手足が氷のように冷たい〈末端冷え性〉。
私もそうだったのに、今はすっかり治っている。対策として役立ったと思うことをまとめておきたい。
末端冷え性とは?
末端冷え性とは、とくに「手足の末端」が冷える冷え性のこと。

体温自体はそこまで低くないのに、手足の先だけが極端に冷える症状を指す。正式には「四肢末端型冷え症」と呼ばれるタイプで、とくに若い女性やダイエット志向の強い人に多い。
誰かに手を触れられたとき、
- 「冷たい!」
という反応をされたことがある人は、末端冷え性の可能性が高い。
冬の時期はもちろん、夏も冷房の冷え込みで冷え性に悩まされがち。私自身がまさにそう。昔から、誰と手をつなぐと、
- 「つめたっ!」
という反応をされたし、学生のバイト先でお会計時などにお客さんと手が触れたとき、
- 「冷え性だね!」
なんて言われたりした。
末端冷え性の原因は「熱量不足」
末端が冷える根本的な原因は、体内の熱量が不足しているところにある。

人間の体は、心臓・胃・腸・肝臓・腎臓といった生命維持に不可欠な臓器が集まる「胴体」の温度を優先的に守ろうとする。体の中心部で熱が足りないと判断されると、交感神経が緊張して末端の血管をキュッと収縮させ、手足への血流を減らして胴体に血液を集中させる。
つまり、手足が冷たいのは「末端に問題がある」のではなく、「体の中心部が熱を手放す余裕がない」というサインだ。靴下を重ね履きしたり手袋をしたりと、末端ばかりを温めてもなかなか改善しないのは、根本原因にアプローチできていないからだ。
筋肉量の少なさ・過度なダイエットによるエネルギー不足・自律神経の乱れ・ストレスなども、熱をつくる力や血流を悪化させる要因になる。
末端冷え性の治し方として効果があったと思う対策5つ
「冷え性を治すぞ!」と熱く取り組んだわけではないものの、いつの間にか、何十年も引きずっていた末端冷え性が治っていた。
そのとき、何をしていたかをリストアップしてみる。
❶ タンパク質をしっかり食べる
ここ数年は、ずっと「糖質制限」を基本とした食生活をしている。ときどき、外食や旅行、気分でゆるくなることはあるけれど、基本的に主食抜き。甘いものは食べない。
大好きだったフルーツも、ほとんど食べていない(嗜好品程度)。そうすると、おのずとタンパク質の摂取量が増えてくる。
タンパク質を食べると冷え性にとって何が良いのかというと、
- 食事誘発性熱産生
を利用できるからだ。
食事誘発性熱産生とは?
DIT(Diet Induced Thermogenesis)とは、食事をしたあとに安静にしていても代謝量が増え、体が温まる現象のこと。

- 「ごはんを食べた後に、暑くなる」
という、あの感覚がまさにDITだ。
食後に体が温まりやすい食事には、次のような特徴がある。
- 温度が高い(熱々の鍋など)
- 辛い(唐辛子入りのメニューなど)
- お肉がいっぱい入っている
この3番目が、「食事誘発性熱産生」の核心にあたる。タンパク質は、食べるとそれだけでエネルギーを燃やす。簡単にいえば、体が運動したときのようになって、暑くなるのだ。
栄養素には、
- 炭水化物
- 脂質
- タンパク質
があるけれど、タンパク質は炭水化物・脂質の「5〜7倍」の熱を生み出す。
たとえば100kcal分のタンパク質を食べると、そのうち約30kcalは体内で熱として燃やされる計算だ。同じカロリーでも、何を食べるかで体の温まり方がまったく違う。
つまり、肉や魚・卵・大豆食品は、食べればそれだけで消費カロリーを増やすということになる。食べないと損。
体の中から温まるので、冷え性も良くなるのはもちろんのこと、やせやすくもなる。
❷ 水を飲む量を減らす
高校生や大学生の頃は、やたらと水を飲んでいた。
- 美容のためには1日2リットル
というのを真に受けて、コントレックスやらゲロルシュタイナーやらを飲みまくり。
「冷たい水はよくない」という知識はあったから常温で飲んでいたけれど、水って常温だろうがなんだろうが、体内に増えると冷えるのだ。
思えばあの頃、常にむくんでいた。むくみに悩んでいたのに、
- むくみは水分不足で起きる
という美容雑誌の情報をうのみにして、さらに水を飲まねばとがんばっていた。
じつは「1日2リットル」に明確な医学的根拠はないらしい。適切な水分量は体格・運動量・気温・代謝量によって個人差が大きい。飲料水から取る水分量は、1日約1.2リットルが目安だという。食事からも水分は摂取しているため、ガブガブ飲む必要は本来ない。
現在の私は漢方の「水毒」という概念を知ったこともあって、「喉が渇いたら飲む」を基本としている。
- 喉が渇いてからでは遅い。そのときにはすでに体は水分不足に陥っている
という情報もある。しかし、今のところ「体が求めたら飲む」でバランスが取れているようだ。
❸ 胴体を温める
冷え性を治すためには、「下半身を温める」ことが鉄則と言われるが、冷え性が治る過程でそれは意識していなかった(スカートをよく履いていたし)。
それよりも、大ヒットした「ユニクロのヒートテック」を私も気に入って、愛用するようになったことが影響しているかもしれない。洗い替えも含めて4枚持っていて、長時間ヒートテックで過ごしている。つまり、「胴体」はヒートテックでしっかり温めていたということ。
「末端冷え性」というと、どうしても「靴下」「手袋」「レッグウォーマー」「足湯」と、先端を温める方に意識が行く。もちろんそれは間違いではないが、優先順位としては、末端よりも先に、まず「胴体」を温めたほうが効率的なのかもしれない。

手足などの末端が冷えるのは、手足などの末端は生命を維持する上で優先順位が低いからだ。手足よりも、心臓、胃、小腸、大腸、肝臓、腎臓……と、生命を維持する上で不可欠な組織が詰まっている「胴体」のほうが優先順位が高い。
- 胴体が冷える → 体が手足の血管を収縮させ、胴体に血液を集中させる → 末端が冷える
- 胴体が十分に温かい → 血管収縮の必要がなくなる → 末端にも血液が行き渡る
ということは、どんなに手足を温めても、肝心の胴体が冷えていたら、いたちごっこ。いつまでたっても、末端冷え性は解消しない。
この仕組みを考慮すると、私がヒートテックを着倒していたのは、末端冷え性の対策として◎だったということになる。
❹ ノーブラ生活する
私はブラトップ溺愛者だ。もう、ブラジャーなんて着けていられない。もともと、ブラジャーがとても苦手だった。小胸なもので、付けなくてもいいくらい。
体を締め付けるのが大嫌いなので、体を締め付けてくるブラジャーは嫌い。
しかし、かつてはノーブラで過ごすなんて、女として終わっている感があって、無理してブラジャーをして過ごしていた。
ところが、「ブラトップ」というものがこの世に出て、後ろめたさもなく、堂々とノーブラ生活を楽しめるようになったのだ。前述の4枚持っているヒートテックも、すべてブラトップタイプ。
先ほど、「胴体」を温めることが、末端冷え性の対策として効果的であると書いた。おそらく、「ブラジャーの締め付けをなくす」ことも、同じ理屈で効果的。
ブラジャーで胴体を締め付けることは、胴体の血流を阻害して、胴体が冷える原因になり得るから。
❺ いろいろなサプリメントを飲む
もともとサプリメントは好きだったけれど、末端冷え性がなくなる頃からは、常時10種類前後のサプリメントを飲んでいる。
どのサプリメントがどう効いたのかを正確に特定するのは難しい。ただ、ビタミンやミネラルの不足は血行不良や代謝低下を招き、冷えを悪化させる要因になる。食事だけでは補いきれない微量栄養素を底上げしたのが、全体的な体調改善につながった可能性はある。
しっかり食べてあったまる。それが一番
振り返ってみると、一番冷えがひどかったのは、ダイエットに励んで、食べていなかったときだ。
食事量を減らせば当然、体内でつくられる熱量が落ちる。筋肉の材料となるタンパク質も不足して筋肉量が減り、基礎代謝がさらに下がる。冷えと飢えは直結している。
しっかり(とくにタンパク質を)食べて、温まることが大切だとあらためて実感。
体が冷たいと、なんだか不安になる。あったかい体だと、心も落ち着く。これからも温かい体をキープできるように心掛けていこうと思う。

