蚊に刺された部位をアルコール消毒したらかゆみが消えて跡も残らずコレは使えると思った

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蚊に刺されやすい体質で、本当に悩まされてきた人生だったけれど、最近、刺された後の事後対応でとてもよい方法を見つけた。それは「アルコール消毒」。

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8ヶ所刺されたけど虫刺され薬がなくて

先日、蚊が部屋に迷い込んだまま就寝してしまったようで、真夜中に左半身だけ8ヶ所も刺されてしまい、気が狂うかと思うくらいにかゆかった。

虫刺され薬を塗りたかったが、手元になく。しばし悶絶したあと、苦肉の策で部屋にあったアルコール消毒綿を取り出した。

使ったアルコール綿。普段から愛用中。小さなバッグにも忍ばせられるミニサイズでありながら身のまわりの除菌なら十分な液量(【第3類医薬品】ポケットコール 150包)
使ったアルコール綿。普段から愛用中。小さなバッグにも忍ばせられるミニサイズでありながら身のまわりの除菌なら十分な液量
【第3類医薬品】ポケットコール 150包

刺された部位を、アルコールを含んだコットンで拭き取っていく。

すると……!
数分ほどでスーッとかゆみが引いていった!

その後、無事にぐっすり寝て、起きたらもう1度驚いた。なぜなら、蚊に刺された跡が、なくなっていたから。

アルコール消毒したら直後のかゆみが引いたうえに、あとに引かずにそのまま消滅して、ぶり返すかゆみや皮膚に残る虫刺され跡の悩みまで、解消できたのだ。

アルコール消毒で感じたパワー

  1. 刺された直後の強いかゆみが早く引く
  2. ぶり返すかゆみもない
  3. 刺された跡も残らない

24時頃に刺されて、翌朝6時に目覚めたときにはなくなっていたので、6時間以内にすべてが消えた。

前知識:蚊に刺されるとなぜかゆくなるのか?

なぜアルコール消毒で蚊に刺されたかゆみが消えたのか。それを理解するためには、まず「蚊に刺されると何が起きるか」を知る必要がある。

蚊は血を吸う際に、抗凝固作用(血液を固まりにくくする作用)を持つ唾液を皮膚に注入する。この唾液の正体はタンパク質を主成分とする物質で、体にとっては「異物」。

異物が皮膚に入ると、マスト細胞(肥満細胞)がこれに反応してヒスタミンを大量に放出する。ヒスタミンが神経を刺激した結果、かゆみが生じる。同時にヒスタミンは血管を拡張させるので、赤みや膨らみも出る。これが刺された直後に起こる即時型アレルギー反応

いっぽう、1〜2日後にぶり返すかゆみや赤い丘疹(ブツブツ)は遅延型アレルギー反応と呼ばれ、白血球を中心とした炎症反応が原因。かきむしって跡が残るのは、おもにこの遅延型反応が強い場合に起きやすい。

まとめると、かゆみの根本原因は蚊の唾液タンパク質。この異物が多いほど、体の免疫反応は激しくなる。

池田模範堂「虫刺され(虫刺症)によるアレルギー反応」

なぜアルコール消毒で蚊に刺されたかゆみが消えたのか?

ここからは、上記のメカニズムを踏まえたうえで、アルコール消毒がなぜ効いたのかを考察する。

❶ エタノールのタンパク質変性作用

消毒用エタノール(濃度70〜80%)には、タンパク質の立体構造を壊して機能を失わせる「変性作用」がある。これは、エタノールが細菌やウイルスを殺すメカニズム。

蚊の唾液の主成分もタンパク質。刺された直後にアルコール綿で患部を拭けば、皮膚の浅い位置にまだ留まっている唾液タンパク質に対して、エタノールの変性作用がはたらく可能性がある。変性して立体構造が崩れたタンパク質は「異物」としての性質を失う。すると、マスト細胞上の抗体(IgE)が結合しにくくなり、ヒスタミンの放出が抑えられる——という仮説が成り立つ。

生理学研究所の研究(2021年)で、蚊の唾液を95℃で20分間加熱してタンパク質を変性させたところ、唾液が持っていた鎮痛効果が失われたと報告されている。熱でタンパク質の機能が変わるなら、エタノールによる化学的な変性でも同じように唾液成分の機能が変化する可能性は十分にある。

❷ 物理的な拭き取り効果

アルコール綿で患部を拭くという行為自体にも意味がある。刺されてすぐの段階であれば、注入された唾液の一部はまだ皮膚の表層に残っている。それをコットンで物理的に拭き取れれば、体内に残る異物(アレルゲン)の量が減る。アレルゲンの量が少なければ、免疫反応も小さくなる。

❸ 揮発時の冷却効果

エタノールは揮発性が高く、肌の上で蒸発するときに気化熱を奪う。この冷却効果は、虫刺され薬に配合されているメントールやカンフルの清涼感と原理的に近い。冷やすと血管が収縮し、ヒスタミンによる炎症が穏やかになるため、かゆみが一時的に和らぐ。

❹ 殺菌による二次感染の予防

虫に刺された箇所は、皮膚に微小な傷口が開いた状態だ。ここに皮膚常在菌が入り込むと、炎症が長引いたり、掻き壊した跡が色素沈着として残りやすくなる。アルコール消毒はこの二次感染リスクを下げてくれる。実際、虫刺され薬のムヒSにも殺菌成分(イソプロピルメチルフェノール)が配合されており、「殺菌」は虫刺され治療においても重要な要素。

生理学研究所「蚊やマウスの唾液の鎮痛効果のメカニズムの発見」サラヤ「アルコール消毒と次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌」

虫刺され薬がないときや薬を使いたくないときの代用に◎

「アルコール消毒で虫刺されの初期対応」は、こんなシーンで使える!と思った。

  • 外出先で虫に刺されたが薬を持っていない。でもアルコール消毒液は携帯している。
  • 赤ちゃんやペット(犬・猫・その他)が舐めてしまうのがイヤなので、虫刺され薬は使いたくない。
  • 肌が弱くて虫刺され薬で肌荒れしてしまう。

余談1:蚊はラケット型の蚊を取る器具でとった

ここから余談。私の部屋で猛威をふるった恐ろしい蚊は、ラケット型の蚊を取る器具(正式名称わからず)で捕獲した。

この器具は大変便利で、「手でパチンッ!」とがんばる労力と手の気持ち悪さを消してくれる。

持っているのはコレそのものではないけれど同じような類似品(NICOH(ニコー) 電撃殺虫ラケット「蚊Racket虫(カラケッチュウ)」 グリーン)
持っているのはコレそのものではないけれど同じような類似品
NICOH(ニコー) 電撃殺虫ラケット「蚊Racket虫(カラケッチュウ)」 グリーン

余談2:足の裏を消毒すると虫除けになる話

ほかに、私のようにアルコール消毒を虫刺され薬の代用にしている人いるのかな?と調べたら、そういった人は見つからなかった。代わりに「足の裏を消毒すると虫除けになる」というトピックを、よく見かけた。

以下は2016年8月31日(水)午後7時30分放送のテレビ番組から引用。

蚊に刺されやすい人のカギは「足の常在菌」!

蚊に刺されやすい妹を助けたいと、独自に研究を行ってきた京都教育大学附属高校2年の田上大喜(たがみだいき)くん(16)。妹のいったい何に惹かれて蚊が集まるのかを様々な実験で調べたところ、靴下に蚊が反応し、盛んに血を吸おうとする行動を起こすということを発見しました。

さらに田上君は、多くの人の足の「常在菌(じょうざいきん※)」を培養してみました。すると蚊に刺されやすい人とそうでない人とでは常在菌の種類が大きく異なっていることをつきとめました。蚊に刺されやすい人は足の『常在菌の種類が非常に多い(多様性が高い)』ことが分かったのです!

(中略)

蚊に刺されないワザは「足裏を拭く」

蚊に刺されやすい理由が、足の菌にあるのなら、その菌をきれいに除菌してしまえば、蚊にさされにくくなるのではないか?

そこで田上君のアドバイスで妹さんがアルコールをつけたティッシュで、足首から下をよく拭いてみたところ、驚くべき効果がありました!

蚊が多い裏山に5分間いたところ、何もしなかったときは81か所も刺されたのに、足を消毒した場合は、刺された数が3分の1に減ったのです。

効果が期待できるのは数時間。蚊がいる場所に出かける直前に足を消毒すれば、蚊に非常に刺されにくくなります。

※石鹸で足の指の間などを洗うだけでも効果はあります
※消毒の効果がどのくらい続くのかは、人によって大きく違うと考えられます

人類最凶の敵!「蚊」撃退大作戦! – NHK ガッテン!

この話は当時話題になっていたので、自分も妙に納得した覚えがある。この妹さんと同様に、なぜか自分だけ蚊の集中攻撃に遭う人生を、幼い頃から送ってきたので。

都市伝説的に「血液型が」とか「汗をかきやすいと」などの話は聞いたことがあったが、そうか、足の常在菌に原因があったのか〜と。

2016年(6年前)に高校2年だった田上大喜さん(現在23歳くらい?)は、いまどんな研究しているのだろうと興味が湧いて調べてみたら、コロンビア大学に行かれたようだ。

コロンビア大学のWebサイトに、優秀な考察を作成した学生(コア・スカラー)として表彰され紹介されていた(About the Scholar: Daiki Tagami | The Core Curriculum)。

統計学と生物学を専攻していて、機械学習を用いた神経細胞の3D画像解析システムの開発にも取り組んでいるそう。

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