今月の質問回答その2。
私は現在も摂食障害克服に向けて日々模索中でございます。
昔から便秘症で、ここ数年キャンドルブッシュ(粒)が手放せずにいます。飲まないと便意すらありません。
でもこのままではいけないとずっと思っている次第です。管理人様のブログで強力わかもとの記事を読ませて頂いてから、何度も購入し、飲んでみてはいるのですが未だに効果は実感出来ておりません。
ガスが溜まるような感覚があり、お腹が張って苦しかったので飲むのを中断してしまいました。
しかしながら、消化を助けるという意味で外食などで食べ過ぎた際に飲んだりしています。
継続的に続ければ効果が見込めるのかもしれないので、挑戦したいのですが、強力わかもとは太りたい人が飲むというのをネットなどで知ってしまい怖くなっています。
たしかに消化吸収がスムーズになれば、腸からの栄養を吸収し易くなるために、太りたい人は太れるのかもしれません。何度もネットサーフィンしているのですが、色々な声があり、管理人様のご意見を頂きたいと思い問い合わせさせて頂きました。
腸の状態は人それぞれという前提で
前提として、腸は人それぞれに個性がある。人によって、持っている菌も、合う善玉菌も異なる。私と同じ方法がまったく合わない人もいる。
その上でのお答えにはなるが、下剤を乱用する日々から、現在の自然に毎日出せる状態になるまでにやっていたことを、改めて思い出してみた。
※質問文に出てきた「強力わかもと」については、下記記事へ。
下剤を断つことがスタートだった
いただいた質問を読んで、自分のときと違う点を挙げるとすれば、私は下剤の一切を完全に断ち切ったところがスタートだったことだ。
下剤乱用の日々の中で、
- 「このままでは自分はダメになる」
と思った。
そして、手持ちの下剤を全部ゴミ箱に捨てた。ゴミ箱の中に散乱した下剤の光景は、今でも覚えている。あの瞬間が、転換点だった。
その後、もう二度と買わなかった。下剤成分が入っているサプリも含めて。
あの日から今日まで、下剤を飲んだのは、人間ドックのバリウム検査後に渡された下剤のみだ。
下剤を飲みながらの整腸剤は効果がなかった
強力わかもとと類似しているアサヒのエビオス錠は、下剤を断つ前に飲んだことがあった。
でも飲みきった記憶も効果を感じた記憶もない。
下剤を飲みながら服用しても効果を感じられず、すぐに飲むのをやめていたのだと思う。
下剤は善玉菌まで排出するから菌を育てるケアが無駄になる
強力わかもとに限らず、ヨーグルトを食べたりキムチを食べたり、腸の善玉菌を増やすためのケアは、下剤とは両立できないと思う。
下剤で強制排出する度に、せっかくの善玉菌も、すべて排出されてしまうからだ。
下剤をやめた後は2週間以上出なかった
- 「下剤をもう一生飲まない」
と決意して、下剤を捨ててからは、大変だった。
本当に全然、出なかった。
下腹部が膨らんで殴りたかったけれど下剤は飲まなかった
日に日に、便もガスもたまって、あり得ないくらいにおなかが膨らんだ。
妊婦さんよりも出ている状態。イカめしみたい。
膨らんだ下腹部を殴りつけたいくらいにイライラしたし、また下剤に手を出そうと思う瞬間もあった。でも、我慢した。そこは耐えた。
耐えるつらさは必要だったけれど、あのとき耐えたのは、今振り返ると本当に良い選択だった。
2週間まったく出ないのも当然と思い直した
2週間も出ない日々が続くと、おなかは膨らむし体調は悪いし、最悪な気分になった。
でも、それも当たり前だと思い直した。何年も下剤で痛めつけたのは私なのだ。腸が回復するまで、根気強く待とうと思った。
- 「下剤さえやめれば、いつか必ず回復してくれるはずだ」
と信じた。諦めそうな気持ちは意志の力で抑え込んで、「時間がかかっても、いつか必ず」と思い込んだ。
下剤よりは浣腸の方がまだマシだった
あまりにも出なくて、吐き気がして、おなかがはち切れそうになったときは、浣腸を使った。
医師に聞いたところ、
- 下剤は大腸全体に効いてしまうが、浣腸は直腸にたまっている便にだけ作用するので、下剤よりは浣腸の方が腸にやさしい
とのことだった。
成分的にも、浣腸の中身はただのグリセリン(=多くの化粧品に入っている保湿成分)なので、下剤より体への負担が少ない。
強力わかもとは太るのか?私は下剤の方が太ると思う
ここまで読んで、
- 「強い精神力で下剤を我慢するなんてすごい。私にはできない」
……と思うかもしれない。
でも、非公開: 1日40錠の下剤乱用だった私が、下剤依存症を克服した治し方で書いたように、私にとって〈下剤は飲み続けると太るもの〉だったのだ。
下剤乱用している間、私は異常食欲に悩まされていた。
下剤で根こそぎ出して、必要な栄養素が不足して、異常食欲で過食して、また下剤で出す。
この悪循環を続けているうちに、ジワジワと体は太りだしていた。そのことの方が、よほど恐怖だった。
もちろん、下剤を使い続けることへの健康上の不安もあった。
見方を変えれば、
- 摂食障害患者が持つ特有の「絶対太りたくない」という強い欲求を、下剤乱用から卒業するためのモチベーションとして利用した
ということだ。
強力わかもとより下剤の方が太ると思う
- 「強力わかもとは太るのか?」
という点については、〈下剤乱用+異常食欲〉がセットで来ていた私は「強力わかもとより下剤の方がよほど太る」と感じる。
「強力わかもとで太るのでは?」という不安は、
- 「強力わかもとは、虚弱体質の人の〈必要な栄養素を吸収する力〉を回復させる」
という情報から来ていると思う。強力わかもとを飲んでいたら、食べ物の吸収率が高まるのではないか?と。
異常食欲に悩まされて過食虫と戦っていた私にとって、これは「痩せる」要素だった。
仮に、強力わかもとによって、必要な栄養素を吸収する能力が高まったとする。すると、その栄養素を求めて暴力的に振り回されていた異常食欲が収まり、普通の食欲になるからだ。
もし、体に問題があって栄養素を吸収できていなかったなら、強力わかもとの服用で吸収力が正常化した結果、多少太る可能性はあるのかもしれない。
が、食事量を変えない限りは、太ったとしても微々たるものだ。
そして、(可能性は低いが)万が一太ったら、食事量を減らせばいいだけのこと。過食虫が収まって食欲が正常化している状態なら、食事量の調整だって容易にできるのだ。
私は1〜2kg太っても食欲を正常化させたかった
私は、過食で5kg・10kgと太る恐怖を抱えるよりも、1〜2kg太ったとしても、普通の食欲で普通に食べられる自分になりたかった。過食が怖かった。
1〜2kgなら、たとえ太ったとしても運動や食事ですぐ取り戻せるから許容できる。でも、過食で大幅増量すると取り戻せない。
そして、私自身の実験結果では、強力わかもとを飲んだことによる体重増は、現在に至るまで感じたことがない。
むしろ、排出がしっかりできて、食欲が正常化したので、少し痩せた。
強力わかもとを飲んで食べる量を増やせば太る
ひとつ補足しておくと、ここまでの話は「食べる量が変わらない」前提の話。
強力わかもとは胃腸薬なので、
- 胃の調子が良くなる
という効果もある。
- 胃の働きが悪いために小食で太れなかった人が、強力わかもとで胃の調子が良くなり、食べられる量が増えて太る
というケースは、多々あるようだ。
実際に、その目的で、太るために強力わかもとを飲んでいる人も多い。
強力わかもとを飲んで、食べる量が変わらなければ太らないが、食べる量が増えたら太る。太りたくないなら食事量を変えないことは必要。
強力わかもとが合わない場合は他の善玉菌でケアを
最後に、強力わかもとが体質に合わないという可能性もある。その場合は、地道に自分の腸に合う善玉菌を、ひとつずつ探していくことだと思う。
私はたまたま強力わかもとがドンピシャだったけれど、それに出会うまでに、いろんなものを試している。
「いつか腸が回復してくれるはず」と諦めずに試し続けた結果、強力わかもとにたどり着いたのだ。
強力わかもとを試してダメだったからと諦めるのは早すぎる。強力わかもと以外にも、前述のビール酵母や各種の乳酸菌など、善玉菌を育成してくれるアイテムはたくさんある。
下剤をやめて2週間以上継続した後に判定
乳酸菌などを試す場合には、
- 下剤を完全にやめた状態で試す
- 最低2週間以上は継続する
というのがポイントになる。
善玉菌が腸に定着するためには時間がかかる。正しく効果を確認するためには、2週間以上は継続した上で、判断していく。
私の場合、強力わかもと以外に相性が良かったのが、R1だ。
R1のドリンクを冷蔵庫に常備して、毎日1本ずつ飲んでいる時期があった。
今は強力わかもとだけで調子が良いが、旅行先などで調子を崩したときに飲むこともある。
追記①善玉菌の育成中は納豆はやめた方が良いかも
これも人によるが、善玉菌の育成中は、納豆を食べるのをやめた方が良い人もいる。
私は今になって振り返ると、納豆を食べすぎて便秘をこじらせていたと思う。
納豆菌は非常に強力すぎて、他の善玉菌たちを差し置いて増殖してしまうケースがあるらしい。実際それで治療が必要になった人も。
今朝方、腹痛に倒れまして病院に来ました。笑えない事に納豆菌が増えすぎて腸が動いてないと診断されました。納豆腐はやり過ぎに気を付けよう。人体実験者からの忠告だお! pic.twitter.com/G7b4w7KUPt
— 3104 (@wetterfish) October 5, 2017
腸内の菌が全部納豆菌になってますと真顔で言われたわ(;´д`)
— 3104 (@wetterfish) October 5, 2017
てっきり体に良いものとばかり思って食べていたが、そういえば納豆をたくさん食べた後は、おなかが張って腸の動きがストップする感覚があったことを思い出す。
納豆に限らず、「世間では便秘に良いとされているのに自分の腸には逆効果」というものは、結構ある。
納豆は大好きだけれど、自分の腸との関係に気付いてから、食べなくなった。せっかく育てた善玉菌たちが、納豆菌にやられないように。
追記②私は食物繊維が苦手
もうひとつ、「便秘には食物繊維」という人は多いが、私は苦手だ。便秘が治るどころか、ひどい便秘になって苦しむことになる。
この法則に気付くまでは、イージーファイバー・オオバコ・寒天などで、一生懸命、食物繊維を取っていた。
ところが、徹底的な糖質制限に取り組んでMEC(肉・卵・チーズ)のみで過ごしたとき、急に便通が良くなってびっくりした(このとき取っていた食物繊維はゼロ)。
そういえば、ごぼう・さつまいも・海藻など、繊維の多い食べ物を食べた後は、昔から便秘になっていた(一般論と違うから疑問に思っていた)。
私の腸は、食物繊維を消化するのが苦手なようだ。以来、食物繊維を意図的に取ることはないし、繊維の多い食べ物は、よく噛んで食べている。
余談:好きすぎる食べ物をやめてみるのも手
ここから余談。
便秘解消のためには、
- 好きすぎる食べ物をやめてみるのも手
だと、仮説を立てている。
というのも、好きで好きで仕方ない食べ物(食べると異常な食欲が誘発される食べ物)は、実はアレルギーを持っていることがあるというのだ。
私はりんごやアーモンドが大好きで、食べ始めると止まらなかった。ところがアレルギー検査をしたら、程度は低いがアレルギーを持っていた。納豆にしても、好きで好きで仕方ないが、食べると腸の調子が悪くなる。
- アレルギーを持っていると、腸が何らかの反応を起こして、それが異様な食欲の引き金になるのではないか?
と思ったのだ。〈腸が反応している=便秘の原因にもなる〉のでは?と。
この仮説を置いておいても、単純に、
- 現在の便秘の原因は、現在の食生活で頻繁に食べているものにある
というのは、想像に難くない。
実は、すぐ身近なところに原因があるかもしれない。ひとつずつ実験のつもりで、検証してみると良いと思う。
自分だけの固有の腸に合う方法を探り当てるつもりで、体を使って実際に試していけば、必ず良い方法に出会えるはず。