過食衝動は今もありますか?あればその時に衝動を抑えるためになさっていること、また食事を摂り過ぎた後にしているケアを教えてください。
今回は、摂食障害だった頃に抱えていた過食衝動や対策について書いていこうと思う。
食生活を糖質制限にしてから異常な過食衝動はなくなった
摂食障害だった頃、とてつもない過食衝動に襲われる毎日が、とてもつらかった。食欲抑制について、正攻法から不健康でとがめられそうな方法まで、いろいろな方法を試した。
過去記事でも何度か取り上げている。→「食欲抑制」について書いた記事のリスト
今でも、ときどき、食欲が暴発するときはあるけれど、「過食衝動」というほどひどくなることは、ゼロになった。
大きな転機のひとつは、サプリメントでの栄養補給。何らかの栄養素が足りていないと、体がそれを求めて食欲が暴走する場合がある。不足しがちなビタミンやミネラルを補い始めてから、理由のわからない飢餓感がかなり和らいだ。

それに加えて、ダイレクトに効果が感じられたのは「糖質制限」。というのも、私の「過食衝動」は、「血糖値の乱高下による心と体のバランスの乱れ」が原因だったと感じるからだ。
同じタイプの人(血糖値に心や体の状態が振り回されやすいタイプの人)であれば、糖質制限をすることで、かなり過食衝動は抑えられるのでは?と思う。
今でも、「食べすぎた」ということはある
ひどい過食衝動はないものの、
- 食べすぎた
ということは、今でもある。
今でも「自分は普通じゃないな〜」と思う一面
「普通」 or 「異常」という尺度であえて捉えるなら、私が今でも自分を異常だと思うのは、忘年会・新年会・結婚式・パーティ・飲み会などで、他人と飲み食べした帰りに、何かを食べたくなるということだ。
ごく身近な気心知れた相手ではなく、多かれ少なかれ気を遣う相手の場合、ストレスを感じるようで、それを発散したい気持ちになるのかもしれない。
また、すでに他人と一緒に自分のコントロール外のものを飲み食べしたことで、
「今日は食べても良い日にしよう」
と、たがが外れる面もある。どうせ食べてしまった日だから、食べたいものをさらに食べておこう、みたいな気分になるのだ。
その場では、皆が、
- 「あ〜おなかいっぱい〜」
- 「ホントだね〜」
- 「苦しくてもう食べられないよ〜」
と言っているのに合わせつつ、内心「わたし、まだ食べられるけどな」と思っている。
そして、帰り道で食べ物を買って、家で再び食べている自分は、「普通」ではないのだろう。
一日くらい食べすぎても、今は気にしていない
そんなふうに、ストレスやたがが外れたことで、「食べすぎる」ことはある。昔と違うのは、そんな自分を責めていないこと。
昔だったら、食べてしまった後に、自分のことを責めて責めて、責め殺してしまったくらいだった。けれど、今は何も思わない。
あえてどういう気持ちか表現すれば、
「わたしは食いしん坊で仕方ないな!」
くらいにしか、思っていない。
たぶん、これは結構、大きなポイントだと思う。というのも、自分を責めていると、結局ストレスが溜まるので、次の過食衝動へとループしていくのだ。
今は、一日くらい食べすぎたからと言って、気にしないので、すぐに普段の食生活へと戻っていくことができる。
昔は、たとえば、お土産のお菓子をその場で食べるしかなく飲み込んだだけで、そのカロリーを消化しようと、必死になって代償行為をしていた。
今は、一日食べすぎたからと言って、とくに何もしていない。何もせずに、いつもの食生活に淡々と戻る。結局、これが一番やせると思う。
食べすぎが“続いた”後の調整はどうするか?
いっぽう、一回の食べすぎではジタバタしないものの、会食続きや長期旅行、気の緩みなどで食べすぎが続いたときは、リセットするための調整する。
私のやり方は、
- 一定期間、単品のリセット食材だけを食べる(それ以外は食べない)
という形。特定食品だけをOKにした「プチ断食」のようなイメージが近い。
リセット食材は、自分の今までの経験で、「私はこれを食べると、体がリセットされる」と感じているものを使う。
書き出してみると、次のとおり。
- りんご
- 卵
- 豆腐
- 生野菜
過去には、これ以外に「ヨーグルト」「グリーンスムージー」「チアシード」「ゆでたたまねぎ」などを使っている時期もあった。
リセット食材は、1つ(多くても2つ)程度を選んで、数日〜1週間、食べる。
糖質制限しているが、私にとってはりんごだけは特別
「りんご」は果糖が含まれて糖質制限的にはNG。ただ、私にとってはデトックス効果が高い食べ物なので、リセットするときには今でもりんごの力を借りている。
食べすぎて、むくみや肌のくすみが出ているときは、1日〜3日程度、りんごだけを食べる「りんご断食」をして、リセットする。
その後は、糖質制限的な食生活に戻っていく。大切なことは、かならず「生」で、空腹時に「単体」で食べること。
フルーツは、「空腹時に生で単体で食べる」という食べ方を守っていれば、たくさん食べても太らない(私の場合は)。昔、ローフードやナチュラルハイジーンの食生活を徹底していたので、そのときの経験から来ている。
糖質を数日徹底的に抜くとリセットが早い
もうひとつ、食生活が乱れたときにしていることは、3日〜1週間、徹底的に糖質を抜くということ(ゼロにできる限り近づけるレベルで。1日10g以下目安)。
私は、りんごで体をデトックスした後に、糖質徹底カットに移行することが多い。
卵や肉は、ほとんど糖質が含まれていないので、たくさん食べてもOK。豆腐は若干糖質含まれるので、パッケージの糖質量を確認しながら食べる。1〜2日、徹底的に糖質を抜くと、糖質由来のむくみが抜ける。顔や体が目に見えてスッキリする。
暴発していた食欲も、パタッと消滅して、もとの食生活に戻りやすくなる。
健康的な食生活で正常な食欲を維持できるならそれが何よりだけど…
1つの食材で「プチ断食」とか、「徹底的に糖質を抜く」とか、いまだに極端さがあるし、これが一般的な健康的な食生活ではないことはわかっている。だから、ほかの人にこれをおすすめするものではない。
健康的な食生活で、正常な食欲が維持できるなら、それが何よりなのだ。それは間違いない。
ただ、摂食障害を経験してきたから、いろいろな認知や食に対するスタンスや体内の食欲関連の中枢が、少しゆがんでいるのだと思う。こういうやり方をしてでも、きちんとリセットしたほうが、予後がいいのだ。
リスクとベネフィットというけれど、私の場合は一時的に不健康に見えるやり方をしても、自分なりのやり方でリセットしたほうが、自分の心と体にやさしく健康でいられる。だから今のところは、このやり方を選択している。
ずっとここにとどまるとは思っていない。さらに健康的なやり方で大丈夫になれば、少しずつシフトしていければと思っている。みんなそれぞれ、長い経過のなかで試行錯誤しながら、「今の自分」にとって最もベネフィットが大きくなるやり方を見つけていければと思う。

