「フラーレン」という美容成分がある。これが、かなり美肌に使える優秀成分なのだ。
そもそもフラーレンとは何?
フラーレンは、サッカーボール型の分子で、強い抗酸化力を持っている。
「抗酸化」というのは、老化の原因となる「活性酸素」を除去する力のこと。
有名な抗酸化成分には、次のようなものがある。
- ビタミンC
- ビタミンE
- アスタキサンチン
- コエンザイムQ10
抗酸化といえば、一番有名なのはビタミンC。
フラーレンは、ビタミンCの250倍以上の抗酸化力があるといわれている。
フラーレンで期待できる効果
抗酸化力が強いということは、活性酸素によって引き起こされる数々のトラブルを予防できるということ。
具体的には、フラーレンで臨床データがある効果は次の通り。
- 美白
- 毛穴
- シワ
- ニキビ
- 赤み
- 保湿
私が直接聞いた話だと「美白に効果が出た」という人が多い気がする。
水溶性フラーレンと油溶性フラーレン、どっちがいい?
フラーレンには、
- 水溶性のラジカルスポンジ
- 油溶性のリポフラーレン
の2種類がある。
水溶性は水に溶けやすく、油溶性は油に溶けやすい。
水溶性フラーレン「ラジカルスポンジ」
フラーレン自体は、もともと水に溶けにくい。そのままでは、化粧品に混ざりにくいので、PVP(合成ポリマー)を添加して、水に溶けやすく加工したのが、「ラジカルスポンジ」。
PVPはケミカル成分。自然派化粧品にこだわっている人には嫌われる成分。
油溶性フラーレン「リポフラーレン」
2005年発売のラジカルスポンジの4年後、2009年に登場したのが「リポフラーレン」。
リポフラーレンは、スクワランを添加して、油に溶けやすく加工されている。
スクワランは、それ自体、美容効果が高くて人気のオイル。だから、PVPを添加しているラジカルスポンジよりも、スクワランを添加しているリポフラーレンを好む人もいる。
水溶性と油溶性、どっちが効くの?
水溶性と油溶性、どちらの方が肌に効果があるのだろうか。
答えは、両方。というのも、水溶性と油溶性では、「効く場所」が違うのだ。
肌の表面には皮脂があるので、油溶性の方が浸透しやすい。一方、肌の奥に入ると、今度は水溶性の方が浸透しやすくなる。
水溶性と油溶性の見分け方
1%以上フラーレンを配合している化粧品には、フラーレンのロゴマークを記載することが許可されている。
それを見ると、水溶性と油溶性の区別がつく。水溶性フラーレン配合だと「R.S.」、油溶性フラーレン配合だと「L.F.」とロゴに記載されている。

1%以上配合されていればロゴマークで見分けが付く
1%以下しかフラーレンを配合していない化粧品は、フラーレンのロゴマークを記載することができない。
全成分にPVPが配合されていれば水溶性、スクワランが配合されていれば油溶性、という判断もできる。
ただ、他の成分の兼ね合いで、PVPもスクワランも配合されている場合、見分けがつかないので、メーカーに問い合わせるのが確実。