ミニピル「セラゼッタ」で8年間生理なしで快適に暮らしている体験談

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2017年10月からミニピル「セラゼッタ」を飲み始めて、8年以上が経過した。その間、生理(消退出血)はない。生理用品も買っていない。PMS(月経前症候群)の地獄からも完全に解放されている。

この記事では、セラゼッタ8年服用者のリアルな体験を、良かった点も注意点も含めて書いていく。

目次

セラゼッタを選んだ理由と経緯

私がセラゼッタにたどり着くまでには、それなりの紆余曲折があった。最初からミニピルを知っていたわけではない。

もともとはPMS地獄から逃れるためにピルを始めた

ピルを飲み始めた最大の理由は、PMSの症状があまりにもひどかったから。生理前になると人格が変わったように情緒不安定になり、仕事も人間関係もめちゃくちゃになった。

自分でコントロールできない怒りや悲しみに振り回される毎日。「このままでは人生が壊れる」という危機感があった。それはもう、本当に切実に。

「ピルが私を助けてくれるかもしれない」と一抹の希望を胸に婦人科に行き、最初に処方されたのはトリキュラーだった。しかしそれが、体に合わなかった。

その後、いろいろなピルを試していくなかで、自由診療や個人輸入も視野に入れるようになった。その経緯で「痩せるピル・むくまないピル」として知られるヤスミンに出会い、4年以上服用した。ヤスミンは私の体にとても合っていて、PMS地獄から救われた。

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30代になって血栓症リスクが気になりだした

ただ、年齢とともに無視できなくなってきたのが血栓症のリスク。ヤスミンと同成分のヤーズは、ほかのピルと比較して血栓症のリスクが高いとされており、国内での死亡例も報告されている。

30代に入り、「いつまで飲み続ける?」という問題と向き合わざるを得なくなった。

そこで知ったのが、エストロゲン(卵胞ホルモン)を含まない「ミニピル」という選択肢。血栓症のおもなリスク要因であるエストロゲンが入っていないため、年齢を重ねても比較的安心して飲み続けられる。

ヤスミン→マーシロン→セラゼッタという変遷

ヤスミンからいきなりミニピルに飛んだのではなく、その前段階に超低用量ピルであるマーシロン(マーベロンより含有量の少ない超低用量ピル)を経験している。

マーシロンを飲み始めたときの記事

この頃は「ヤスミンでなければ、再びあの地獄に戻るかもしれない」とヤスミンに対する執着が強かった時期。マーシロンはヤスミンと同系統の第3世代の成分(デソゲストレル)を使っていたので、変更に踏み切ることができた。

そして、マーシロンへの切り替えは拍子抜けするほどスムーズで、このとき「私はピルの種類を変えることに過度に怯えすぎていた」と気付く。

さらに、セラゼッタの有効成分もマーシロンと同じデソゲストレル。エストロゲンを抜いて、プロゲステロン(黄体ホルモン)の量を調整した処方になっている。すでに体になじんだ成分と同じだから、合わないリスクが低い。そう考えられたことがセラゼッタに切り替えられた決め手。

以上の経緯を経て2017年10月、ミニピルのセラゼッタへ。ここから私のミニピル生活が始まった。

セラゼッタを8年間飲み続けて実感したメリット

セラゼッタを8年飲み続けて、「もうミニピルなしの生活は考えられないな」と思うほど、満足度が高かった。何が良かったのか、具体的に挙げていく。

PMSから完全に解放された

ヤスミンやマーシロンを飲んでいたときも、PMSのようなホルモンバランスから来る悩みはかなり軽減されていた。しかしセラゼッタに変えてからは、その概念自体が消滅した。なぜなら、休薬期間がないから。

セラゼッタは1シート28錠で、休薬期間は取らずに1年間365日連続で飲み続けていく。偽薬(ダミー)も入っていない。ホルモンバランスが常に一定に保たれる。波がない。生理前の情緒不安定、イライラ、謎の悲しみ、暴食衝動、すべてなくなった。

精神状態が安定しているので、仕事のパフォーマンスも人間関係も安定する。「ホルモンバランスの崩れで調子悪い」という日がない8年間だった。これはQOL(生活の質)への影響として大きかった。

❷ 生理(消退出血)が完全になくなった

セラゼッタを飲んだ結果、生理(消退出血)がどうなるかは個人差が大きい。生理のように出血する人もいれば、数カ月に1度の人もいる。私の場合は、消退出血が完全になくなった

飲み始めて最初の1カ月は、体が慣れるまで少量の不正出血があったが、安定してからは8年間、一度も出血していない。生理の概念が消えて、自宅からは生理用品のストックやトイレの汚物入れが消えた。

旅行や外出の予定を立てるとき、「生理と被らないかな」と心配する必要もない。いつでも温泉に入れるし、白い服も着られる。

❸ 体型の変化:下半身が痩せた

セラゼッタに切り替えて2カ月ほどで、明らかに腰から下が痩せた。ただ、ピルを飲んでいない人がセラゼッタを飲むと痩せるというよりも、長年飲んでいた低用量ピルからセラゼッタに変えたら痩せた(低用量ピルによる上乗せ分がなくなった)と解釈したほうが良さそう。

低用量ピルには、エストロゲン(卵胞ホルモン)が含まれている。エストロゲンは女性らしいふっくらとした体つきを作るホルモン。低用量ピルでエストロゲンを補給していた状態から、ミニピル(エストロゲンなし)に切り替えたことで、下半身についていた肉が落ちた。

直線的でストレートな体型が好みの私にとっては、(女性らしい丸みが減るので)望んでいた変化だった。

ただし、逆にいえば、女性らしい曲線美をキープしたい人には向かない可能性がある。ミニピルを飲みながらイソフラボンを補給するなどの対策が必要かもしれない。

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❹ 食欲が落ち着いた

低用量ピルを飲んでいたときは、食欲が亢進している感覚があった。強烈ではないものの、常にお腹が空いている感じ。

セラゼッタに変えてからは、適量で満足できるようになった。早めに満腹感がやってきて、「ごちそうさま」が自然にできる。無理に我慢しているわけではなく、本当に必要な量で足りるようになった感覚だ。

飲み始めた当初の記録にも「ミニピルにしたことで食欲が(プラマイ)ゼロに戻った」という趣旨を書いている。

❺ LDLコレステロール値が改善した

低用量ピルを飲んでいた時期、健康診断でLDL(悪玉コレステロール)の値が高めに出ていた。体重も体脂肪率も「痩せ」判定なのに、なぜかコレステロールだけ高い。医師も首をかしげていた。

セラゼッタに切り替えてから血液検査を受けたところ、LDLコレステロール値は下がっていた。この時期は、低用量ピルのエストロゲンがコレステロール値に影響を与えていたようだ。

ただし、LDLコレステロールについては、その後で再び上昇することもあった。低用量ピルから切り替えたときにはLDLを下げるために役立ったかもしれないけれど、ほかの要因(加齢・食生活など)を抑え込んでまでLDLを低く保つような効果はないと思う。

❻ 婦人科検診は8年間何も問題なしで推移している

1年に1〜2回、婦人科の検診を受けている(子宮視触診、経膣エコー)。

セラゼッタを服用しているこの8年間、問題が指摘されたことはなく、いつも医師からは「子宮内膜は薄く保たれている、卵巣も問題ない」といったコメント。

一度、卵巣嚢腫の疑い(2cm)を指摘されたことがあったけれども、これは一時的なことも多いそうで、実際に数カ月後に再度検査したらなくなっていた。

これはミニピルの使用者には珍しくない現象らしい。ミニピルは排卵を完全には抑えきれない場合がある(セラゼッタのデソゲストレルでも排卵抑制率は約97%)。排卵が不完全に抑制されると、卵胞が通常よりも大きく成長してから退縮する過程で、一時的に「機能性嚢胞」と呼ばれる液体のたまった袋ができる。NHSの情報でも、ミニピル使用中に卵巣に液体のたまった嚢胞ができる可能性はあるが、危険なものではなく、通常は治療なしで消えると明記されている。NHS「Side effects and risks of the progestogen-only pill」

セラゼッタのデメリット・注意点

基本的に私個人的には、セラゼッタに何も不満はない。けれども、良い面・悪い面はかならずあるので、デメリットや注意点についても挙げておく。

セラゼッタは飲み忘れに対する許容時間が短い(12時間以内)

低用量ピルは、24時間以内の飲み忘れなら大きな問題にならない。しかし、セラゼッタのようなミニピルは許容時間が短い。一般的には12時間以内とされている(3時間を推奨するクリニックもある)。

私は毎晩22時に飲むルーティンを作っていて、飲み忘れることはまずない。ごくたまに飲み忘れたとしても、翌日に飲むときに初めて飲み忘れに気づくくらい、体感にはとくに異変は起きない。

ただ、飲み始めて1年以内の頃は、飲み忘れた後に少し不安定になることがあった。

また、避妊目的で飲んでいる場合は、飲み忘れ時の避妊効果について、慎重にならなければならない。頻繁に飲み忘れてしまうならミニピルでは危険なので、より許容時間が長い低用量ピルにするか、ほかの避妊方法を検討する必要がある。

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❷ 美肌効果はマーシロンのほうが上だった

「ピルを飲んでいたら肌がキレイになった」あるいは逆に「肌が荒れた、ニキビができた」といった話はよく聞く。

私自身は、肌のキレイさという点では、マーシロン(マーベロン系)を飲んでいたときが最も良かった。エストロゲンには肌をきれいにする効果があるため、それを含まないミニピルでは、その恩恵は受けられない。

セラゼッタを飲み始めて最初の頃、「あれ、毛穴増えた?」と感じたこともあった。今は慣れたし、食生活などでカバーしているが、美肌を最優先にするならマーベロン系のほうが向いている。

❸ 飲み始めは不安定だった

前に飲んでいたピルからセラゼッタに切り替えた直後の1〜2週間は、精神的にやや不安定になった記憶がある(イライラするなど)。ホルモンバランスが変わる過渡期だったのだろう。幸い、大きなストレスのない時期に切り替えたため、事なきを得た。

ストレスフルな時期(繁忙期や大事なイベント前など)に、初めてのピルを飲み始めるのは、避けたほうがいいかもしれない。飲み始めの時期は、できるだけ穏やかに過ごせる時期に充てておくと安心。

飲み始めの記録は以下に

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❹ 国内で認可されていない

セラゼッタは日本国内で認可されていないピルである。そのため、どの婦人科でも処方してもらえるわけではない(取り扱っているクリニックが限られる)。

私は自由診療のクリニックで処方してもらっている(再診以降はオンライン処方に対応しているクリニックなので、都度、受診するわけではない)。血液検査は6ヶ月に1度必要で、コストは保険適用外なので高めになる。

個人輸入という選択肢もあるが、万が一何かあったときには自己責任になる。医師のサポートを受けながら服用するほうが安心感はある。

補足として、私がミニピルを飲み始めた当時にはなかった選択肢が現在は出てきている。2025年5月、日本初のミニピルとして「スリンダ錠28」(あすか製薬、有効成分:ドロスピレノン4mg)が厚生労働省に承認され、2025年6月30日から販売が開始された。世界62カ国以上で承認実績のある成分で、避妊成功率は約99.6%と報告されている。

これからミニピルを始める人は、セラゼッタよりもスリンダのほうが選びやすい選択肢になるのではないかと思う。

スリンダとセラゼッタはどちらもエストロゲンを含まないミニピルだが、スリンダの有効成分はドロスピレノン(ヤーズやドロエチにも配合されている第4世代の黄体ホルモン)。セラゼッタの有効成分はデソゲストレル(マーベロン系と同じ第3世代の黄体ホルモン)。飲み方にも違いがあり、スリンダは24錠の実薬+4錠のプラセボ(偽薬)という構成で、偽薬期間中に少量の消退出血が起きる場合がある。

8年続けてわかった「向いている人・向いていない人」

セラゼッタが向いている人

  • PMSの症状がひどく、生理周期に振り回されている人
  • 生理そのものをなくしたい、または減らしたい人
  • 低用量ピルを飲んでいるが、血栓症のリスクが気になる30代・40代以降の人
  • 下半身太りが気になる人(エストロゲンによるふっくら感を減らしたい人)
  • 毎日決まった時間に薬を飲む習慣がある人、または作れる人
  • 休薬期間がまったくないピル(365日一定)を求めている人

セラゼッタが向いていない人

  • エストロゲンの美肌効果が欲しい人
  • 女性らしい曲線美のある体型をキープしたい人
  • 飲み忘れが多い人、時間管理が苦手な人
  • 国内承認薬を使いたい人
  • 自分の生理周期を把握しておきたい人

よくある質問への回答

「生理がないのは体に悪くないの?」

これは私も最初に疑問に思ったポイントだ。結論から言うと、ミニピルで生理がなくなること自体は医学的に問題ないとされている。

そもそも「生理」とは妊娠しなかった場合に子宮内膜が剥がれ落ちる現象。ピルで排卵を抑制し、子宮内膜が厚くならない状態を維持していれば、剥がれ落ちるものがないので出血しない。

むしろ、無駄に排卵を繰り返すよりも身体(卵巣)にやさしく、卵子の老化もしにくいという説もある。

実際に私は、1年に1回以上の婦人科検診を受けて、数カ月に1度の血液検査を続けているが、何も問題は起きなかった。

ただし、これは私の担当医から聞いた話であり、個人の健康状態によって判断は異なる可能性がある。かならず医師に相談してほしい。

「いつまで飲み続けるの?」

正直、まだ決めていない。ひとつの区切りとして、50歳になったときには判断しなければならないだろうと思っている。

今のところ何も問題がないので、やめる理由がない。医師からもとくに指摘なく、処方してもらえている。

「妊娠したくなったらどうする?」

セラゼッタをやめれば、数週間〜数カ月で排卵が再開するとされている。私自身は現時点で妊娠の予定がないため、実体験としては語れない。

一般論としては、妊娠を希望するタイミングで医師に相談し、計画的に服用を中止することになる。

まとめ:セラゼッタは私の人生にとって良い選択だった

セラゼッタを飲み始めて8年。生理のない生活は、本当に心底、快適だ。

PMSで人格崩壊しない。毎月の激痛や過食に悩まされない。生理に人生を振り回されなくていい。

もちろん、すべての人にセラゼッタが合うわけではない。個人差も大きい。しかし、PMSや生理に苦しんでいる人、低用量ピルの血栓症リスクが気になっている人にとって、ミニピルという選択肢があることは知っておいて損はないと思う。

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