糖質制限と不眠症「寝付きが悪い・眠くならない」糖質オフで目が覚める原因とは

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糖質制限をしたら、不眠症になった」という人がいたので、糖質制限と不眠症の関係を、調べてみた。

糖質制限をすると、睡眠時間は長くなるのか、短くなるのか。睡眠の質は良くなるのか、悪くなるのか。

私自身は、糖質制限をすると短時間睡眠になる。無駄に眠くならない

私自身について言えば、糖質制限をすると、睡眠は短くなる傾向にある。

というよりも、糖質が多い食事をしていると、眠くて眠くて眠くて、

  • 惰眠をむさぼる

感じになってしまう(過眠気味になる)。

夜寝たら朝はなかなか起きられないし、食べた後は急激に眠くなる。昼寝なんてしたら、「気付いたら夜」という状態だ。

体感では、

  • 糖質制限すると睡眠時間が短くなるが、異常な眠気を誘う糖質をカットすることによって、本来の適正な睡眠に戻すことができる

という印象を持っている。

実際に、寝起きはスッキリとして、睡眠の質が上がった手応えがある。

「この目が冴えた感じ」が不眠につながるのか?

糖質制限すると、私の場合は、短時間睡眠で

  • 目が冴えた感じ
  • 頭がクリアな感じ

が続く。

これが転じて不眠症になるというのも、感覚的ににはわかるような気がした。

糖質制限で不眠が治る説と、不眠になる説

ところで、糖質制限をすると、

  • 不眠が治る説
  • 不眠になる説

の2つがある。

人によって、体の性質や反応はさまざまだから、糖質制限で不眠になる人もいれば、逆に治る人もいるのだろう。

糖質制限で不眠が治る説のロジック

不眠が治る説のロジックとしては、

  • 糖質制限によって、セロトニンの分泌が正常化したから

ということになる。

セロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれる、脳内ホルモン。心の穏やかさや精神の安定、幸福感などに関わっている。

このセロトニンが減ってしまう病気が、「うつ病」。うつ病になると処方される「抗うつ剤」は、セロトニンの量を増やすことを目的としている。

もちろん、不眠症を治すためには、セロトニンによる心の安定も欠かせない。そして、セロトニンと睡眠には、さらに直接的な関わりがある。

夜になって自然な眠気を引き起こす「メラトニン」というホルモンがある。このメラトニンは、セロトニンから変換されてできるのだ。

つまり、セロトニンが減ると、眠る前に不安や心配事が次々に出てきて寝付けないだけでなく、眠気を引き起こすメラトニンも減るので眠気が来ない、ということ。

セロトニンの原料はタンパク質に含まれるトリプトファン

セロトニンが不眠症と大きな関わりを持っていることはわかった。では、糖質制限との関係は?というと、それは、セロトニンの原料である「トリプトファン」だ。

糖質制限を始めると、糖質の摂取量が減った分、相対的にタンパク質の摂取量が増える。

そして、セロトニンの原料は、動物性のタンパク質に多く含まれる「トリプトファン」

糖質制限を行い、タンパク質を十分に摂取した結果、セロトニンの分泌が正常化するというわけだ。

「トリプトファンはバナナに含まれるので不眠症やうつ病にはバナナ」という説があるが、実際はバナナに含まれるのは微量。他の果物に比較すればバナナの含有量は多いが、肉や魚と比較したら微々たるもの。トリプトファン摂取目的なら、肉や魚をしっかり食べた方が効率的。

糖質制限で不眠になる説のロジック

ここまでの話だと、糖質制限では、不眠症が治りそうな感じがする。

しかし一方で、次の2つのパターンでは、逆に不眠症になってしまう可能性がある。

  1. 糖質と一緒にタンパク質も制限している
  2. 糖質を徹底的に排除しすぎている

糖質と一緒にタンパク質も制限している

前述の通り、タンパク質は、安眠を導く「セロトニン」「メラトニン」というホルモンの材料となる。

ところが、ダイエット目的で糖質制限をしている人の中には、糖質を制限しながらタンパク質まで制限してしまう人がいる。

タンパク質の摂取量が減れば、その分、セロトニン・メラトニンの分泌量も減ってしまうので、不眠になりやすい。

糖質を徹底的に制限しすぎている

糖質制限を厳しくやりすぎている人も、セロトニンやメラトニンの分泌に異常を来すことがあるようだ。

ライザップの公式ホームページでも、

過度な糖質制限を行うと自律神経を整える脳内物質が減ってしまうこともあるようです。
 RIZAPの糖質制限・低糖質ダイエットコラム

と書かれている。ここで述べている「自律神経を整える脳内物質」には、セロトニンも含まれるだろう。

なぜ、過度な糖質制限を行うとセロトニンが減ってしまうのか?というと、トリプトファンを取り込んだり、セロトニンを生成したりするときに、少量の糖質が必要になるようだ。

この“少量の糖質”さえないほどに糖質制限を徹底すると、不眠になると考えられる。

結論:自分の体とよく相談

糖質制限にせよ、ほかの食事法にせよ、健康法にせよ、それが自分に合った人は「これは正しい。皆やるべきだ!」というし、合わなかった人は「間違っている。危険!」という。

正解がひとつだという前提に立つと議論になってしまう。が、そのどちらも、「正解」「あり」なのだ。

糖質制限と不眠症の関係について言えば、

  • 糖質制限で不眠になる人もいれば、ならない人もいる
  • それは人の意見より、自分の体で確かめた方がいい
  • 自分にとってちょうど良い糖質制限は、自分で見極めるしかない

ということになる。

私自身は、糖質制限をしていると、心も頭も体も調子が良くなる。糖質を0に近いレベルで排除しても、大丈夫だった。

一方で、軽い糖質制限を始めただけなのに、不眠どころか、うつ病っぽくなってしまって苦労した人もいるらしい。

それを、「やり方がまずいからだ」とか「続ければ良くなる」とか言うのは簡単だ。けれど、実際に、そうなってしまう体質の人もいる。

だから、他の人は不眠症が治ったと言っていても、自分は不眠症になってしまったのなら、糖質制限の内容を調整して、自分にとって合う状態を探っていくのが良いと思う。

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