変わる」という経験をしてからだ。
サプリメントにハマった日々
社会に出て働くなかで、メンタルに紐付く多くの苦しみ・悩みを経験した。
たとえば、
- スピーチやプレゼンで緊張してしまう
- 威圧的な上司の前で上手な態度ができない
- 多くの仕事をさばく集中力がほしい
悩み方は深く、心療内科にお世話になった時期もあったが、そんなときに知ったのが「サプリメント」の存在。
今はどうかわからないが、その頃見ていた掲示板では、「アッパー系」「ダウナー系」という言葉を使ってマニアックなサプリメントが分類され、人々が試しては報告していた(10年以上前の話)。
簡単にいえばアッパー系はあがるサプリで、集中力がキレキレになったり気分が明るくなってやる気が出たり。
ダウナー系はリラックスできるサプリで、心配事が気にならなくなったりイライラが収まったりちょっとボーッとしたり。
鉄とマグネシウムと亜鉛
サプリメントに興味を持った私が、自分の体で実験を重ねていくなかで、自分でもびっくりするほど「変わる!」と思ったのが、鉄とマグネシウムと亜鉛だ。
それぞれの詳細はここでは書かないので、過去記事へ。
鉄
マグネシウム
亜鉛
特に鉄は、調べるなかで「鉄欠乏症状」のことを知り、
- 「栄養素と精神は、本当に密接につながっているんだ」
と実感するきっかけになった。
「鉄不足=貧血」と連想するが、それだけではないのだ。
① 骨・皮膚・粘膜の障害(あざ、コラーゲン低下による骨・肌異常、爪・毛髪・舌異常)
② 知能・情動への影響(不眠・集中力低下・学習障害・うつ・パニック障害)
③ ホルモンへの影響(甲状腺ホルモンの成熟障害、不妊症)
④ 白血球・免疫への影響(抵抗力の減少)
⑤ 消化系に及ぼす影響(嚥下障害、食欲不振、下痢、便秘、氷を好んで食べる)
⑥ いわゆる不定愁訴:頭痛、イライラ、耳鳴り、肩こり、寝坊癖、疲労、むずむず脚など鉄欠乏症状について|医療コラム|新百合ヶ丘総合病院
「塩」は一舐めで異常な焦燥感がスーーーーーッと消えた記憶がある
で、今回この記事で書きたかったのが、「塩」のこと。
塩に対しても、いろいろな考え方がある。
「塩分の取り過ぎは良くない」というのが、スタンダードな考え方。
高血圧に影響する因子だとされているし、美容面からいえば「塩分はむくみの大敵!」となる。
一方、民間療法などの世界では、
- 良くないのはミネラル類を排除して人工的に作られた「精製塩」であり、天然の「自然塩」はむしろ積極的にとるべきである
…という説は、かなりよく聞く。
「体に良い塩と悪い塩がある」という考え方だ。
たとえば、マクロビや野口整体の界隈では、塩の重要性が説かれている。
私の体の実験に限っていえば、「体に良い塩とされる天然塩なら、ちゃんと取ったほうが精神安定する」という状況。
だから、精製塩は10年以上買っていなくて、いつも何らかの天然塩が家にある。
具体的には、ぬちまーす、紫塩、海の精など。
塩で心を助けられた経験
おそらく、塩も「バランス」なのだ。取り過ぎは当然よくないし、かといって、(その人の身体にとっての)必要以上な制限は、また別の問題を引き起こす。
私のなかで鮮やかな経験は、摂食障害がひどかった時期の体験だ。
そのとき、私は異常な焦燥感に追われて、わけがわからなくなっていた。
単に「心がつらい」という状況を大きく飛び越えて、「何をしでかすか、わからない」という危険な状態。
精神錯乱状態といってもよいかもしれない。
そのとき、なぜかわからないけれど、塩をパッと取って舐めた。
そしたら、うそのように、すべてがスーーーーーーーッと消えていく体験をした。
私は摂食障害という病気のせいで心がつらいのだと思っていたのだが、その大部分は、摂食障害によって必要な栄養素を取っていないことによる症状なのだと理解した。
(似ているようで、当事者としてはこの2つはまったく意味が異なる)
夏に向けて塩分を取って不要な分は出す
これから夏になり、また猛暑になりそうだ。
「熱中症対策!塩分対策!」といわれるけれど、本当に塩分は大切だと思う。
口に入れる塩分を制限するよりは、
- 口に入れる塩分の種類を吟味する
- 口に入れたけれど不要な塩分はきちんと排出できるようアシストする
という方向性でいきたい。