むかつく旦那・彼氏にイライラするときの原因と対処法(キレる私をやめたい〜夫をグーで殴る妻をやめるまで〜感想)

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キレやすいダメなパートナーへの対処法ではなく、キレてしまうダメな自分を治したいと思っている人向けの情報。

目次

「ダメな人」から身を守る本はたくさんあるけれど、自分がダメな人の場合はどうすればいいのだろう?

イライラしてキレてしまったり、怒りがコントロールできず、暴力的に噴火させないと気が済まなかったり。

そんなとき、

  • 「そんな自分が嫌い」
  • 「今すぐ治したい」
  • 「でも治し方がわからない」

という渦の中に放り込まれてしまう。

なんとか治したいと、本を検索しても、

  • 傷つけてくる人から自分を守る本
  • 邪悪な人を打ちのめす本

などは多々あるけれど、自分がその「傷つけてくる人」「邪悪な人」だった場合の処方箋がない

怒りが消える本、コントロールする本はあるけれど……

最近は「アンガーマネジメント」の本や、フツフツと怒りをため込んでしまう人の、その気持ちを解消する本は、増えてきた。

アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)
アンガーマネジメント入門

しかし、怒りを耐えることができずに、特定の人や周囲の物に、異常なレベルで当たり散らしてしまうほどの場合、ピタリと来る本がない。

「人としてダメな人(と、自分では思っている)」のための本って、今までなかったのだ。

見つけた漫画が、ドンピシャだった

そんなケースに、

  • 「おおっ。これはピタッとくる」

と思えた唯一の本(漫画)が、「キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~」という本。

キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (バンブーエッセイセレクション)
読むだけで、キレる衝動が消えていく即効性のある本
キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~

著者も、同じように、「キレる私をやめたい」という自分に合う情報がないという問題に直面するシーンが描かれている。それで、これを本にしようと思ったらしい。

キレっぷりが、毒親育ち(アダルトチルドレン)特有な感じ

漫画の前半では、著者がキレてしまうシーンや、そのときの心理が、リアルに描かれている。

特徴をかいつまんでみると、

  • 特定の人にだけ、頻繁にキレる(この場合、夫)
  • 自分が否定された・攻撃された・認められない・褒められないと感じたときにキレる
  • 一度怒りを感じると相手にわかる形で激しくキレない限り収まらない
  • 怒りのレベルが尋常ではなく「衝動」レベル
  • キレながらも、じつは自分が100%と悪いと思っている(罪悪感の塊)
  • 反発しているくせに、じつは相手の主張を100%うのみにしている(正しいのは夫という前提)

ちなみに、幼少期に十分な愛情を受けて、安心して育てられた人は、こういうキレ方はしない。

たとえば、友人や職場の同僚などを見ていても、「絶対にキレない」「落ち着いて俯瞰している」というタイプがいるけれど、彼らは怒りを衝動として感じない。

しかし、毒親に育てられたアダルトチルドレンタイプの場合、抑えようがない衝動として、怒りがわき上がりキレてしまう。「コントロールすべき」とわかってはいるものの、その衝動のレベルが半端ではないので、自分でコントロールすることは、不可能なのだ。

“キレる私”の原因に出会い、すべてが変わっていく

本の中では、ゲシュタルト療法によって、なぜ自分がキレてしまうのか、その原因に出会っていく。

ゲシュタルト療法とは、過去の出来事を分析するのではなく、“今ここ”で自分が何を感じているかに意識を向ける心理療法。たとえば、幼少期の記憶を「思い出として語る」のではなく、その場面を今まさに体験しているかのように再現し、当時の感情をもう一度味わい直す。頭で理解するのではなく、身体や感情を通して気づきを得るのが特徴で、長年フタをしてきた感情が一気に解放されるケースも少なくない。

ゲシュタルト療法を通じて、著者の心にマグマのように巣くっていた怒りの衝動のもとが、スーッと消えてなくなり、その日を境に、キレなくなっていく。

  • 「結局、高いお金払って、心理療法を受けにいかなきゃいけないの?」

と思うかもしれないけれど、そんなことはない。

この本自体が、心理療法と同じように「気付き」を与える作用があるので、この本を読みながら、自分の原因に、気付けば良いのだ。

“キレる私”の原因とは?

“キレる私”の原因とは、一言で言えば、

  • 傷ついた小さなわたし(インナーチャイルド)

の存在。

インナーチャイルドとは、幼少期に傷ついたまま心の奥に取り残されている“子どもの自分”を指す。親からの否定・無視・過干渉などによって満たされなかった感情が、大人になっても未消化のまま残り続けている状態だ。ふだんは意識にのぼらないが、似たような状況——たとえば誰かに否定されたり、自分の存在を軽く扱われたと感じた瞬間——に、当時の恐怖や悲しみが一気に噴き出す。「大人の自分」が怒っているように見えて、じつは心の中の「傷ついた子ども」が必死に叫んでいる。それがキレる衝動の正体だ。

傷ついたわたしが、限界の状態で心の中に住んでいるので、少しでも攻撃されたり否定されたりすると、小さなわたしにとっては、

  • 殺される!!!

と感じるほどの、パニック状態に陥るのだ。だから、本能的に(自分の意志とは関係なく)「衝動」として「キレる」という行動が発動される。

インナーチャイルドが、「余裕」で存在している場合なら、多少、攻撃されようが否定されようが、痛くもかゆくもないから、

  • 「ハァ…?」

と一瞥して無視できる。

しかし、「瀕死」のインナーチャイルドは、もう必死で応戦する。死ぬわけがない、ほんのちょっとの刺激にも、過剰反応する。過剰反応して緊急出動して戦って帰ってきてヘトヘトに疲れて……という繰り返し。

さらに、多くの人は、キレながらも自己嫌悪でいっぱいになっているだろう。瀕死のインナーチャイルドは必死で戦った後、また自分からも攻撃を受けるのだ。さらに余裕はなくなって、すぐにパニックを起こしやすくなる。

漫画で読むと、追体験しやすく、読むだけで癒しになる

「傷ついたインナーチャイルド」が大人になってからの人間関係に良くない影響を与えてしまう。同じような話は何度も聞いてきたかもしれないし、本も読んだことがあるかもしれない。

しかし、「漫画」で読むと、著者が「わたし」に気付いていく過程が、追体験しやすい。読んでいるうちに、自分の「わたし」にも心が向いて、「わたし」が癒されていく感覚がある

キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~」がそれを狙って書かれたのかどうかはわからないけれど、とても良い本だと思った。

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