昔、チューブ吐きをしていた。当時、まだチューブ吐きの黎明期で、2chに有志が集って細々と情報交換している頃の話。
チューブ吐きの情報があふれていることに驚いた
このブログに、摂食障害(拒食症・過食症)だった頃の記事をいくつか書く過程で、久しぶりに摂食障害関連ブログや掲示板などをのぞいてみた。
私がとても驚いて、勝手ながら心配になったのは、
- チューブ吐きの情報があふれている
ということ。
私がチャレンジした頃は、情報は隠されていた
私がチューブ吐きにチャレンジした頃は、2chなどでは、「初心者の人が安易に手を出さないように」という思いやりで、「詳細情報は書かない」という暗黙のルールがあった。
ごく一部の人が、完全自己責任で試行錯誤している感じだった。
今はチューブ吐き人口が増えている模様
ところが、今はチューブ吐き人口が増えている模様。ちょっと、ショックだった。
自分がやっていた身でいえる立場ではないが、
- 「あんなに危険で、泥沼にハマったら抜け出せなくなるもの、絶対に手を出さないほうが良い」
としか、言えない。
チューブ吐きが公になることで医療関係者の認知が上がるのは良いことかもしれないが…
私がチューブ吐きをしていたときは、
- 「私は、人としてあり得ないことをしている廃人」
- 「禁断の、絶対にやってはいけないことに手を出してしまった」
という感覚がつらかった。後ろめたさでいっぱいだった。
この罪の意識から抜けることができただけでも、チューブ吐きをやめて良かったと思う。
非常にやっていることがおぞましく、主治医やカウンセラーにも、絶対に言えないと思っていた。
現在はチューブ吐きをしている人が増えている以上、医療関係者の中でチューブ吐きの認知度が上がって、適切なケア方法が確立されたら良いのだけれど。
私がチューブ吐きをやめた理由
私がチューブ吐きをやめた理由は、端的にいえば、
- 「命の危険を感じたから」
- 「その割にリターン(痩せ具合)が少なかったから」
だ。
チューブ吐きは、どんなに上達しても、ダメージなしに完全に吐くのは無理だ。
完全に吐こうとすると、かなり胃を傷つけてしまう。
私はあるとき、吐くことに必死になりすぎて、派手に吐血した。
その血を見ながら、
- 「こんな誰にも言えないようなことをやって救急車で運ばれたとして、それを周囲になんといえば良いのだろう」
- 「何かあったときに、このおぞましい行為をしていたことが、バレてしまう」
という恐怖心が、全身に広がっていった。血を見たことで急速に頭が冷めて、ゾッとするほど怖くなった。
それで、その恐怖心に支配されているうちに、ホースをズタズタに切って捨てた。
そんなリスクを冒さなくても痩せた体でいる方法はたくさんある
その当時は、
- 「吐かなかったら、太る」
- 「でも食べずにはいられない」
という強迫観念に支配されていて、毎日が必死だった。
でも、最後の最後で、希望を捨てていなかったから、自分への信頼をほんのちょっとでも抱えていたから、抜け出すことができたと思う。
抜け出して思うことは、
- ホースを胃に突っ込んで吐くなんて、そんなリスクを冒さなくても、痩せた体でいる方法はある
ということだ。
現に私は、当時と同じくらいか、やや痩せた体重を、吐いたりせずにキープできている。
私がどうやって摂食障害から抜け出してきたかは、いろいろな記事で書いているので、もし興味のある方は、参考にしてください。